田舎暮らしの「虫」の実態
田舎に移住すると決まったとき、心配事のひとつだったのは「虫」の存在でした。
実は、私も長女も、虫が嫌い。しかし、農家志望の旦那は農薬の恐ろしさを知っているので、殺虫剤は極力使わない主義です。
しかも自宅のすぐ隣が山。猿とか猪とかも出る山です。そんな中、どれだけ「虫」と隣り合わせの生活になるんだろうか……そんな心配をしていた我が家が半年間経験した「虫」との生活をお送りします。
あんまり出会いたくないけど居る虫たち
ゴキ●リ
まずGはいます。ただ、田舎だから出現数が高いということはありません。半年で2匹。おそらく日本全国どこにでもいる並みには出会います。
クモ
私が驚いたのは、クモの活動量。洗濯物を1日干していたら巣が張っているというくらい、よく働いてくれます。幸い、傘の先で糸を払ったって人間を襲うことはないので、私はクモへの苦手意識は薄かったのですが、クモ嫌いにはつらいかもしれません。
カメムシ
これが今年は、もはや臭いに慣れるくらい大量発生しました。出現は春秋がピークなのですが、春はそこら辺にいるくらいで済んだものの、秋は越冬のために洗濯物に潜り込んでから家の中にいつの間にか侵入したヤツが2~3匹いました。ただ本当に一時的だったので、季節の風物詩と思えば何とかなります。
ムカデ
一度、気付いたらムカデがテーブルの足元にいたことがあります。おそらく主人が農地から持ち帰ってしまったのだと思います。娘によると、小学校のトイレにもいて、掃除中に出てくるらしいです。湿ったところとゴキ●リが好きらしいです。毒があるから怖いですよね……。
コバエ
ハエはしょちゅう入ってきます。注意しててもいつの間にか入っています。おかげで電気カバーを掃除する回数が増えました。
我が家の虫対策
隙間を防ぐ
まずは徹底的に隙間を塞いでいます。網戸の隙間は隙間テープで。台所の排水溝、洗濯機の排水溝は養生テープで。エアコンのホース先端も専用のキャップで塞いでいます。これでGの赤ちゃんも通しません。
放散団子を置く
Gは百害あって一利なしです。とにかくやっつけるに越したことはありません。放散団子は玄関・ベランダ・部屋の中にもお清めの塩ばりに設置しています。
光を漏らさない
虫って本当に光に集まってきます!なので夜は早いうちにカーテンを閉めます。しっかりしたニ●リの遮光カーテンです。
また、玄関前の廊下の明かりは、基本的に消しています。すると玄関には近づかず、街灯に行ってくれます。玄関も人感センサーにせず、暗い中、さっと出入りするようにしています。
ちなみに、基本的に夜はなるべく外出しません。虫どころか、蛇が出ます…泣
コロコロとスプレーを常備
それでもいざ虫が入ってきてしまったら、まずはコロコロでペタっと取ってしまいます。カメムシなんかは少し嫌な臭いはしますが、だいたい一撃でやっつけられます。
ムカデやGなど素早い虫には、やはり殺虫剤を使わざるを得ません。スプレーを手の届くところに常備しています。
スルーする能力を身に付ける
コバエはもうキリがありません。スルーするのが一番です。最近では視界の端に見えても「マジで田舎には"まっくろくろすけ"がいるんだなー!」と思うようにしています。
虫が我が家にもたらしてくれたもの
ここまで、どのように虫を避けてくるかを書きました。
しかし、虫達との暮らしは、悪いことばかりではありませんでした。
まず、長男は虫が大好きになりました。幼稚園では常に虫取りをしています。春はチョウチョ、夏はセミ、秋はトンボ。いろんな虫の名前を覚えて帰ります。捕まえるまでとにかく走り回るので、体力がつきました。
ちなみに、この夏は初めてカブトムシを飼いました(学童で無料で配ってました)。コーナンでスターターキットを買って、手軽に飼育を始めました。
生き物を飼ったことがなかった我が家。みんな毎日、釘付けで、「フン飛ばしながらゼリー食べてる!」「今日は土に潜ってる時間が長いね」「カビは生えても大丈夫らしい」など新しい発見をしては知識欲を満たす夏休みになりました。今は幼虫がいるので、来年も無事に孵ってくれることを祈っています。
次に、もともと読書好きな長女はファーブル昆虫記を読み出しました。あんなに虫嫌いだったのに、バッタには触れるようになりました。昆虫の生態には興味があるようです。
結果的に、虫のおかげで、我が家はミクロな世界への視野を拡げています。
セミの鳴き声を聞き分けられるようになった。(来年は抜け殻から種類を判別するところまで到達したい。)
虫同士をバトルさせるとオオカマキリが最強だということが分かった。(ごめんねバッタやコカマキリさん……。)
飛んでいるトンボを捕まえるのは至難の業だと悟った。(止まっているやつをそーっと捕まえるのがコツ。)
クモの巣につく朝露が美しいことを知った。(長女が朝、登校班の集団場所でよく眺めています。)
こうして我が家は、田舎暮らしで、「虫」への眺め方が変わったのです。
毛嫌いすることばかりではない虫達。今は、こんな世界があることを教えてくれた、田舎の自然と子供たちに感謝しています。
いただいたサポートは、新規就農にかかる事業費と、田舎での暮らしや子育てを充実させるための地域貢献活動に使わせていただきます!