ごあいさつと自己紹介
はじめまして。ナカタと申します。
これまで『ブログやSNSで自分のことを発信する』という思考を持ち合わせていない人種でしたが、2022年夏に会社を辞め、地元・富山県南砺市井波地域の伝統産業である「井波彫刻」の技術を活かした商品プロデュースやPR、マーケティングを始めることを決心したのを機に、これから井波彫刻のこと、都内と地方での仕事のこと、まちづくりのことなどなど……日々の想いを綴っていきたいと思います。
ナカタについて
簡単に自己紹介をさせていただくと、
富山県南砺市井波(旧井波町)で生まれ、高校卒業まで過ごしました。
祖父と父が井波彫刻師
母の実家は庄川木工の工房
という、小さいころから木と職人の手仕事が当たり前にある環境で育ちました。そんな背景もあって、今思えば物心ついた頃には『”ものづくり”がしたい』と漠然と考えていました。
※ちなみに、井波彫刻・庄川木工、ともに経済産業省の指定を受けた「伝統的工芸品」です。それぞれについては別の記事でご紹介したいと思います。
仕事のこと
といっても私自身は木彫刻師になる考えはさらさらなく。
どちらかというとデザイナーやイラストレーターといった、華やかなイメージの職業に憧れていました。
そして20代後半に上京してからは、憧れそのままに広告制作会社へ就職し、デザインやWebディレクション、マーケティングなど、約10年間複数社を渡り歩きながら、いろいろな経験をしてきました。
残念ながら自慢できるような経歴や特出スキルはありませんが、『誰に・何を・どうやって』を、お客様自身の整理も手伝いながら言語化していく作業が好きです。そうやって導き出したアウトプットの検証作業も好きです。
そんな感じで働きながら『いつか経験を活かして井波彫刻をアシストしたい』という想いを常に抱えていました。実際は目の前のクライアントワークで手一杯の日々。未来への希望よりも、焦りや葛藤がどんどん強くなっていました。
30代後半を迎え『年齢的にも、家族や井波地域の状況的にも、今しかない!』と感じ、会社を辞めて井波彫刻や井波地域に貢献できるような働き方をしていこうと決めたのでした。
なぜ職人でもない私が井波彫刻に関わりたいのか?
前置きが長くなりましたが、ここから本題です。
なぜ私が「井波彫刻」に関わりたいのか?
家業がそうだから、というのはもちろん理由としてありますが、
一番は『井波彫刻の本質を多くの方に伝えたい』からです。
井波彫刻の本質=信仰心、と私は解釈しています。
長い時間をかけて、日本という風土の中で連綿と受け継がれてきた「信仰心」は、日本人の心を形成する要因の一つだと考えています。
誤解がないようにお伝えしておくと、ここでいう「信仰心」とは、特定の宗教のことを指すのではなく、厳しい自然への畏怖、反対に自然がもたらしてくれる恵みへの感謝などを通じて、日々が平和で在ることを願う気持ちのことです。
日本の工芸品の多くもまた、人と自然との共存の上につくられてきたもの。だから言葉・形にせずとも、そういった信仰心が土台にあると思うのです。
特に井波彫刻は、信仰の象徴である社寺建築の装飾技術から発展したものです。自然を敬い、日々の安寧をありがたいと感じる心、農業民族特有の他人と協力し相手を思いやる心。そういった穏やかで健やかな精神。井波彫刻を広めていくことは、おのずとそのような日本の精神性を伝えることと同義ではないかと捉えているのです。
必ずしも日本人の両親から生まれ、日本で育った人だけが対象ではなく、この精神に共感すれば人種や地域は関係ないと思っています。
反対に、生粋の日本人でも、他国の文化や精神の方がしっくりくればそれで良い。それをお互い寛容できる状態こそが、真の多様化なのではと感じます。
これからのグローバルな時代、人種や言語の垣根が無いフラットな関係性がますます当たり前になるからこそ、日本独自の精神は個性になり、武器となり、時には他の文化圏から尊重の対象にもなるのでは?と考えているのです。
かなり話が飛躍したので「何を言ってんだ?」と受け取られるかもしれませんが😅あくまで一個人の意見になりますので、ご了承ください💦
こんな感じで、今後も勉強をしながら井波と井波彫刻を中心に活動していきたいと思います。