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リース師匠、お手本を置いてくれる 


2022、12、15

友人の露店で、皆でリースを作った。

緑たくさんのリース

これは家の中に森をしつらえる道具でもあるなと思った。


夫、作

この友人は両親2人(先月までは+1人)を在宅介護していて

家を離れずできる最大限に楽しいこと=庭で露店

を、月に1、2度開いている。


設計や木工、アウトドアや料理の経験を活かしたその場所は

「在宅趣味」の概念をぶっ飛ばすセンスと完成度なのに

テント作りのその店は翌日には消えて無くなってしまうのに

別に禁止されているわけでもないのに


ほとんど誰も、写真を撮らない。


誰に見せるでなく食べて作る。

自分のために見て、食べて、作って、ただ、居る。

その場限り、を楽しんでいい1日にする。


それが、贅沢に思える時代になった。



町の古い地域に住むある友人の結婚式は

馬に乗った花嫁と一行が田んぼ道を歩く昔ながらのもので

見学者が大勢来た。

押すな押すなの三脚カメラ、スマホの波。

撮らないと、損をするらしい。


ひと段落して、身内だけの花嫁行列の時間

新郎が言った。

「撮影は、カメラマン一人のみでお願いします」


その魔法のことばで、あたりが昭和に戻った。

静かに、豊かに、花嫁行列が進んだ。

カメラマンによる撮影


とくダネを常に狙って即座に発表するって

家族の逐一を撮影して世に流すって

それは本来、それで失うもののリスクも踏まえたプロの所業で

その他大勢は、見る時はただ、見る人だった。



スマホを持っていないのに加え

ネットを使う時間を一日15分程度にしてみた。

とても素敵な魔法がかかり

家や庭を整える時間が増え、たくさん書けるようになった。

ネットに繋がる、はネットに繋がれる、でもあったよう。




今朝の散歩で、これが落ちているのを見つけた。

誰に見せるでもなく真似るでなく、

命を育むために作られた作品の、完成度。

リースを作る朝に家の前にあったのは偶然だろうかそれとも

お手本として、鳥師匠が置いてくれたのだろうか。



書写↓といいリースといい、私の師匠はとても静かだ。

https://note.com/inaho829/n/ncf492d8a6f66

不詳の弟子による、作為が多い作品(笑)。


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