インバウンド観光再開!<訪日外国人プロモーション手法>今こそおさらい
一般のインバウンド観光客の受入れが、2022年6月10日以降より再開されました。
インバウンド復活の雰囲気が高まり、弊社では訪日プロモーションの相談数も日々増えてきているように思います。そんな中、インバウンドプロモーションにはどのような方法(手法)があるか、あらためてご紹介したいと思います。
インバウンドプロモーション手法(一例)
外国人インフルエンサー
海外(外国人)にフォロワーを持つ、外国人インフルエンサーに情報発信してもらうプロモーション。中には日本人でも海外に影響力があるインフルエンサーもいる。単純にフォロワー数が多いからプロモーション効果が高い分けではなく、情報の到達率やフォロワーの熱量(エンゲージメント率など)、自社サービスとの親和性をしっかりと見極めることが重要。
海外向けメディア
日本の情報を専門に発信しているメディアや海外現地で人気のメディアに情報を掲載するプロモーション。訪日観光客をターゲットとする場合は、旅行系オンラインメディアや旅行雑誌などの関連紙媒体、富裕層へリーチしたい場合は、投資・経済系メディアなど、目的に応じてメディアを選定することが一般的。
メディアが運営するSNSや連携しているインフルエンサーなどとセットで、多角的なプロモーションも可能。
運用型広告
Google広告やFacebook広告など運用型広告で海外へプロモーション。検索連動型広告、静止画(バナー)・動画広告が中心となる為、配信できる情報量は多くない為、どのようなターゲットに、どのようなLP(ランディングページ)に誘導するかがポイントとなる。ターゲティングや機械学習の精度は向上し続けている為、海外マーケティングでも有効な手法の一つとなっている。
サンプリング
訪日直前直後や旅ナカの外国人旅行者にダイレクトに確実に接触できる手法。レンタルWi-Fiルーターにクーポンやチラシを同梱するなど、様々な手法がある。
ガイドブック、乗換アプリ
ガイドブック及びガイドブックアプリ、乗換案内アプリなどを活用したプロモーション。訪日外国人旅行者にダイレクトに接触できる点ではサンプリングと同様だが、オンライン上で位置情報と連動した広告配信ができるなど、より効率的にインバウンド旅行者にリーチできることが特徴。
屋外看板、デジタルサイネージ(OOH)
空港や駅構内の看板やポスター広告など。オンラインに接続されたデジタルサイネージなどもあり、自社サービスとの親和性や活用方法次第ではインバウンドでも大きな効果を期待できる。
屋外看板ではないが、本格的にインバウンドが回復した際は、タクシー内のモニター広告や空港シャトルバス内の広告なども有効。
海外現地イベント
海外の主要都市で実施するプロモーションイベント。オンラインとリアルのハイブリットイベントなども検討の余地あり。旅行博や見本市など大型イベントへの出展なども含めて、海外の方々へ直接プロモーションできる手法。
役割の理解
インバウンドプロモーションにおいて、手法ごとの役割の違いを理解することは重要です。ここでは詳細を語りつくすことができない為(詳細は直接ご相談いただいた際にさせて頂きます)、概要(考え方)を簡単にご紹介致します。
旅マエ、旅ナカ
様々な場面で語られる「旅マエ」、「旅ナカ」とインバウンドプロモーションについてですが、どのタイミングで旅行者と接触できるか検討することは重要です。
訪日旅行者のカスタマージャーニーと合わせて検討されることが多いですが、旅行計画中のターゲットにリーチしたければ、メディアやインフルエンサーを活用した情報発信が一般的です。
以下のような手法とタイミングのポジションを踏まえつつ、自社サービスと具体的な実施内容の相性を探っていくことをお勧め致します。
情報量、拡散力
インバウンドプロモーションごとに発信できる情報量と拡散力を理解することも重要です。自社サービスの海外での認知度が高ければ、情報量が少ない手法でも拡散力が高く、リーチ数が多い手法を選択することが有効になる可能性があります。
一方、認知度が低ければ、まずは知ってもらうことが重要である為、記事広告や動画配信、海外でのリアルイベントなど、情報量が多く、深い理解を与えることができる手法を選択する必要があります。
媒体特性
こちらは少し突っ込んだ話となりますが、もしメディアプロモーションを実施するのであれば、そのメディアごとの特性(媒体特性)を理解する必要があるというお話です。
例えば、自社サービスが東京のみで展開する飲食店であれば、出来る限り東京に滞在する可能性があるインバウンド旅行者に訴求したいですよね。その際、海外での知名度、周辺の有名観光地など自社サービスを取り巻く現状を確認し、その上でターゲットとなる旅行者層について仮説をたてることが重要です。
そして、その仮説とメディアについているユーザー(フォロワー)層の親和性が高いメディアを選定する形となりますが、その際媒体の特性も考慮する必要があります。
媒体の特性とは、以下①、➁、③を掛け合わせて考えた時に、メディアがどのような特徴をもっているかということです。
例えば旅行関連のメディアであれば、以下のような項目が一例となります。
①メディアの主力サービス
・旅行予約
・旅行ガイド
・旅行動画
・口コミ、掲示板
➁旅行者との接触タイミング
・旅行先検討段階
・訪日決定後、旅行計画検討段階
・訪日が近くなった段階
・訪日出発日
・訪日中
・訪日後
③ユーザー層
・シングルトラベラー
・家族
・富裕層
・国籍
・年齢
・旅行ニーズ
・趣味、嗜好
このように、媒体の特性をしっかり理解し、自社のターゲット層(仮説)と親和性が高いメディアを検討しつつ、予算や具体的なプロモーション内容を詰めていくことで、有効なインバウンドプロモーションを実施できる可能性が高まります。
これは、あくまでも、メディアプロモーションを一例とした内容ですが、インフルエンサーであれ、運用型広告であれ、基本的には同様の考え方は重要となります。
まとめ
インバウンドプロモーションを効果的に実施する手法は様々ありますが、自社サービス・ターゲット・プロモーションに対してミスマッチがあれば、PR効果を実感することは難しいでしょう。コロナが収束に向かい、消滅したインバウンドが復活する際、訪日外国人旅行者といち早く良好なコミュニケーションを獲得する為に、適切なインバウンドプロモーションを実施しましょう。
今回ご紹介した内容はほんの一部です。多種多様なインバウンドプロモーション手法の中から最適な手法を、明確な戦略をもって実施するには、幅広いネットワークとノウハウが必要です。弊社は、海外及びインバウンドプロモーション専門の広告代理店として幅広いネットワークとノウハウを活かした多様なプロモーション実績を有している為、一気通貫で支援が可能です。まずはお気軽にご相談ください。
著者:JOINT ONE 嶋田拓司
海外・訪日プロモーション専門広告代理店『インバウンド ONE』
海外インバウンドマーケティング情報マガジン『エの輪』