趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.259 映画 マイケル・アプテッド「アンロック 陰謀のコード 」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は映画 マイケル・アプテッドの「アンロック 陰謀のコード 」(2017/チェコ=スイス=英=米)についてです。
元CIAの凄腕尋問官によるアクションスパイ映画。
スウエーデン版ミレニアムシリーズのノオミ・ラパス主演。
脇にオーランド・ブルーム ジョン・マルコヴィッチ マイケル・ダグラス トニ・コレットと豪華俳優陣。
監督は「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」「エニグマ」「ナルニア国物語第3章」のマイケル・アプテッド
こうやってみるとこれぞお金をかけたハリウッドスパイ映画と思いきや、あれ?なんだかB級映画と思ってしまう。
いやいやアクションや演出や脇役も豪華なんですよ。
なんだか地味・・・。
ノオミ・ラパス、スウェーデンの女優。
スウエーデン版ミレニアムシリーズで注目を浴び、プロメテウスにも出て
毎年映画に出演する。
シリアス・サスペンス系、アクション物を多くこなすらしい。
確かに今回の映画は、自らアクションをこなし、銃裁きも格闘技もなんだか重心がしっかりとしているのか安定感がある。
ただ、こんなことを言ってはかわいそうだが、花がない・・・。
数多くいるハリウッド女優たち、エマ・ワトソン、アン・ハサウェイ、ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン、シャーリーズ・セロン、キーラ・ナイトレイ、ケイト・ブランシェット、ミラ・ジョヴォヴィッチ、アンジェリーナ・ジョリー、ハル・ベリー、キャメロン・ディアス
彼女たちと比べると何かが足りない。
でも、でも良いんです。
その地味さがなんだかリアリティを生み出しているんです。
そして女優の美しい顔の目がいかず、ちゃんと物語を楽しめるんです。
この映画を意外な掘り出し物かもと思わせる。
ノオミ・ラパス、いや〜彼女は渋くて良い。
彼女の渋さがこの映画の魅力。
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物語は、主人公(ノオミ・ラパス)はかつてCIAの凄腕の尋問官だった。
ある容疑者をアンロック(完落ち、完全に自白させること)できなく、パリのテロ事件を止められなかったことが原因で引退していた。
今はロンドンで表向きはケースワーカーとして働いている。
本当はテロの情報収集のおとり捜査官。
ある日、バイオテロ計画の容疑者を尋問するためにCIAに呼び戻される。
かつてのようにどんどん容疑者を追い詰めていくが
尋問の途中で昔の同僚から、その尋問がCIAの仕事ではなく罠だと知らされる。
CIAの中の裏切り者が、彼女の聞き出した情報を奪おうとしていた。
その尋問の場所から逃れたが容疑者は殺され、彼女は殺人犯にとしてアメリカと英国から追われる身になる。
主人公は裏切り者を見つけ出し、バイオテロを阻止できるのか。
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まあよくある黄金パターンの組織の裏切りなどがあるスパイ映画。
ハリウッドのスタジオの重役の投票によるまだ映画になっていない脚本のランキングのトップになったらしい。
投票って・・・アメリカらしいけど、作家性なんかなさそうなシステム。
脇を占めるイケメンでちょい悪な泥棒にオーランド・ブルーム 変人のCIAの部長にジョン・マルコヴィッチ 理解のある上司にマイケル・ダグラス イギリスの美人上司にトニ・コレットは、こういうスパイ映画の定番のような役柄にうまく配置されている。
そう全く意外性がないんです。脚本も脇役も。
でもそこは主演のノオミ・ラパスが意外性を出してくれました。
華がないのに、妙にリアルなアクション。
彼女は格闘技を身につけ、自ら格闘シーンを演じている。
尋問中、罠だと解ってからの、冷静な対応、格闘技、逃走シーンがカッコよく痺れました。
ただちょっと強すぎて引いてしまいましたw
彼女はCIAの尋問官で2年ほど引退していたのに、体ではなく頭脳で見せてほしかったです。
殺し屋並みに強かったです。
尋問術は最初だけ・・・。
ここ最近ハリウッド女優たちが本気でアクションに挑んでいる映画多いですね。
「アトミック・ブロンド」のシャーリーズ・セロン
「ルーシー」のスカーレット・ヨハンソン
「バイオハザード」のミラ・ジョボビッチ
「スター・ウォーズ」のデイジー・リドリー
「トゥームレイダー」のアンジェリーナ・ジョリー
「キル・ビル」ユマ・サーマン
「キックアス」のミンディ・マクレイディ
強い女性はかっこいいです!
まあそれでもノオミ・ラパスの渋い魅力が満載の楽しめるスパイ映画でした。
今日はここまで。
ノオミにはみんなとても感心していたよ。「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」で彼女を見た時、小柄なのに半端じゃなかった。映像の中の彼女を見ただけだったけど、ノオミは自信にあふれていたし、大胆不敵だった。それに加えてとても色気もあったし魅力的で、今まで出会ったどの女優よりも真実味、演技に説得力があったんだ!
/マイケルダグラス