起業家の前職はなにをしていた⁈
毎日暑い日が続いていますね。真夏が来る前にすでにバテバテのINDEE Japan岡本です。
わたしが愛してやまないエアコン様が活躍してくださる時期になってきました。"エアコン" なんて呼び捨てにできないほど、大変お世話になっております。(笑)
実は先月、新しいエアコン様を家にお迎えしました。最新モデルの、AI搭載で、内部洗浄も自動でおこなってくれて(10年エアコン内部清掃を自分たちでしなくてよいそうです)、湿度調整や温度調整、省エネなど最強なものを選びました。その分お値段も最強ですが (笑) 、とても快適で今年はいままで以上に素敵な "おこもり" 生活が送れそうです。
そんなわたしが愛しているエアコン様ですが、だれが世界ではじめて開発したのかというと、この方!!
そう!ウィリス・キャリアです(※写真参照:wikipediaより)。
きっとすごい発明家で起業家なのかなと思い経歴を見てみると、大学卒業後、ヒーター設計のエンジニアとして就職し、1902年にエア・コンディショナー(つまりエアコン様)の元になる装置を開発し、その後自身の会社を立ち上げていることが分かりました。
世界を変える発明をしたキャリアですが、大学卒業後すぐに起業していた訳ではないことに少し驚きました。
そう思えば、世の中にたくさんいる起業家。起業家の前は何をしていた人が多いのか少し気になったので、今日のnoteは "起業家の前職は何をしていた?" をお伝えします!
▶学生起業 VS 社会人経験者起業
さて、みなさんは "起業家の前職って何していた人が多いの?" と聞かれたら何と答えますか?
スタートアップを思い出すと.....やはり学生起業が多いイメージかもしれません。
しかーーーーーーし!案外、社会経験を経てから起業する割合はかなり多く、8割以上の方が何らかの社会人経験を持っています。
なんでそんなことが言えるのか。それはわたしたちINDEE Japanは、約5年前からZENTECH DOJOというシードアクセラレーターで起業家や起業予備軍の方たちとご縁をいただいているからなんです。
さて、話は戻って、社会人経験者が8割ときくと、学生起業より社会人を一度経験したほうがいいのか?とも思いますが、実際どうなのでしょうか。
質問を、INDEEメンバーにぶつけてみると、、、、、、
「その質問、不毛だよ」
ギャーーーーーーーーーーー!いつも通り (?) のズバッと核心をつく一発をいただきました。(笑)
どうしてその質問が不毛なのか?
それは、どちらも一長一短あり、学生起業なのか社会人経験者起業なのかという条件だけでは優劣をつけることはできないからです。
起業は "資格" や "経歴" から一番遠い仕事なので、一概に社会人経験が良いともいえません。例えば "営業" は営業担当者だけの仕事だ。など自分の経験から固定概念ができてしまい、企業で勤めたことがマイナスに働くこともあります。
逆に学生起業だと、こうあるべきだ!という固定概念がない反面、 "事業を作っていく" "仕組化していく" "組織を作る" など一般企業で経験できることを経験していないので壁にぶつかることも多くあります。
また、成功者の例からもわたしの質問の不毛さが分かります。(笑)
学生時代に起業して大成功した人だと、例えば、マイクロソフトのビル・ゲイツは在学中に起業しましたし、ザッカーバーグも在学中にフェイスブックを作りました。
一方で社会人経験有からの起業した大成功者だと、アップルのスティーブ・ジョブズ(アタリ)、スティーブ・ウォズニアック(HP)は一度エンジニアとして就職しています。アマゾンのジェフ・ベゾスは投資銀行で30歳まで働き、かなり出世していました。さらにウォルマートを創業したウォルトンは40歳を過ぎて起業しています。
実際に一度社会人を経験してから起業する人は前職なにをしていた人が多いのでしょうか?
前職の経歴として多い職種TOP5と、その経験のどういった強みが起業後も活かせているのか、探ってみましょう!
▶起業家の前職ランキングTOP5
さぁ、みなさんも起業家の前職予想してくださいね!
では、発表します!(自社調べ)
営業現場で顧客の状況を深く知り、深いインサイトと原体験を持っている。
原体験がきっかけとなり、営業を超えて製品開発や研究へと守備範囲を広げる情熱は、周囲を巻き込みます。また、他の職種と比べて "個" で動くことに慣れている方が多い印象です。つまり、一人で色々な問題解決をしながら事業を立ち上げるときのパワーが出やすい方が多く、"営業" というイメージに合わず万能な仕事ぶりを発揮できることが強みです。
サービスの見せ方から入るので、とにかくキャッチー。
"つかみ" が上手でコミュニケーションに長けているので、スタートアップ初期のスピード感をどんどん出せることが強みです。
ただし、スタートアップの内部はさほどシンプルなコミュニケーションだけでは済まず、エンジニアとのコミュニケーションや様々な試行錯誤にフラストレーションを感じる方も多いようです。
DeNA社の南場さんのように、M社やB社出身のコンサルタントが起業するのもよく見かけます。ある程度コンサルをやってしまうと、起業するのが割に合わなく感じられるようですが、そんなこと考えずにやっちゃう人には起業が向いていると思います。
特にB2B系のビジネスであれば、色々な企業の組織力学を知っていることは固有知識としても役立ちます。文書作成能力が高いと提案書は通りやすくなりますし、ビジネス上の振る舞いが板についていると、他の企業と付き合いやすいはずです。基本的な取引を成立させ、ビジネスを軌道に載せる上でCXO的なスキルをコンサルタント時代に身につけているのがポイントかもしれません。
実験と試行錯誤を信条とする研究者は仮説を立てて、検証することにあまり抵抗がないところが強みです。
しかし、自分の専門領域や象牙の塔のヒエラルキーに慣れ親しんでしまっていると、チャレンジをする力が削がれてしまう場合もあります。
みなさんの第1位予想は当たりましたか?
エンジニア出身の起業家が多いのは、技術を扱いなれていて、ゼロから何かを作る感覚を持っているからだと思われます。
対象がプロダクトであろうが、ビジネス全般であろうが、実験や試行錯誤から学び、修正していくプロセスは、さほど変わらないのではないのかもしれません。もちろん、対象領域に対する知識も必要ですが、不確実性の高いスタートアップにおいては、事前の知識よりも学ぶスピード(ラーニングカーブ)が重要になってきます。
▶まとめ
職種毎に起業(スタートアップ)で役立つ強みを一緒に見てきましたが、企業でどんな経験するかはその人次第なところ相当あるので、もちろん全員にあてはまる訳ではありません。
ですが、社会人経験を積んだ後に起業している人に共通して言えるのは、"濃い" 経験をして、会社での一つの職種を務めるだけでは解決できない問題に出会っていることです。
解決したい問題を目の当たりにし、取り組んでみるものの会社や事業の限界を感じ、会社を起こす、という流れは一つのパターンになっています。さらに、上手くいっている起業家はその "職種" ではなく、"課題領域" においての専門家となっている、というパターンがあるのも必然なのかもしれません。
自分が起業したいなと思っている方、スタートアップで働きたいと思っている方の参考になれば幸いです!
では、また次回お会いしましょう。