カスタマーサクセスがファクトをまな板に乗せたり降ろしたり
最近はカスタマーサクセスに関する有益な情報もたくさんシェアされるようになってきましたが、「まだ有益かどうかも分からない、調理されていない情報があっても良いよな」と思って筆を取った次第です。
調理前の素材だと思ってお読みいただければ期待値のギャップは少ないかと思います。
ファクト(事実情報)を得ることって難しくないですか?
2019年2月の時点で「ファクト」と聞けば、界隈の約8割くらいの方が書籍「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」を思い浮かべるのではないかと思います。
もちろん私も読みました。良書です。
この書籍では「データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣」の重要性を説いていますが、本当にそう思います。ファクト、重要。
とはいえ、事実情報を得ることはとても難しいなと常に感じています。
そして事実情報を得たとしても、それをどう調理するのかを決めるのも難しいです。
そのファクト、本当にファクト?
例えばチームのミーティングなどで、
「満足度が分からないのは問題だ」
「ユーザーの声を集めよう」
「悩むより先にユーザーに聞いてみよう」
こんなやりとりがあってユーザーの満足度を調査することになったとします。
私たちのサービスを使ってくれているユーザーが1,000人いて、そのうちの500人が頻繁にログインをしてくれていることがアクセスログから判明しました。
これはファクトです。
そのうちの10%にあたる50人がアンケートに回答をしてくれて、さらに50%にあたる25人が「サービスについて満足である」と回答してくれました。
これによりアクティブユーザーで且つアンケートに回答してくれるような積極的なユーザーの半数が「満足である」ということが分かりました。
これもファクトです。
とはいえ、現時点では「満足である」と回答してくれた人は全体の2.5%しかいないわけです。
これもファクトです。
実際はここまで単純ではないですが、この例のようなことって現場では割と普通にありますよね?
そしてここで重要になってくるのは手に入れた事実情報を基に「読み解く」という部分になるのですが、これが本当に輪をかけて難しい。
正直、分かんないわけです。素材がたった2.5%だりするとなおのこと。
で、「果たしてこのような調査に意味があるのだろうか?」と、「調査結果をどのように活かせば良いのだ…」と、思い悩むわけです。やった後で。
まずはファクトを仕入れ続けるところから始めよう
では「この調査はやる意味がなかったか?」といえば、そうは思いたくないですよね。調査をしてなければ、2.5%のファクトでさえも手に入っていないわけですし。
まずここで重要になってくるのは、下記の3つかなと思います。
・入手したファクトを盲信しないこと
・得られたファクトから「大外れしない仮説」を立てて検証すること
・継続的にファクトの仕入れを増やしていくこと
地味ですが、これらを継続して積み上げていくと、結果的に遠回りを回避できるんじゃないかなと思ったりしています。
みなさんはどのように事実情報を集めて、どのように活かしていますか?
各社さんがどのような取り組みをしているか気になるなあ。