45歳の転職活動⑪辞表提出と内定の追加
①ABC社 社長への謝罪の連絡
素材メーカーから内定が出た。辞める意向を伝えるためにABC社の社長に電話をいれた。
「大変申し訳ないのですが、家庭の事情を考えると、このまま辻堂での勤務は難しい。年収も大幅に下がったので、別の会社を探します」
正直、嫌味を言われるかと思った。「おまえ、もう辞めるのかよ」と。
しかし、ABC社の社長は、
「稲盛さんの決断です。残念ではありますが承知いたしました。私でも同じ決断をすると思います」と優しく回答してくれた。
「それだけ年収下がると厳しいですよね~」と。
同時並行で活動していたので心苦しい。やり方は褒められたものではないかもしれない。。。
②人事部との面談
恵比寿の本社に訪問する。人事部長の柳田さんが出てくる。いままで窓口だった本部長は、もはや出てこない。辞める奴なので。
柳田部長が話してくる。
「本音のところ、今回の一連の流れは不当だと思ってます。この会社は、そういうところがある。私も半年経ちました。もう我慢の限界です。先日、本部長には辞める旨を伝えました。」
なぜか、彼の事情を聴くことになった。。。
彼は続ける。
「人事部は、私も含め、誰1人として機能していない。実務をする女性も、私に口をきいてくれない。そのため実務が一向に進まない。」
「さらには、実務の仕組み化ができてないから、属人的になっている。けど1年も経たずに、みなが辞めていく。あらゆる業務が紐解けない。私も頑張ったが、別の会社にいくことにしました。時間の無駄だし」
私が退職する社員だから、愚痴を聞いてもらいたかったのかもしれない。「想いの丈」をぶつける先がないのだろう。
私も、フムフム、よくわかりますよその気持ち、と共感を伝える。
「そもそも、一次面接で内定だった。面接後に「来てください」と言われた。それは通常ありえないこと。その時点で、この会社の状況を推測することができた。私に落ち度もある。。。。」
この部長は55歳である。次が決まれば良いと思う。
ひととおり「想いの丈」を言えたのか、私の話になった。
「これが退職金です。実務担当の欠勤が続いているので、私が何とか計算しました」。と言いながら、1枚の紙を見せてくれた
100万円!
3年半で100万円。全く期待していないお金だったので、嬉しい限りである。社長の期間で溜まったらしい。
そして、私の退社が9月末に決まった。
すっきりした。
③追加された内定
知人から紹介された会社からも内定が出た。
売上高500億円、社員数500人の上場企業だ。病院へ独特のサービスを展開している。優良企業である。
エージェントを通してなかったので完全に未知数であった。
「事業開発をしていただきます。年収は控えめですが、今後UPの余地は十分にあります。将来的には責任者になってもらいます」
歓迎の様子が強い。
人が全然足らないので、来てもらえると本当に嬉しいです、と言ってくれる。
この歓迎ムードは、素材メーカーにはなかった。この2か月間は冷え切った心持だった。それゆえ、この歓迎ムードは暖かく感じる。
④大手と成長企業の比較。どちらを選ぶか。
2つの会社のどちらかを選択することになった
それぞれの会社の特徴は下記の通りである。事業開発のポジションである。
◆大手素材メーカー
〇良い点
・年収が100万円たかい
・働き方はリモート、フレックスなど柔軟
・福利厚生が手厚い。異常値に良い。
〇気になる点
・事業開発は見せ掛け。仕事に情熱なし(かも)
・斜陽産業(事業縮小がち)
・重厚長大産業(個人の活躍はしにくいかも)
・転勤必須。5年後、工場へ
・社風が保守的、閉鎖的(かも)
◆ヘルスケア企業
〇良い点
・成長企業(組織拡大中)
・ヘルスケア産業(今後も需要あり)
・会う人、ほぼ良い人たち。合いそう
・業務の手触り感がある
・仕事のコントロールできる
〇気になる点
・開発している事業が無理ゲー事業
・やることが多い
・年収が伸びない
・わちゃわちゃしている
・福利厚生は手薄
「素材メーカーは待遇、ヘルスケア企業はやりがい」といったところ。
どちらも入社してみないと実態はわからない。素材メーカーにもやりがいがあるかも知れない。
知人友人に相談しても「どっちでもいいなー」となる。
なかなか悩ましい。。。
どちらがよいのだろう???
YOUTUBEで転職動画を観まくる。参考になる動画はない。
「答えは自分自身のなかにしかない」選択だ。
妻に相談すると、
「Follow your heart!Follow your heart!」とスティーブ・ジョブズのスピーチ動画を観せてくる。彼女はこのスピーチが好きだ。
妻からの、heart、heartとやや押し付けてくる感には、暑苦しさはある。
けど、「Follow my heart」しかない気がする。