2024年インド下院選挙の結果|5年ぶり?投票率は日本の3倍も
今回は、「インドの2024年4月〜6月に行われた下院選挙」についてご紹介いたします。
今回の下院選挙の概要と結果、そして経済や株価そして社会に与える影響力についてまとめてみました。
できるだけ簡単に説明しているので、概要だけを掴みたい方はぜひ最後まで読んでみてください。
Lok Sabhaとは
Lok Sabha ローク・サバー(ヒンディー語: लोक सभा, )とは、インドの連邦議会を構成する議院(下院)のことです。545議席のうち543議席が選挙によって選ばれ、残る2議席は大統領によって任命されます。
議員は直接選挙で選ばれ、任期は5年間です。選挙は2ヶ月間に渡り、全インドで行われ、小選挙区制を採用しています。
2024年のインド下院選挙 気になる結果は?
ナレンドラ・モディ首相が率いる政党・インド人民党(BJP)が過半数の議席を獲得し、モディ首相が再選しました。議席数は、BJP単独で240議席、与党連合で293議席でした。
しかし事前の予想を大きく下回ってしまったことや、前回の2019年選挙の結果(BJP単独で303議席、与党連合で350議席以上を獲得)から大幅に議席数が減少しました。
2024年 なぜ与党の議席数が減った?
「インドの経済成長の恩恵を感じていない層からの不満が顕著に現れたから」と言われています。
今年2月にパンジャブ州、ハリヤナ州、ラジャスタン州で農民たちが抗議行動を行い、農作物価格の改善や債務救済などを求めていました。他にも、UP州では下位カーストからは「教育や政府職へのアクセスが保証されなくなる」との噂や、年々上昇する失業率への懸念がありました。
BJPが400議席の獲得を豪語していたこともあり、投票しなくても達成するという有権者の油断があったとも言われています。
2024年のインド下院選挙 気になる経済的な影響
BJPの勝利により、経済改革が継続される見込みで、特にインフラ投資やデジタル化が強化されることでしょう。しかし事前予想とはかけ離れた結果により、株式市場では乱高下が続いている状況です。開票日の速報により、日本円で約72兆円にもなるほどの暴落もありました。
今後の動向とまとめ
BJPのヒンドゥー民族主義的な姿勢が近年加速していることにより、一部の地域で宗教的な緊張が高まる可能性があります。国際社会でも問題視されていることから、社会の多様性と調和を保つための政策が求められます。
インドの下院選挙は国内外で大きな関心を集め、その結果は政治、経済、社会の各方面に大きな影響を与えます。選挙結果を受けての政策動向や市場の反応を注視することが重要です。