未知との遭遇☆移住物語 起
自粛生活真っ盛りのある日、息子がクリスマスプレゼントにVRゴーグルをリクエストしてきました。
占いオタクですので、この近未来おもちゃとVRがニンゲンにとってどんなものなのか、ひとまず占ってみました。
すると、タロット的に悪くない。むしろおすすめ。未来的な可能性を感じます。
「コロナだし買っても良いかな〜?けど高いな...どうしようかな、とりあえず、受験が終わったらね〜」と、保留しているうちにコロナによる自粛生活は終わってしまいました!!
そういえばコロナの間、「移住、田舎暮らし、Iターン」の話をよく聞きました。
形は様々あれど、リモートワークをしながら、自然に触れてゆったりと過ごす。あると思います!!
ウミサチは「A◯azonの届くポツンと一軒家」でのびのびと暮らしたいです。
ついでにいつか来るであろう災害に備え、燃料・生鮮野菜を自給自足でき…とにかく死ぬまで旨いものが食べたい!!
しかし、本気で山の中に住むつもりなら、田舎に住むときのリスクはなんなのか、考えておかなければならない課題でしょう。
虫やらなんやらは、子供の頃から家族旅行は車中泊&キャンプだったので、山の中・自然が好きというか、平気です。
後のリスクというものは大体人間が運んできます、
ポツンと一軒家だとご近所さんは野生の動物たちと、あとは農家の方が多くなりますよね。ここで言うなら「ご近所付き合い」?
そういえば以前、嫁姑問題で悩んでいた時にネット掲示板をよく読みました。その中で、田舎の話の通じない義実家=「膿家」=農家というワードをしばしば目にしたのが、やはり気に掛かります。
田舎に住んだならば、ちょっと遠慮したい方たちに囲まれて生活しなければならないのだろうか…
果たして実態はどうなのか。思いを巡らせ、タロットで農家の人の共通している性質があるのかを占ってみました。
Q もしあるなら、農家の共通していると言える特徴を教えてください。
なんというか職業病かなという感じがします。爆発系なのは常に我慢してるからではないでしょうか、…現代人はみんな我慢限界だし、ちょっと違う気もする。
と言うわけで、考察の一例として私が田舎(地方辺境国の郊外)に引っ越して、濃厚なご近所問題のジャングルに踏み込んでしまったお話をしたいと思います。
ウミサチは転勤族です、いきなり突然縁もゆかりもない所へ飛ばされます。
住宅も長屋、マンション、アパート、団地、様々なタイプに住みました。
この時は不思議な縁に導かれ、一戸建ての借家に引っ越してくることになりました。
Google Mapsで見ると、市内なのにまるで森の中の古い一軒家です。お隣まで距離もあり、これは快適になるのではないでしょうか。
ワクワクしながら不動産屋さんで手続きを済ませ、これから始まる新しい生活に向け、「始まりの村」へ引っ越し準備をするのでした。
そこに、モンスターたちが待ち受けているとも知らずに.....
移住最初のイベントは挨拶回りです。
不動産屋さんの情報によるとここは年配の方が多く、落ち着いた地域のように思われます。
デパ地下で仕入れた渋めの菓子折りを持って、ここいらの長老である隣りのNさん、ハイカラな左隣のS木さん、ひとり暮らしの裏のU原さんと回っていきます。
挨拶の時に村人に教えられた情報によると、自治会に入った方がよく、入るには自治会長さんのところへ行って申し込みをするそうです。
早速イエティは夫とてくてく歩いて行きます。
自治会長の家につきました。ピンポンを押すと、優しそうな村人が出てきてくれました。
話しかけてみます。
🐻❄️ お忙しいところ恐れ入ります。この度越してきた、イエティです。自治会に入りたいのですが…
🐻 あらー、困ったわねえ。うちは去年の自治会長なの。それに、?#$%村のことはわからないの
(……バグかな???)
🐻❄️ え……? ここは『始まりの村』ですよね?『始まりの村』自治会に入りたいのですが…
🐻 いいえ、あなたたちの住んでいるところは、『?#$%村』なのよ
私たちは『?#$%村』のことは分からないのよ。
今世紀最大級に意味がわかりません。住所の地名を言っているのに、その住所を否定されてしまいました。
これは重大なバグです、(運営に報告をしなくては。)同じやりとりを繰り返しても、村人は同じ返答を繰り返します。
夫と顔を見合わせ、ゆっくりともう一度丁寧に聞きました。
🐻❄️ えっと……ワタシタチ、ヒコしてキましタ…ジチカイ、はいりタイデス。 ココ、ハジマリノ ムラ、…デスネ?
変な間があり、
🐻 ……そうなのね… ついてきてちょうだい
家の外へ歩き出した村人Hさんに連れられて、すっかり日が暮れて暗い細い道を歩きます。
🐻 ここよ、じゃあ、私はこれで
え?行っちゃうの?? あれ、ギルドに来て登録する勢いだったのに、ここはどこでしょう。
とりあえず、ピンポンを押さなければ進みません。樽でも壺でもとりあえず割らなきゃ。
🐻❄️ あのーーー。すいません…
あのう…夜分恐れ入りますぅ、自治会に入りたいんですけどぅ…..
奥から、村のオジサンOさんが出てきました。イエティたちは、先ほどのように自治会に入りたい旨を伝えました。
🐼 あぁ、そうですか。わかりました。まぁ、ここは昔からの伝統を大事にしているところなので、それに倣って守って(…ここら辺カッツ❤︎アイ…)それじゃあ、よろしく。
……なんだろう。なんだか、そこはかとなく価値観の違和感を感じます…。しかし、ネコも可愛かったし、このくらいはどこでもあることでしょう。
そう自分に言い聞かせて、その夜は夫とてくてく宿屋(自分家)に帰って眠りました。
その後少しづつ、村人たちに聞いて回り情報を集めると、その昔、ここは何軒かの農民たちが集まり有志として開墾をして村を作ったらしく、意識の高い村でエリア特有の呼称があるようです。 (ここでは通称、意識高すぎ「高杉村」とします。)
はじめに話しかけた、村人Hさんは「始まりの村」の住人ではあるが、「高杉村」の住人ではないということになる様なのです。
私たちは、大家さんの店子として微妙な立ち位置で高杉村に住むこととなりました。そして、なかなか個性の強めの村人たちであることが判明していくのでありました。
えらいとこに引っ越してしまったと思いつつ、地域の運動会、公民館の掃除や草取り、神社の掃除、子供会も出て順調にイベントをこなし、一応何事もなく日々は過ぎていきました。
借家の森の開墾も進み家庭菜園の面積も増えてきました。
お化け屋敷みたいな空き家が無くなると、人が通るようになり、周囲の空き地・大きな家だった所が分譲地になり新しい家が建ち、村人も増え高杉村にも活気が出てきました。
ここで新たに、うちの向かいにある川沿いの土手下の空き地に、T田家という一家が引っ越してきました。
そして、移住して3〜4年経つと、村のご近所問題の何かが姿を現し、襲いかかってきたのです。
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