農家になろうとしたきっかけ その⑤ ーなりけんー

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期待への反抗

祖父が亡くなり親族の中では、後継者の話題がもちあがった。

自分の父親は公務員をしており、休日に農業を手伝っていたが、まだ辞めることはしないという。

こうなると、その息子の長男である自分に話がまわってくる。

当時、畑仕事をする祖父のことは尊敬していたが、農業自体に興味がなかった。土に汚れ、ゴミだらけになる農業はむしろ嫌いだったのかもしれない。

次の後継者はお前だ、という期待にも似た重圧に応えることが嫌になってしまった。

すでに進路を決めていたこともあり、自分はそのまま専門学校へ進学することにした。



新しい生活と出会い

こうして、埼玉県の専門学校へ進学した自分は浮かれていた。

進学してすぐ、同じ福島県出身の友達ができ、二人ともお金がなかったためすぐにバイトを始めることになった。

当時、パチンコにハマっていた自分は、パチンコ台の設置のバイトに応募した。

そして、面接日。そこの社長と会い、雑談混じりの面接を行った。

その雑談の中で、起業家を目指していることを話した時、相手から夢にも思わないことを言われた。

「起業支援に興味ない?」

その言葉に素早く反応した。

詳しく聞いてみると、そこの会社は他にも事業を行っていて、その中の1つに起業支援を行っているという。

社長にビジネスプランを持っていきプレゼンをしてイケる!ってなった場合資金を出してくれるというものだった。

もちろん返事はYESだった。

埼玉に来て数カ月で起業家への道が開けた気がした。


次回、農家になろうとしたきっかけ その⑥  ー理想と現実ー

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