キャリアカウンセリングにボールポゼッションの考え方を取り入れたい。
近年のプロサッカーを見ていると、実況の中で度々耳にする「ボールポゼッション」というワード。
それぞれのチームにおけるボールの支配率(=ボールポゼッション)をパーセンテージでタイムリーに可視化して、ゲーム展開を表している指標だ。
<Aチーム50%:Bチーム50%>
ボール支配率が拮抗していて、攻守が頻繁に入れ替わるゲーム展開。
<Aチーム70%:Bチーム30%>
Aチームのボール支配率が高いが、Bチームがゴール前で守りを固めているので、ゲームはドローが続いている。
こんな具合に、どちらがボールを多く支配(保有)しているのかどうかが、試合進行中に定期的に可視化されるのだ。
試合観戦をしているときに、ふと思ったこと。
「このボールポゼッション(ボール支配率)の可視化を、キャリア面談内に導入できると参考な指標となるのではないか。」
キャリアカウンセリングは、相談者の話に傾聴をしながらも、問いを投げかけることで、相談者の中での内省を促し、自己理解や認知を深めていくことで、キャリア形成を支援していく関わり方である。
相談者の中に答えはあるという前提で、無意識の状態から問いにより思考を巡らし、自らの言葉として口に出すことで、新しい気付きが生まれる。
だからこそ、相談者には思考を巡らせ発言するための、多くの時間を与えることが重要となる。
話す割合は、相談者7割、カウンセラー3割くらいが望ましいと個人的には考えており、意識して相談者とは向き合っている。
しかし、中にはカウンセリングの場でついつい喋り過ぎてしまうカウンセラーも少なくない。
沈黙が気になり、相談者が内省しているにも関わらず、次の質問を投げかけたり、つい熱くなってしまいバーッと一方的に話してしまうなど、気付くとカウンセラー側が主導権を握ってしまうこともある。
僕も当初はそのような展開になってしまうことがあり、相談者の消化不良な表情に自信を無くしかけたことが何度かある。
あくまで主人公は相談者であり、多くを語るのはカウンセラーではなく、相談者なのだ。
こういったことを防ぐするためにも、キャリア相談中の相談者、カウンセラーそれぞれの話をしている量の割合を、ボールポゼッションのように適宜パーセンテージで表示することができると、軌道修正が可能になるのではないかと考えたのだ。
一例として…
<相談者40%:カウンセラー60%>
カウンセラーからの話が多く、相談者が自身の考えの整理に追いつかず若干混乱している状態。
<相談者70%:カウンセラー30%>
相談者が問いに対して自身と向き合い、言語化することで更に内省が深まっている状態。
もちろん、カウンセラーは相談者に全集中なので、パーセンテージを気にし過ぎてしまうのは本末転倒。あくまで参考数値として確認する。
昨今の情勢では、対面よりもオンラインでの面談が増えてきてもいるので、マイクを拾うことで話者を特定できると考えると、それぞれの話をしている量(時間数)を容易に可視化できるのではないだろうか。
アプリであったり、ZoomやMeetといったWeb会議ツールに追加開発で実現できそうなイメージだけど、誰か開発してくれないかな…?(笑)
この機能があると、面談の質向上にも繋がりそうだなと感じているので、まだ世に存在していなければ作ってみたいなー。(開発スキルは無いので、誰かにお願いしてだけど…)
*INAZUMAN*