45歳の転職活動⑫次の働き先、本番はこれから
①エージェントの過剰なおすすめ
「海外事業に携われる事は将来のキャリアの厚みになります!」
「大手で実績を積むことで、さらなる高みを目指せます!」
30分にわたり、R社経由で内定をもらっている素材メーカーが、転職先として、どんなに素晴らしいかを語ってくる。
私にとっては全く響かない。
エージェントも商売なので、「私のことを第一には考えてない」と思う。
頭の中では、「今回は、年収が1000万円だから、手数料は300万円。今月は予算達成だ。ボーナスも増える」と考える。
というか、私だったらそう考える。
「分かりました。オファー面談を再設定します。いったん、預からせて下さい。他社様には回答は絶対しないでください!」と、決断は持ち越しになった。
②内定をもらい主導権を獲得
内定が2社あると比較ができる。そして、選ぶ権利は私にある。
今まで主導権は、なかった。
鬼滅の刃風にいえば、、、「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」と言いたくなるような状況だった。
けど、いよいよ主導権を持てた。かなり強気になれた。いままで子猫だったのが、ライオンになった気分だ。
内定をもらうとオファー面談がある。企業側から「ぜひ当社に来てください!」と言う面談だ。
いままでとは立場が逆転する。なんだか不思議な仕組みである。
③素材メーカーとのオファー面談
素材メーカーとは、先週ZOOMでの面談をした。
ズームでは、根掘り葉掘り聞きづらい。事務的な会話になった。雑談を交えて「本音ベースで会社の実情・業務の内容」を会社の事は聞きたかったが、そうはならなかった。
そして、再設定をしてもらい2度目の面談も行った。
素材メーカーにとって私の内定辞退の可能性は完全に想定外。部署のエース社員を同席させて、やりがい・魅力を語ってくれた。
けど、素晴らしく見えていた素材メーカーの魅力は陰った。
そのポイントとして
・業務が抽象的すぎてリアリティーにかける
・官公庁や大手メーカーとの折衝中心。話がでかすぎる
・人事がタメ語を使ってくる
・働き方がweb、フレックスを積極活用。近代的すぎる
・オフィスがきれいすぎて、逆に私の趣向とちがう
何かを判断する時、「これが好き!これは嫌い!」とわかる選択は簡単である。
けど、言葉にしずらくて、数字でも表せなくて、「なんとなく、なんとなく」という選択が人生には時々ある。そこは感じ方、趣味趣向の世界の選択だ。
そんな、「なんとなく」と表す事柄について、オファー面談の際に違和感を覚えた。そのため「ぜひ来てください!」と言われたものの、「ん~、微妙」となった。
④ヘルスケアサービス企業を選ぶことにした
ヘルスケアサービスの会社はオファー面談はない。そもそも形式的な面接の進め方ではなかったので、面接をするたびに業務内容の説明や雰囲気を感じられたので不要である。
その会社とは、社長、会長とも面接をした。印象は非常に良かった。
さらには、扱っているサービス・アイテムは日常的に知っている。業務をしていた充実感はありそうだ。
素材メーカーのような重厚長大の産業に憧れはある。けど、馴染みがある方を選んだ方が正解だと思う。
随分と迷ったが、ヘルスケアサービスの企業を選ぶことにした。
ふー。。。これにて転職活動は終了だ。
⑤次の企業は決まったものの。これからが本番
転職活動は、内定をもらうのが目標になる。内定を貰ったら、全てがうまくいったような気になる。
ただ、転職したあとが、本番である。現時点では、まさにスタートラインに立っただけである。当たり前の話ではあるけど、これからだ。
45歳になって、また仕事を覚え直すのは、ちょっと気が引ける。
いまいる会社は40歳で入社した。
そこで、業務を覚えるのに四苦八苦した。
誰も教えてくれないし、引き継ぎは、口頭で30分程度、そもそも引継ぎがない仕事も多かった。
「あなたはこんな仕事の進め方で良いのですか?」なんて、真顔で冷たく、言われたことも多々あった。パワハラもずいぶんと受けた。
運よく昇進できたが、紙一重だったし、大変だった。いつもギリギリ、崖っぷち感があった。
45歳での転職活動は、ひとまずは無事終了した。無事終えた事は、喜ばしいことだ。
そして、これから待ち受ける新しい仕事がある。覚えることは膨大。社内営業も必須だ。そのことを思うと、気が重くなる。
けど、粛々とやるしかない。前向きに前向きに、新しい会社でがんばっていこうと思う。
「そんなの適当で良いんだよ。どこの会社も、みんな仕事しているフリだし、アンタだったら楽勝だよ。仕事するフリは得意中の得意だろ。そんなことより、保育園の送り迎えを宜しく!」と妻は言う。気楽だ。
確かに、気負う必要も無い。そういう気負いは自分が勝手に、その状態になっているだけ。
気楽にやろうと思う。
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