滝沢朋恵「abcb」
2016年HEADZから出た2ndアルバム。
弾き語りメインだった前作と比べ、アレンジが多様で楽曲の幅が広くなっている印象。前作がモノクロームの世界だとしたら、カラフルとまではいかなくともだいぶ色彩豊かになっている。ポップス寄りのアレンジが多いので好みが分かれるところかもしれないが、曲自体のクオリティは確実に上がっている。
1. 星の砂
空に広がる星の世界と海の底に見た星の世界が共鳴する曲。サウンドも深海や宇宙で演奏しているかのようで背景の静けさが伝わってくる。
2. 終点
早朝の白い吐息のようにしんとした空気の儚く美しい曲。
3. 夜更け
ボサノバのようなアレンジの曲。
4. おままごと
ギターを追っているだけでも聴き入ってしまう美しいメロディの曲。
5. 宇宙旅行
タイトル通り宇宙感、無重力感のあるなかゆったりと進む曲。
6. 列車の記憶
シンプルなアレンジできれいなメロディが映える小さなうた。
7. 水平線
バンドっぽいアレンジで楽しげな楽曲に聴こえる。弾き語りのライブで聴くときとはだいぶ印象の違うアレンジ。
8. 傘
軽快なようで不気味にも聴こえる不思議な魅力のある曲。
9. ダンス
滝沢朋恵には珍しく情熱みたいなものを感じる曲。他の曲より体温が高く感じる。
10. SELF AND OTHERS
舞台用に書かれた曲だと思う。平坦な感じのギターに歌声の乗せ方、強弱が加わることでとても魅力的になっている。手招き辺りの歌詞もすごく好き。
11. 戻らない
冒頭に男性のモノローグが入る。これも舞台用の曲なのかもしれない。動物の視点で書かれたような曲。