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真剣&本気で遊ぶ映画『一度も撃ってません』のパンフレットが素晴らしい

映画『一度も撃ってません』は一流の大人たちが集まって、真剣&本気で遊んだ愛すべき映画だった。

それは勿論パンフレットも大切な遊び場であるわけで。
すばらしく充実している。

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主要キャストの対談も実に楽しそうだし、監督、脚本、美術インタビューも読み応え抜群。映画評論家の長文評が三人も載っていて正に競演。締めのPRODUCTION NOTEがまたいい。
パンフレットからも「遊んでるなあ!楽しそうだなあ!」と思えてすごく羨ましい。
映画を観て気に入った人はパンフレットもぜひ。

特に膝を打ったのはPRODUCTION NOTEのこちら。読めてよかった。

石橋蓮司はこの映画のキーパーソンとして、若い編集者・五木要を演じた寛一郎の名前を上げる。「この映画は、お前が頼りだ。俺たちのことを全部つぶしてくれ。苔が生えた昭和のロマンチシズムをぶっ壊して、現実に引き戻してくれ」と石橋は寛一郎に言ったという。70年代のロマンを引きずる市川を、令和の今を生きる五木が徹底的に貶める。それによって逆に、昭和のリアリティが市川の体を通して浮き出てくるはずだと石橋は感じたのである。
メイン・キャラクターが焦りや絶望などに襲われて、感情を表出させる場面がいくつか登場する。それらの場面では心の揺らぎを際立たせるように阪本監督が独特の撮り方をしている。「1秒を通常の24コマでなく12コマで撮って、各々を一コマ伸ばしているんです。さらにシャッター開角度を変えて、光の取り入れる角度を狭くしている」

監督:阪本順治
脚本:丸山昇一
出演:石橋蓮司・大楠道代・岸部一徳・桃井かおり・佐藤浩市・豊川悦司・江口洋介・妻夫木聡・新崎人生・井上真央・柄本明・寛一郎・前田亜季・渋川清彦・小野武彦・柄本佑・濱田マリ

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