趣味はと聞かれ「映画と読書と音楽です」と言うのが躊躇してしまう。読書編その8
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
読書について今までお話ししたことは
第一回 隙間時間に読む、読書メータ
第二回 同時多読法
第三回 星新一
第四回 スティーヴン・キング
第五回 夏の文庫フェアの小冊子で名作
第六回 村上龍と村上春樹
第七回 落合信彦
今日は大学時代あるジャンルにハマったお話を。
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それはSF。
確かに中学生の頃アーサーCクラークやアシモフと小松左京は読んでいました。
「2001年宇宙の旅」と「火星人の方法」と「首都消失」は。
映画もスターウォーズやエイリアンやスタートレックなどSF映画も見ていました。
けど、本格的にSF小説はまだ読んでいなかったんです。
大学生の頃近所にT君が住んでいて、よく遊びに行ってお酒を飲みながら映画や小説の話などをしていました。
T君の部屋の本棚にカタカナで水色の本があったんです。
(これは自分の本棚です。)
全く知らない世界。
気になって頭の片隅にSFは置いておきました。
題名は「虎よ、虎よ」でした。
作者はアルフレッド・ベスターですね。
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またある日、他の大学の映画研究部の人と共同で映画制作をしているときに
なにも家具のない彼の部屋、水色の背表紙の本がずらりと並んでいました。
ん?これはT君に家にもあったやつだ。
一体このハヤカワ文庫ってなんなんだ。
サブカル系の雑誌や、映画の原作でもよく出てくる、SF小説。
気になる!
ちょうどその大学時代スピルバーグの「ジェラシックパーク」が公開されものすごく話題になりました。
じゃあ原作を読んでみようと
中学以来初めて手に取ったSFがマイケルクライトンの「ジェラシックパーク」。
この本が自分にとっての第二のSFの扉でした。
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W村上も名作も落合信彦も少し飽きてきてちょうど良いタイミングでした。
マイケルクライトン原作の映画もたくさん公開され、ジェラシックパーク、アンドロメダ病原体、球体ースウィア、など。
お医者さんでもあるマイケルクライトン、ただ面白いだけでなく科学的にしっかりと考察されていて説得力があるんですよ。
例えば恐竜が蘇るなんて荒唐無稽ですが、
そこは恐竜の血を吸った蚊が琥珀に閉じ込められて、そこからDNAを抜き出すなんてなるほどと唸ってしまいました。
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そしてマイケルクライトンからSFが楽しくなり、よし徹底的に読むかと、
いつもの方法のベスト本のガイドブックを買いました。
それが「SFハンドブック」
もう映画でも名作でもこの方法ですね。
まず基本の名作を抑える。そこから好きな作者を探して深掘りしていく。
この本のオールタイムベストはこのラインナップ。
1「夏への扉」ロバート・A・ハインライン
2「幼年期の終わり」アーサー・C・クラーク
3<銀河帝国興亡史>アイザック・アシモフ
4「アルジャーノンに花束を」ダイエル・キイス
5「火星年代記」レイ・ブラッドベリ
6<デューン>フランク・ハーバート
7「虎よ、虎よ!」アルフレッド・ベスター
8「リングワールド」ラリイ・ニーヴン
9「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」フィリップ・K・ディック
10「ソラリスの陽のもとに」スタニスワフ・レム
11「ニューロマンサー」ウィリアム・ギブソン
12「月は無慈悲な夜の女王」ロバート・A・ハインライン
13「ノーストリリア」コードウェイナー・スミス
14「竜の卵」ロバート・L・フォワード
15「ブラッド・ミュージック」グレック・ベア
16「星を継ぐもの」ジェイムズ・P・ホーガン
17「2001年宇宙の旅」アーサー・C・クラーク
18「光の王」ロジャー・ゼラズニイ
19「闇の左手」アーシュラ・K・ル・グィン
20「都市と星」アーサー・C・クラーク
21「地球の長い午後」ブライアン・W・ホールディス
22「宇宙の戦士」ロバート・A・ハインライン
23「スキズマトリックス」ブルース・スターリング
23「火星人ゴーホーム」フレドリック・ブラウン
25<新しい太陽の書>ジーン・ウルフ
26「所有せざる人々」アーシュラ・K・ル・グィン
26「火星のタイム・スリップ」フィリップ・K・ディック
28「楽園の泉」アーサー・C・クラーク
28「宇宙船ビーグル号」A・E・ヴァン・ヴォクト
もう超有名な作品ばかりですが、当時はほとんど知らなく、これは久々に楽しい金脈を掘り当てたと小躍りして読み始めました。
「ノーストリリア」以外は全部読みました。
現実や現代小説の世界より広い宇宙、何百年先の未来、人間の想像力の限界まで。
SFに夢中になった時期は本当に幸せでしたね。
上記の作品全部好きですが、やはり「夏への扉」が最高ですね。
タイムトラベルもので猫が出てきてロマンチックでした。
余韻が良いんですよね。
あとはファンデーション、幼年期の終わり、ソラリスの陽のもとに、ブラッド・ミュージック、重力が衰える時、宇宙のランデブー、虎よ、虎よ、地球の長い午後、スローラナー、リングワールド、ハイペリオン、月は無慈悲な夜の女王、インナートラベルズ、エンディミオン、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?、宇宙の戦士、宇宙船ビーグル号、闇の左手、火星人ゴーホーム、エンダーのゲーム、ユービック、老人と宇宙、スキズマトリックス、ニューロマンサー、竜の卵、楽園の泉、光の王、所有せざる人々、蝉の女王、都市と星、火星のタイムスリップ、砂の惑星、しあわせの理由、万物理論、故郷から10000年光年、あなたの人生の物語、消滅の光輪、虐殺器官、マリドックスクランブル、叛逆航路、が好きです。
今は年に数冊しかSFは読みませんが、たまに現実を忘れて宇宙の彼方や未来へのタイムトラベルなどのトリップしたいですね!
世界が進歩したのは、怠け者がもっと簡単な方法を探そうとしたからだ
/ロバート・A・ハインライン