マイルチャンピオンシップ

⭕️本命 ナミュール
⭕️対抗 ジュンブロッサム


過去5年良馬場平均レースラップ

秋のマイル王決定戦。
京都の坂の影響で、春の安田記念とは真逆のポイントが現れます。


京都マイルのポイント

✅ 初角までが長く2ハロン目が10秒台と速い
✅ 坂の登りで12秒台まで減速し脚が溜まる
✅ 下り坂から加速し始める
✅ 鋭い4角で減速→直線再加速し最高速勝負

去年の結果と照らし合わせると分かりやすいですね。

マイルチャンピオンシップ '23

個別ラップ

 昨年は、テン3ハロン 34.3 で急流でした。過去平均(点線)と比べると明らかです。

 先行した馬は、直線で大きく失速します。逆に、後方組は中盤~4角はやや緩めで、相対的にラスト2ハロンの爆発力を発揮できました。

 序盤の追走力に屈しないスピード体験と、勝負を決める終盤のトップスピードがテーマな一戦です。

 ここからは、前哨戦の各馬の個別ラップをもとに、各馬を評価していきます。


前哨戦

富士S

出走馬個別ラップ

 GⅡ昇格後5回目です。その中では中盤が最も緩んだラスト3ハロン戦でした。ラスト3ハロンの推移を見ると、セリフォスを境に上下に差があります。

 ここで緩く逃げたバルサムノートが唯一の逃げ臨戦で、本番もスローになりそうだよね?が予想の第一歩です。

🚫 上がり34.0はGⅡ昇格後最速で終い重点
✅ 全体的にラスト1ハロンの失速幅が同じ
✅ 勝敗を分けたのはトップスピード

バルサムノート
コムストックロード
アルナシーム
明確なスピード不足でした。展開や馬場の助けがほしいです。


毎日王冠

出走馬個別ラップ

 GⅠ馬不在のメンバーでした。低調さが中盤に現れて、逃げたホウオウビスケッツの中盤が 11.9-12.1-12.1。スローの瞬発力戦。全頭上がりが33秒台で、掲示板は4角5番手以内が独占しました。

🚫 GⅠ馬が不在なのは同レース初めて

エルトンバローズ
トップスピードとラスト1ハロンの持続力ともにシックスペンスに完敗でした。古馬以降、斤量の優位がなくなり、着順も下降しています。

血統の字面らしく、トップスピードに欠け、京都外回りの2ハロンスピード勝負では軽視したいです。


府中牝馬S

出走馬個別ラップ

 レースラップが1ハロン目以降全て12秒未満でした。これはGⅡ昇格後4例目と珍しく、中盤がタイトなハイレベル持続力戦でした。

 ブレイディヴェーグは長期休養明け+斤量差2kgにもかかわらず圧勝します。特にラスト1,000mは、どの区間でも毎日王冠のシックスペンスよりも速かったです。

フィアスプライド
近走、位置を取る反面、ラスト1ハロンで大きく減速しています。中盤がタイトになって、弱点の減速を補う展開になってどこまで。


安田記念

出走馬個別ラップ

 タイトな逃げを打つウインカーネリアンが立ち遅れ、押し出されたドーブネが中盤を緩めた瞬発力戦でした。

 前哨戦の多くはスローの瞬発力戦で、本場に近い質となりました。ここで結果を出した馬を継続評価しつつ、ここからは未対戦組と比較します。


🏇 ナミュール

近走個別ラップ

特徴

 一気に最高速まで到達できる加速力と、10秒台後半のトップスピードが持ち味です。京都外回りの4角最高速戦にマッチしていることは、去年の結果が示しています。

 昨年秋から大きく成長した印象で、勝ちパターンが多様化しています。1000m57.5 追走のハイペース持続力戦勝ちの富士Sから、一転 1000m59.5 追走のスローペース瞬発力最高速戦勝ちのマイルチャンピオンシップまで幅広いです。

中盤ラップとその戦績
11.20~11.50 [1-1-0-1]
 富士S
11.51~11.80 [0-0-0-1]
11.81~12.10 [1-1-0-2]
 マイルCS

 唯一の凡走となったヴィクトリアマイルは、直前まで調教できずでした。今回は3週前からいつもの坂路追いを重ねられています。


🏇 ブレイディヴェーグ

近走個別ラップ

特徴

 Youはなぜマイルに?

