勝手に動く起業家と指示を待つサラリーマン
私は本業のサラリーマンと副業的な起業の二足のわらじ状態なのですが、両方の世界で決定的に違うことがあります。それは、勝手に動くか他人の指示を待つか、の違いです。実はこの違いはサラリーマン世界でも結果を出す人と出せない人を決めている要素と思います。でも他人の指示を忠実に実行する人が出世しているイメージがありますよね。一方で、サラリーマンでも起業家精神が大切だという話もよく聞きます。ところがそれを真に受けてガチの起業家精神で臨んだら確実に社内で煙たがられます笑。ではどうすればよいのか?サラリーマン世界での起業家精神とは何か?を私なりに感じていることを書いていきたいと思います。
会社ではどういう人が出世するのか?
成果が出ているというのはあくまで結果に過ぎません。まずは量産型のサラリーマンにならないという点が大切だと思います。何かちょっとでも他人と差別化する点を作る必要があります。それはスキルとか大きな話ではなくて、ポジショニングだったり小さいことの積み重ねだったりします。ポジショニングで言うと、例えば花形部署に配属されたらやる気が出るかもしれませんが、周囲はエース級の強豪揃いで実は他の部署で頑張った方が出世しやすかったりします。
詰まるところ、大勢の中で目立たないといけないわけです。そのためには、西川きよしさんの言う小さなことからコツコツと、が実は大切です。そのときに必要なのが起業家精神です。大層な言葉の響きですが、実態は基本的なことである「他人ではなく自分の意思で自分で動くこと」ができているかどうかだけだと思っています。
量産型サラリーマンとは指示待ち族
「言われたら頑張ってやりますけどね」
「え?それは言われてなかったので検討していません」
職場でこんなセリフを聞くことはないでしょうか。これらは量産型サラリーマンのセリフです。
他人ではなく自分の意思で動ける人とは対極にいるタイプで、こうなってしまっては目立つことはできません。しかし、周囲がそんな人ばかりであれば逆に自分が目立つチャンスです。ここではそんな量産型指示待ち族のタイプを3つに分けています。私の実体験も踏まえ、指示待ち族にならないようにするにはどうするべきかについて記載しています。めっちゃ小さいことですが、そんな小さいことからコツコツと、が大切なのです。
指示待ち族のタイプ
①虎の威を借る狐タイプ
他人に何か作業をお願いする場面で、
「Aさんが○○するように言っていたのでお願いします。」
なんてセリフはNGです。たまにお互い他人が言っていることをメールで応酬している大惨事も目にします。他人の意見だと宣言することは、責任逃れや他人も言っているということで説得力を持たせたいのかもしれませんが、確実に言えるのは他人の言葉なんて相手には響かないという点です。
あなたが他人と同じ考えであれば、その内容を咀嚼して自分のものにし、自分の言葉で自分の意見として言わないと説得力が出ません。世の中の有名な経営者でも、言ってることはアドラーやドラッカーの言ってることと本質的には同じだったりします。自分の言葉で説明できているかどうか、それは確実に相手も分かりますし、話に迫力を持たせるための最も大切な要素だと思います。
②フラワーロックタイプ
声をかけたら動くフラワーロックというおもちゃがありますよね。子供の頃は楽しく遊べて良かったのですが、現実世界に現れると地獄を見ます。フラワーロックのように自らは全く動かない人がいるのです。このタイプは例えそれが自分起因のトラブルであっても、他人から言われない限り動くことができません。
打ち合わせするとまるで評論家にインタビューをしているような錯覚に陥ります。解決策を提案しても次々とできない理由を出すだけで対案を出さずに会話終了・・・。あれ?このトラブルって俺のせいだったっけ?と混乱すること必至。
そんなときは「ここはこう動いてください!」と決め打ちで指示するようにしています。間違っててもいいんです。間違ってたらそのときにまた考えたらいいんです。ちなみに上手くいかなければ「言われた通りにやりましたがダメでした」みたいなアホ報告だけは自らしてくると思います笑。とにかく、フラワーロックではなくフラワーロックに声をかける側になりましょう。
③味方まで混乱させるスルーパスタイプ
こんなメールが社内から飛んできたことはありませんか?
頻繁に見かけるこの手のメール、私はこれを価値ゼロメールと呼んでいます。こんなスルーパスに価値はありません。
しかし、ちょっと手を加えるだけで見違えるのです。例えば上記の例で言うと、
とするだけでも価値あるメールになります。各個人が長々とした添付メールを読むという労力が無くなるわけです。たったこれだけの一手間を加えるだけで全く違って評価されるチャンスなんですが、この手のメールを見かけるたびにもったいないなーと思います。メールを転送する前に、少しでも付加価値を付けられないかと立ち止まって考えるようにしています。
失敗してもいいからとにかく自分で考えて自分で動け
起業家精神の根幹を成すのはこの考えだと思っています。小さなことでもこのマインドが大切。こういう人は例え失敗しても自分で何とかしようと動くので学びも多いし自己成長し、いい結果もあとからついてくるという好循環が回っています。強引だったり傲慢に見えたりするかもしれませんが、不思議と魅力的に映ったりするもんです。ちょっと傲慢かなと思えるぐらいの意識でやってちょうどいいと思います。
私も昔は指示待ち族でしたが、あるときから他人の考えとかをある意味無視するようになり、そこから仕事が楽しく感じられて成果も出るようになりました。私の中ではいわゆるブレイクスルー的な位置づけです。間違ってもいいから自分で能動的に動くのが仕事でやりがいを感じられるポイントだと気付きました。
自分の意思で動きたい気持ちは本能
私には6歳の子供がいます。自分の意見が採用された物事に対しては大人が決めた物事よりも圧倒的にコミットできています。自分で選ぶというのは原始的な欲求だと思うんですね。サラリーマンという枠の中でも自分の考えで自分中心に物事を進めることができる仕事はたくさんあります。やってみたら案外自分の思い通りに動けるもんだなと気付くと思います。私もそうでした。周囲からは疎まれているかもしれませんが笑。その方が仕事をしていて楽しいし自分の力を最大限に発揮できていると思います。
まぁ非常に細かいことを書いてきましたが、こういう基本的なことをできているかどうかは、その人のマインド(起業家精神)を示していると思っていて大切なことと思っています。私にとっては人生の指針です。もちろん傍若無人になってはいけませんが、もう一度童心に返って「他人の考えなんて関係なし!俺はこうしたい!」という意思を持ち続けて行動してみることをおすすめします。