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なじみの

週末仕事が続き 暫くいつもの時間にスーパーへ行けなくて
久しぶりにいつもの顔を見つけてほっとする 野菜を機械に通していると
’日々がうまくいっているといいのだけど’と そっと話しかけに来てくれて
自分を気に掛けてくれるひとの存在 ありがたく安堵する

構内で 振り返りながら目を合わせてくれる人 危ないなと思うと知り合い
笑いかけると目で頷いて前を向く 少し道に慣れてきて 約束に遅れそうと
裏の芝生を歩いていると おや彼処を往くはあの子じゃろう
いつもとルートが違うなと視線を寄越す人 笑えばおうと頷いて
スピードを上げる 彼らが構内を巡るあのカートに乗っていなかったら
私はきっと気付けない 自家用の大きなトラックから寄越されるサインに
戸惑い カートに乗るあの人かと合点がゆくことしばしば 一瞬の
沢山の出逢い それでもいいのだ 何となく見覚えのある人が幾らかいて
つらさや不安を覚えるタイミングで 誰かしらがきみのこと気づいてるよ
元気かと合図を送ってくれるから 気付いても 気付けなくても 

思えばここに移って2週目頃から 目が合い 手を振ってくれる人が増えて
空や景色のうつくしさ以外にも 視線が向かうように
人とのつながりは ときに大きな癒し 今日もあしたも笑ってゆく

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芹沢 沓胡
Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