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サラリーマンは会社というイージス艦に守られているようなもの

私はサラリーマンをしながら地方活性化の活動も副業的にしています。副業という言葉が持つイメージはあまり好きではありませんが、以降は便宜上副業と表現していきます。
副業をしていると、サラリーマンがいかに守られている存在かということを実感します。外の世界は思った以上に魑魅魍魎の世界だったのです。ここではそんな観点での私の実体験と思うことを書いていきたいと思います。


会社が私に与えてくれること

①自分が何者なのかを与えてくれる

副業で「こんなことをしている○○と申します!」と元気よく挨拶したとしても、8割方相手の反応は「は?」です。一瞬相手が情報処理に時間がかかっていることが分かります。ところが、本業の会社のことを話すと、「ああ、○○会社の人なんですね!」と脊髄反射のように私が何者であるかを瞬時に理解して、その後の会話も弾んだりします。あなたという人は知らないし興味もないけれど、あなたの会社は知っているし興味がある、ということです。大会社に勤めている人で偉そうにしている人は注意してください。相手があなたを慮ってくれるのはあなたがその会社に属しているからであって、退職した瞬間に誰も相手にしてくれなくなるかもしれませんよ。

1人で仕事するサラリーマン
孤独との戦い

私の副業での活動では、メールを無視されるなんてのは当たり前でそれがデフォルトなぐらいです。馬鹿にされたり謎に怒ったり説教したりしてくる人もいました。サラリーマンではそんな体験をしたことがなかったので驚いたのですが、それに耐えなければなりません。会社の看板がなくなった自分は何者でもない弱い存在であるということを実感しました。

②経済的信頼性を与えてくれる

サラリーマンはよほどのことが無い限り解雇されませんし、毎月給料が安定的に振り込まれます。これは半端なく強力です。世の中を都合よく回すために、あえてサラリーマンを強力に保護しているようにすら思えてきます。給料は自分が働いた分であって会社のお陰ではないと思ったりもしました。しかし、副業をしてみて感じました。働く場所や仕事、自分をサポートしてくれる間接部門、銀行から資金調達できる会社の看板、消費者に選ばれる会社のブランド、有休や盆・正月休みを取れる組織体制などなど、ありとあらゆることを会社が提供してくれているという地盤があってこその給料なんですね。

銀行員と話すサラリーマン
窓口では怪訝な顔される

サラリーマンは自宅を建てるときに何千万円というすごい金額を銀行からいとも簡単に住宅ローンという名の融資を受けることができます。しかし、これが副業での事業融資となると話は変わり、どこの銀行も1円たりとも融資してくれませんでした。落差がすごいので、いかにサラリーマンが経済的に信頼性が高いのか、それを実感したときの衝撃はなかなかのものでした。

③避難場所を与えてくれる

サラリーマンは、取引先と揉めたら会社の法務部門が出てきてくれます。面倒なお客さんがいたら上司に相談したり、場合によっては担当変えをしてくれたりもします。また、会社という結界がやばい会社や相手を私から遠ざけてくれていると思います。何かあったら避難できる場所があるんですね。個人で何とかするというのは稀です。

魑魅魍魎の世界
虎視眈々と狙われている

私は副業は1人でやっています。活動していて思ったのは、世の中は想像以上に魑魅魍魎の世界だということです。HUNTER×HUNTERで言うと、暗黒大陸に行ったような気分です笑。会社の結界がいかに凄いものであるかが分かったのと同時に、自分の世間知らずさを知りました。私程度でも、やばい団体へのお誘いや怪しいコンサル、謎の補助金目当ての勧誘とかいくつかありました。サラリーマンは多分、魑魅魍魎の世界では鴨が葱を背負っているように見えてます。色んなやばい人がいることを知りました。本当に注意しないといけないなと思いました。

副業してみてサラリーマン世界について思うこと

サラリーマンはさながらイージス艦の乗組員のように思えます。あらゆる危機に対して同時多発的に自分ではない誰かが対応してくれます。そんなに守られているのに、サラリーマンをしていると会社や上司への文句とか色んな不満を言ったりしていたのですが、ちょっと甘えすぎだなと思いました。これだけ与えられ、守られているんだから多少の不合理ぐらい頑張れよと自分に言いたくなりました。

ボートを漕ぐ男性
自力で漕ぎ出す

文句があるなら自分が改善に向けて行動するか、別の世界に漕ぎ出すかしないといけないと思って私は後者を取りました(もちろんサラリーマン業も真面目にやってます)あれだけ守られた世界の中で文句だけ言う行動は、幼稚なことのように感じるようになったのです。それは副業によって外の魑魅魍魎の世界を知れたからであって、副業をしなければ今でも私は同じように文句だけを言う人だったと思います。

守られていることを利用した方がいい

強力なイージス艦を利用しようと私は考えました。会社という器を利用して新しいことや自分のやりたいことにチャレンジするとかで自己成長を目指すのもありと思います。まぁよく言われていることではありますが、今の私はその大切さや意味を実感を持って理解することができました。私の場合は、生活の基盤をサラリーマンを頑張ることで抑えつつ、少しずつ魑魅魍魎の世界へ出て行くことにしたのです。

RPGゲーム風
RPGゲームでやることは現実世界と実は似ている

昔、FFシリーズでRPGゲームをしたことがありますが、あれは現実世界のメタファーだと思います。最初の村を拠点にしてちょっとずつ自分のレベルを上げ、装備を整え、仲間を集め、より困難な局面に向かっていき、最後にはラスボスを倒す目標を達成するというのは、まさに現実世界そのものと思います。
私にとって最初の村というのはサラリーマン世界です。読書やアウトプットで自分のレベルを上げていくわけです。今のところ木の棒ぐらいしか持っていませんので、いきなり村を離れるわけにはいきませんが、いつかは村を離れ、仲間とともに魑魅魍魎の世界へ打って出ることを当面の目標として、活動を続けていきます。

3機の日本軍戦闘機
生きるか死ぬか

私の祖父が生きた戦時中は、本当に生きるか死ぬかの時代でした。たった70年ぐらい前がそんな時代だったわけです。その時代を考えると、孫の私が生きる今なんて失敗しても死ぬことはありません。死なない限りニューゲームが可能みたいなもんです。京セラの稲盛さんが言う通り「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」の精神で活動していきたいと思います。

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