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自分の理想をチェンジ!して知ったマネジメントの "楽"

INDEE Japanの星野です。

今日は自分のいままでを振り返りながら、#あの失敗があったから をテーマにnoteを書こうと思います。

▶"マネジメント" の目覚め

note#10 芽吹く

今ではマネージャーを支援することを生業としている私だが、高校まではリーダーシップやマネジメントとは縁遠い存在であった。クラスの中心には絶対にならないし、文化祭などで盛り上がっている人々やその中心にいるリーダーという存在を冷めた目で見ていた。
そんな私が大学で運動部の中心人物として、100名近い部員をまとめ上げて大学初の日本一になるまで全力で取り組むのだから不思議なものだ。高校まで部活で補欠だった人生を変えたいなと思い、気がついたら、私の中で眠っていたであろう "マネジメント" いう種が目を覚ました。

以来、社会人になってからも若い頃からグループリーダーやプロジェクトリーダーを任されることが多く、マネジメントは自分の中でも好きで得意な仕事になっていた。将来は管理職や経営を意識していたこともあり、様々な人のマネジメントを見ながら、本を読みながら、自分なりの理想のマネジメントスタイルを考え続けていた。

▶理想とぶつかった壁

note#10 壁

時は経ち、いよいよ自分が管理職として部署を持つことになった。
業績達成と組織成長の両立というのが私のテーマであり、それを体現することになる。なぜこのテーマに辿り着いたかと言うと、今まで出会ったマネージャーの多くは、大多数の業績傾倒型の人と、一部の面倒見の良い人に分かれていたからだ。でもどう考えても短期と長期の企業成長を踏まえれば、業績と組織の両成長を実現することが当然だと思っていたが、本気でそこまで考えている方とあまり出会えなかった(そう感じた)こともあり、そこを目指すことにした。ロールモデルになる人はいなかったので、自分なりに検討を重ねていた。

さすがに長年検討してきたので初年度から結果は出た。組織としての業績目標も達成しつつ、組織内での勉強会などを通してフィードバックし合い成長する、いわゆる切磋琢磨する強いチームである。部署内は活発で、通常の業務はもちろん、定期ミーティングでも活発に意見が出て活性化していた。私も長年考えていた関わり方や仕掛けが結果として出ていたこともあり、嬉しさと自信を持っていた。

しかし、管理職2年目の時、2人の社員がたまたま同時期に退職したいと申し出てきた。理由はそれぞれ次のチャレンジという話であった。もちろん上司に本音を言うこともないだろうし、「寂しいが頑張って欲しい」以外に言えることもなかった。2人は部署の中で目立つ存在ではなかったが、決して斜に構えているわけでもなく、それぞれ“らしく”取り組んではいた。
一方、2人とはそれぞれ自分がプロマネとして取り組んでいる案件のメンバーであったこともあり、私は自分の責任を感じざるを得なかった。まあ仕事には厳しいタイプの人間であったので、優しさが足りないとかそういうことは浮かぶが、そんな理由ではない気がした。だから何が悪かったのかが明確にわからなかった。

▶ぶつかった壁からの発見

note#10 変化

2人の部下の退職理由がパッと思いつかないからこそ、この出来事には正面から取り組まないといけないと感じた私は自らに向き合うことにした。色々な人から自分の客観的な見え方を聞いたり、正直に言ってくれる部下からも聞いたりした。もちろん内省的に自分を掘り下げ、時にコーチに手伝ってもらった。掘り下げながら、答えっぽいものを見つけては考えや行動を変化させながら2年は経っただろうか。ようやく私は一つの結論に至る。

私は業績達成と組織成長を両立させるチームを成立させる理想のメンバー像というのを無意識に置いていたということだった。
具体的に言うと、みんながリーダーシップを持って行動しているようなことを理想だと思っていた。その像を念頭に置き、そこにみんなが近づけるようにサポートや場づくりをしていたわけだ。

このような考えだと、そもそもリーダーになりたいと思っていないメンバーや、リーダーやハイパフォーマーを目指すものの、その業務があまり向いてないメンバーはいつまでも居づらい。人は自分で気づいていたりいなかったりするものの、自分の望む姿があり、そこに近づこうとして進歩している。私はそこに気づけていなかった。画一的なチームが求める主要なスキルの強化ばかりにフォーカスを当てていて、そうでないスキルが得意な人に光が十分に当たっていなかったのだ。“その人”ときちんと向き合っていなかった。

この発見をした時に私は新しいメガネを手にいれたような感覚を持った。人には持って生まれた特徴があるし、自分なりに望んでいる成長の方向性がある。それを理解しようと努められるようになった。日頃の発言や仕事の進め方、ひとつひとつを丁寧に見ていくと、その人に対する解像度が上がる。その上で、その人が進みたい方向性・ビジョンに対して、より進められるように関わるという考え方に変わった。

▶価値観の変化から得られたもの

note#10 楽しい

この価値観を手にしてから、ようやくマネジメントが "楽" になったし、苦しいということが減った。無理ゲーしてないといった感じだろうか。常にそのモノの見方だけで物事を捉えて生きているかと言えばそんなことはない。いくらでも視野狭窄になることはある。でも、この価値観を持っている自分がいるので素早く切り替えができる。

振り返れば、おそらく私自身もこういうマネジメント像を無意識で望んでいたのだろう。だからこそ2人の退職に対して私に失敗のラベルを貼り、進歩を遂げようとしたのかもしれない。

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