オラデア🇷🇴
こんにちは!
今回は、ルーマニアのオラデアへ行ってきました!
オラデアという街をご存知でしょうか。
私は今回の旅を企画している時に初めて知りました。
旅の中で、できるだけたくさんの国の景色を見たくて、ブダペストから4時間かけて向かいました。
結果的には、時間をかけてでも行ってよかった!!
手放しに全ての人にはオススメはできません。
観光地という観光地ではないですし、交通も不安定ですし、あまり英語が通じません。
それでも、たった4時間の距離なのに、ハンガリーやチェコ、他の国とも全く違う風景を見ることができたことに私は価値を感じています。
(調べたところによると、オラデアという街はルーマニアの他の都市とも異なる風景のようです。領地時代が長かったことが原因でしょうか)
今回、多くは時間を取れませんでしたが、ルーマニアも必ず再訪したい国となりました。
それでは参りましょう
①大変なのは、大移動
そもそも、ハンガリーに入国した時も「あやしい くもゆき」でしたから、出る時も大変なんじゃないかと想像はしていました。
私は前日の夜に公式ホームページからチケットを購入しました。
これが相当難しくて、実は心が折れかけでした。
オラデアに行ってから、一度ブダペストに戻ってくる旅程だったので、無理して行かずにブダペストで過ごしてもよかったのです。
「こんなに無理して行く意味あるんだろうか。この電車は消滅しないんだろうか。果たして帰って来られるのだろうか。行きと帰りで所要時間が2時間も違う、かなり適当なんじゃないか」
ぐるぐる考えていましたが、頑張ったらチケットが買えてしまいました。
(個人情報の登録とか、列車の検索とか、翻訳とか結構むずかしかったです)
もう心を決めて行くしかない。翌日の朝は早めにホテルを出発しました。
ブダペストを出発して、Puespoekladanyという駅で乗り換えをします。
最初に乗った列車は、内装も綺麗でモニターもあり、しっかり走ってくれました。
乗り換えをすると…結構、古めかしい列車です。
座席はコンパートメントタイプで、乗客は私を含めて10人ほどだったと思います。6席ある個室に一人で腰掛けていたので、ゆったり自由に過ごせました。通路に出て景色を見られるのがよかったです。
ほぼトロッコなんじゃないかと錯覚するほどの解放感、通路にある窓は高さを大きく下げることができ、走行中の風を全力で受けることができます。
しばらく乗っていると、列車が長い時間止まったままになりました。どうしたのでしょうか。
昇降口の方へ目を向けると、警察です。
ハンガリー警察の出国審査がきました。
入国審査はたまに受けましたが、出国審査を陸路で受けたのは初めてでした。この時は特に何も言われず。
また別の駅で、今度はルーマニアの入国審査がありました。
これが結構厳しかったです。強面のルーマニア人おじさまが、
「パスポート!どこの国!」と話しかけてきます。
丁寧に差し出し、「日本からきました」とお返事。
「どこへ行くの」 「オラデアです」
「何しに行くの」 「観光です」
観光…にちょっとした間があきます。
(自分の街に自信を持って欲しい、オラデアは素敵な観光地だよ!!と後になって思います)
「ルーマニア語は喋れるか?」「い、いいえ…」
喋れたら喋っとるわい。
帰ってきて思うのは、現地の言葉を最低限でも旅行用に覚えたいなあということ。現地の人も丁寧に聞いてくれる気がするし(多分)、全くわからないのは不便だし、何よりわかった方が楽しいと思うのです。
しかし残念ながら、ルーマニア語の知識はこの時点ではゼロ。
沈黙の時間が続きます。
「何日いるの」「1日です…」
固唾を飲んで彼を見守ります。もう祈るしかない。そもそも悪いことは一切していないのですから、胸を張っていればいいのですが…。
「わかった。パスポートを返すよ」
入国成功!OKです!
何がそんなに彼を悩ませて、その後決断させたのかは分かりませんが、最後はにこやかに送り出してくれました。ありがとうありがとう。
こうして列車は無事、オラデアに着いたのでした。
②オラデアという街
駅から出て、街の風景を一目見てから、確信しました。
この街が好きだ、来てよかった、と。
私は、観光では大都会よりも自然を体感するのが好きです。
さらに、その街の人々の暮らしを近くで見たいとも思います。
そのため、住宅街はなるべく列車やバスを使わずに、徒歩での移動をできる範囲で行っていました。
オラデアの街は、今まで行ったどの国の景色とも異なっていました。
きっと、東欧の下の方へ行けば、さらに違う風景が広がっているのだろう…想像すると、この先の人生でいつか必ず訪問したいと思うのです。
住宅地を歩いて30分ほどで、市街地へ出ます。
お腹が空いていたのでマックに入りました。
マックがあるのがありがたい。物価も安かったので、贅沢にフィレオフィッシュを食べちゃいます。パンがふかふかで美味しいよぉ。今まで食べたフィレオフィッシュで一番美味しかったです。
③建築の美しい街
街並みを見ていて気づいたのは、建築様式が独特なこと。私は全く建築に詳しくないのですが…特徴的な建造物が多く並んでいます。
この写真の左端に見えるのが、シゴテーク。ユダヤ教の礼拝所です。
中へも入れました!
