シームレスなインバウンド×サブスクで2転3転するコロナにも対応か?
近年ビジネスモデルとして広がりつつサブスクリプション(通称:サブスク)。利用者は、定額で一定のサービスを契約期間中に受けられるというシンプルなシステムです。
以前からあるものとしては、植物、食品、雑誌など。最近ではブランドグッズやアパレル、車、レストラン、家具、オフィス、別荘など高額商品や大型なものまでサブスクで利用できる。
コロナ禍におけるサブスクと海外からのインバウンド観光者との可能性について考察していきます。
コロナ禍で増えたサブスク
在宅時間が増えたことにより自宅で有意義な時間を過ごすために以下のようなサービスの需要が増加しました。
動画配信サービス
音楽配信サービス
E-ラーニング
オンラインコミュニケーションツール
外出自粛の流れからインターネット環境において利用できるサービスの充実を求める動きが多く見られます。
利用者におけるメリットとデメリット
・メリット
毎回購入する買い切りパターンの手間や費用を考えると、買い切りではないサブスクであれば少額からスタートすることが可能なものも多く存在し、初期費用を抑えることができる
日頃の管理や処分する手間を削減できる
商品と同等の費用を支払い終えた場合はその商品をそのままもらえるという内容もある
・デメリット
定額で利用しない月があるなど常に同じペースで利用しないものである場合でも定額費用が発生する
利用者の中で商品を使いまわす場合などは衛生面に不安な場合がある
利用しないサービスがパッケージに含まれている場合がある
上記から、コロナ禍においてサブスク提供者は、まずは衛生面を重視して消費者にアピールすることが必要不可欠です。
また、使用感などが表面化する場合は利用者に対しフレキシブルな対応が必要かと思います。
利用しない月があるなどランダムな利用者でも活用できる価格帯の表示や利用しないサービスが多く含まれていないか、また消費者にお試し期間を設けることも大切です。
サブスク提供者におけるメリットとデメリット
・メリット
年間契約のサブスクであれば、年間の売り上げを事前に把握できるため、商品の発注や資金繰り、人事などの計画がたてやすく経営の安定が見込める
一定の利用者を獲得することができた場合はそこから新たなサービスへと展開することが可能
・デメリット
商品の確保や維持費などランニングコストが大きい場合、一定の利用者が獲得できない場合は成り立たない
オリジナリティが無いと価格競争に陥りやすい
徐々に収益が出るビジネスモデルのため、利用者には継続してもらう必要があるほか、急激に利用率を上げるためにはそれなりの体力が必要
インバウンドとサブスク
新型コロナの影響で訪日外国人旅行者が現状皆無ですが、訪日したい外国人は多いです。特に日本は訪れたい国上位にあがるほどです。
そんな中、コロナ禍においての越境ECの成長を考えるとリピートや定期的に購入が見込める商品は海外の方へサブスクでのサービス提供がおすすめです。
理由としては、インターネットとサブスクは相性が良いため、あらゆる外国人に対してシームレスに発信できるからです。
また、サブスクで提供している商品から観光への誘導も可能です。
例えば、商品と関連性のある地域のオンラインツアーや、アフター/ウィズコロナの訪日旅行のアピールなど。
訪日旅行ができない状況だからこそ物を動かし海外に日本の良さをアピールするにはとても良いタイミングでもあるのです。
まとめ
定額で一定のサービスを契約期間中に提供するというサブスクリプションだが、利用者のニーズはそれぞれ異なる為、適度な自由度をもたせることで、満足度と継続度を高めることができると思います。
近年では今までの概念から解放されるような形態のサブスクも増加しており、あらゆる可能性を持っているのがサブスクリプションサービスです。
先の見えないコロナ禍におけるSDGsな世の中を考えると金銭的、時間的、心身的、スペース的にも無駄の無い生活やコロナ疲れで心のゆとりを求める消費者にとって有効なサービスであれば、大きな役割を果たすビジネスではないでしょうか。
ライター:カイトマウリ (JOINT ONE)
コラム元:海外・訪日プロモーション専門広告代理店『インバウンド ONE』
https://www.jointone.biz/hanginthere-jpn-20210120/