 全体的にグラフが横ばいで加速が緩やかなタイプに映ります。ただ、一度スピードに乗ると、どこまでも速く走り抜けていくイメージです。どちらかと言えばより安田記念向きかなと思います。

 実際、ローズS・府中牝馬の対マスクトディーヴァ、エリザベス女王杯の対ルージュエヴァイユでは加速に劣っていました。これまでの戦歴は見事で、能力は非常に高く感じますが、ここは静観です。


🏇 ソウルラッシュ

近走個別ラップ

特徴

 重賞勝利時の中盤ラップは 11.4 と速めです。京成杯AHやマイラーズカップに代表されるように、上がりが33秒台後半~34秒台の消耗戦・道悪で相対的に浮上します。

中盤ラップとその戦績
11.20~11.50 [3-0-0-0]
 マイラーズC (稍) ×2、京成杯AH
11.51~11.80 [0-1-1-2]
11.81~12.10 [0-2-1-1] 

 血統の字面通り、終いのトップスピードは一線級に劣ります。11秒フラットにスピードキャップがあります。

所感

 マイルCSの平均中盤ラップは 11.7 で、好走レンジからややズレます。また、バルサムノートの逃げで、中盤の緩さに拍車がかかります。他の人気馬に比べてスタートが優位なので押し切りたいです。


🏇 セリフォス

近走個別ラップ

 最上位のトップスピードの持ち主です。ただ、折り合いが難しく、ラスト1ハロンの一押しに繋げられません。また、好走は軽斤量の若いころに集中していて、成長力も疑問です。

中盤ラップとその戦績
11.20~11.50 [0-0-0-0]
11.51~11.80 [2-2-0-1]
 富士S 54kg、マイルCS 56kg
11.81~12.10 [0-0-0-4]

 久々の大きな人気落ちで気楽な立場ですね。前走は進路に苦しんだ面もあり、プラスに転じる要素が多いのも事実です。


🏇 ジュンブロッサム

近走個別ラップ

特徴

 マイル勝利時の中盤ラップは 11.8 と緩めです。水無月Sや富士Sに代表されるように、上がりが32秒台後半~33秒台前半のトップスピード勝負で浮上します。直線で10秒台後半を連発できる秀でたスピードの持ち主です。

中盤ラップとその戦績
11.20~11.50 [0-0-0-0]
11.51~11.80 [1-0-0-0]
 水無月S
11.81~12.10 [2-2-1-1]
 2勝C、富士S

所感

 この舞台は、緩い中盤→鋭い4角からの直線再加速・最高速勝負になりやすく、当馬にはお誂え向きです。

 水無月Sで同舞台・同斤量・同質を経験できているのは後押しになります。綺麗な馬場でトップスピードを活かしたいです。


💰 チャリン

近走個別ラップ

 日本馬に比べて、経験してきたラップ推移は大きく異なります。海外は自然の形状を活かした競馬場が多く、その質にラップも造りも依存していきます。

前走個別ラップ

 前走は、イギリスで行われた1600mの直線競馬でした。ただ、スタートからゴールまで20mの登り坂に加えて重馬場です。

 こんな状況でも、勝負どころで加速する根性がこの馬の特徴です。


前々走個別ラップ

 前々走は、フランスで行われたムーラン・ド・ロンシャン賞。凱旋門賞と同じ競馬場です。直線、重馬場を苦にしない圧倒的な加速力とトップスピード (11.74→10.84) で追い上げますが、逃げ切りを許したレースでした。

 ラスト2ハロンが圧倒的ですが、過去の勝馬も似た推移です。テンの追走力を含めて過信しすぎないようにしたいという評価です。


🏇 オオバンブルマイ

個別ラップ

 距離延長で人気なのがこの馬です。キーンランドCの異次元の脚は記憶に新しいです。直線では他馬が失速する中、トップスピードを維持し続けられました。

 ただ、マイルでは加速力・トップスピードを示せていません。道悪がほしいです。


隊列想定

近走1ハロン実績


逃げ想定 バルサムノート

 中盤を緩めるタイプの逃げ馬です。
 スタートが不安定で、確実に逃げられるわけではないです。遅れた場合、2ハロン目以降の無理な競争を招いて、ペースアップ!なんてことも考えられます。

 前走逃げた鞍上から変わるのも予想を難しくさせますね。1,000m通過58.3〜58.7程度のスローをイメージしています。

番手 ウインマーベル

 スピードの違いで番手に収まりそうです。初のマイル戦で、距離を持たせたい心理があるでしょうか。

 1400mの重賞3勝はすべて中盤が緩まない消耗戦です。ここは本質ではないですが、緩みすぎるようなら残せるだけのポテンシャルはあります。


⭕️本命 ナミュール
⭕️対抗 ジュンブロッサム

 ラスト2ハロンで勝負を決められる馬がテーマでした。馬場の軽さに応じて、ジュンブロッサムへの投資の強さを調整します。

 前残りの差し届かずが非常に怖いですね。ウインマーベルをフォローしたい気持ちをグッと堪えて、絞って勝負します。


最後までご覧いただきありがとうございました!


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