④宗教建築
入場はカード支払いできました。300円くらいだったかな?
絵の展示を行っていてこれもまたよかったです。
しばらく過ごして帰ろうとすると、受付のお姉様が、階段は登った?と聞いてくれました。上からも眺められるそう。
私以外誰もいなかったことも手伝って、異空間を堪能できました。
次は、正教会であるMoon Church
世界観の差がすごい。そして完成度が高い。どこへ行っても綺麗です。
カトリック教会もありました。
画質が悪いのには理由があります笑
どうやら結婚式の直前だったようで、私が入った直後に関係者の入場が始まってしまったのです。出ようとしても、入ってくる人でなかなか出られません笑
なぜ入れたのか。なぜ追い出さないのか。
おおらかなのか、見えていないのか…
明らかに観光客の格好で、街で一度も見かけていないアジア顔の人を結婚式に参列させていいのか
分かりませんが、後からなんとか脱出しました。
⑤オラデア要塞
星型をした要塞、オラデア要塞です。街中からまた暫く歩いた気がします。
博物館も併設されています。
現地の言葉がわからない以上、文字の多そうな展示は見るのに時間がかかってしまうので今回は行けませんでした。少し気になります。
星の真ん中の部分でスポーツイベントをしていました。地元の子供達が遊んでいて長閑でした。
要塞への道中の景色もとてもよかったです。
そんなこんなで、オラデア観光でした。
⑥帰るよ!
帰りの列車に乗り込みます。
行きと同じで、ルーマニアの出国審査と、ハンガリーの入国審査が来ました。
厳しかったルーマニアの警察官の方は今回も同じ方で、私を覚えていてくれた様子。人数も少ないし、なかなかアジア人は来ないのかもしれません。
帰るのね!来たばかりなのにね!と言っていました。にこやかにお見送りしてくれてよかったー!!
そして、ここで解けた謎が一つ…。
列車が発車してから30分ほど経過してから、ふとスマートフォンに目をやると、時計の文字がおかしいのです。
明らかに、発車時刻より前を示しています。
確かに私は時間通りに列車に乗ったはず。そして30分以上列車に乗っていたはずです。
え、タイムリープした…???
一瞬、頭が真っ白になりました。
「日付変更線を跨いだのか!!」
すぐに気づいて安心しました。陸路で日付変更線を跨いだのが初めてで、発想にありませんでした。
買った切符の、往路で所要時間が異なっていたのは、列車が適当だったのではなく、日付変更線を跨ぐために2時間の時間差が生まれていたのでした。
(疑ってごめんなさい)
さて、この列車、走り出しは順調だったものの、どんどん遅延していきます。
ここまで順調だったのが奇跡のようなものです。
私が乗り換えのためにPuespoekladanyに着いた時、隣のホームから乗り換え先の列車が発車していきました。
置いていかないでー!
そもそも切符を買ったとき、乗り換え先もセット購入だったものですから、保証してくれるんじゃないか、と駅のチケットセンターへ行きました。
あんまり英語が通じないものの、翻訳機を使いながら頑張ってお姉様が伝えようとしてくれている…のですが、保証はなく、チケットを新しく買わねばならないとのこと。
あなたは電車に乗り遅れたのよ、と言われ、なんだかなあ。という気持ち。
「前の列車が遅延しました。セット購入したチケットですよ」とお伝えするも、非常に残念そうな顔をされるだけ…
大した金額ではなかったので買い直しました。
1時間で次の電車が来たので、よしとしました。
帰れるというのはありがたいことです。
待っている間にキオスクで飲み物を買おうとしていると、
勝手のわからない私に親切におじさまが案内してくれたりもしたので
基本的に優しい人が多い印象でした。
そんなこんなでルーマニアを去ったわけですが、ヨーロッパ旅の中で見てよかった景色映えあるNo. 1は、このオラデアです。
簡単に来られる場所ではないこと、何より異世界感がダントツでした。
今私はルーマニアのオラデアにいる…と何度心の中で思っても、あまりピンと来ないままでした。それくらい、圧倒の景色でした。
前述の通り、皆様に手放しでオススメできないのは、不便さ故です。
オラデア市内の交通機関は、私は利用していないので分かりませんし、歩くとしたらかなりの距離を歩くことになります。
オラデアまでの足もかなり不安定です。
元気に自信のある方、ヨーロッパの都会の景色に飽きてきたなぁという方にぜひ訪れてほしい街です。
それでは、次回はクロアチアへ移動します!
おやすみなさい
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