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大切な2点が詰まっていたナノカラー・川端さんのnote

ナノカラー代表取締役・川端康介さんのnote『僕がデザイナーとしてLP制作で心がけている「ビジネス思考」20項目』がとても良かったので、その感想です。

下記の2点で特に素晴らしいnoteでした。

・自分の仕事を説明できる
・最後まで読ませられる

一見、何てことのない項目に見えます。「え、できるんじゃん?」と思えそうです。でも、いざやってみたら、作業や工数の羅列だけになっていませんか?それは「自分の仕事の説明」ではありません。説明とは、それを知らない他者にその意味と価値を理解してもらうことが目的です。作業名や工数の羅列では理解は深まりません。自分の仕事の説明は、自分の仕事の「バリュー」を日々意識していないとできないはずです。そして、ぼくたちの多くは日々の仕事とそのバリューを「他者に説明できるようにしよう」と意識して仕事していません。

自分の仕事を説明できること。
最後まで読んでもらえるテキストを書けること。

この2点はデザイナー職に限らず、多くの職能で今後必要になってくるスキルだと思ってます。今までのように「座っていれば、誰かが仕事を用意してくれる」「コミュニケーションは苦手だけど、デザイナーだから/コーダーだから/プログラマーだから仕方ない。誰かが代わりに説明してくれる」という時代はもう期待できないからです。天才ではない限り。そして、ぼくたちの多くは天才ではありません。

自分の仕事を説明できる

「説明できる」ということは「分解できる」ということです。
言語化ができることは勿論ですが(まずこれが難しいのですが)、自分たちが日々やっている仕事をどこまで分解できているかが大切だと思っています。それはロジカルな視点であると同時に、自分たちのバリューの自覚にも繋るからです。

自分たちのバリューを理解する努力は意外としていないケースが多いです。社内の誰かが言った「自社のバリューは○○だ」をただ受け入れて、それで思考が止まっていると結構危険です。「本当にそうか?バリューを提示できているか?」の検証ができないからです。自分たちだけで掲げていて、顧客は1ミリも思っていないバリューほど悲惨なことはありません。

その意味でも、川端さんのnoteは「自社バリューの自問自答」をこれまでの仕事で何度も繰り返してきたからこその内容だと思いました。

最後まで読ませられる

また、2つ目の「最後まで読ませられる」にはユーザー視点が不可欠です。自分たちの仕事を分解し、説明できる状況になれたとしても、相手に届かなかったら意味がありません。社内ドキュメントやワークフローではすごく詳細に分解されているのに、顧客にはほとんど伝わっていないというケースは多いのではないでしょうか。

社内では伝わるのに、社外ではあまり伝わらないということは珍しくありません。社内では同じ文脈を共有しているから、コミュニケーションコストが低く済みます。しかし、社外の人々は共有文脈を持ちません。社内とは別の、外に伝えるためのスキルと技術と意欲が必要です。一朝一夕にはいかず、継続する努力が必要です。でも、それを地道に続けていくことで、社外の人々との共有文脈を構築することができます。実はそれがとても大切なことだし、自社への信頼や期待に繋がると思っています。

ぼくはブランディングに詳しい人間ではありませんが、社外の人々と共有文脈を構築する取り組みがブランディングなのではないかな…と思っています。誰か詳しいひと教えてください。

バリューの醸成と体験は下記のようにイメージしています。「説明と明文化」は自社バリューにとって大きな意味を持っているとぼくは思っています。

社内
 ↓
説明と明文化
 ↓
文脈形成
 ↓
質のともなう実行力(バリューの醸成)
 ↓
社外
 ↓
説明と明文化
 ↓
文脈形成
 ↓
信頼や期待
 ↓
期待した成果の獲得(バリューの体験)

そして、Webコンテンツの場合、多くの人は最後まで読んでくれません。有益なことを書いていても、読んでもらうための技術とスキルがなければユーザーはあっという間に離脱していきます。
コンテンツは読んでもらってこそです。「読んでもらえれば内容の良さには自信がある」の姿勢は只の押し付けで何の価値もありません。

川端さんのnoteは読み手の視線をとても意識され、最後まで読んでもらうための丁寧な構成と分かりやすさへの意思を感じました。

大切な2点が詰まっていた川端さんのnote

川端さんのnoteには「自分の仕事を説明できる」「最後まで読ませられる」の大事な2点が詰まっていて、本当に素晴らしかったです。

価値提供の話

川端さんのnoteを読んでいて、自分もかすっていることを書いたnoteがあったなあ…と調べてみたら、『スキルマップを作ったら、『金儲け』について改めて考えた』でした。

「金儲け」というワードを軸に書いていますが、内容は社内文化と価値提供の話になっています。よかったらご覧ください。

印象的だったのは『金儲け』の置き場所が、ぼくは同僚たちと大きく違うらしい点。ぼくは『金儲け』を右上のポジティブエリアに置いています。一方、同僚はマップの真ん中か、左下付近のネガティブエリア。
この違いは何だろう…と聞いてみたら、皆は『金儲け』を自分事として捉えていて(金儲けに興味がない/金のためにやっていない)、ぼくは自社利益として捉えていました。定義のズレですが、この違いは面白いと思いました。
普段、話題にしないでも済む部分やテーマってどうしてもありますよね。でも、実は社内文化に関わる大切な部分だったりもして。
『金儲け』の手段
1. 顧客の課題を解決できる手段・手法を作る
2. 課題を共有できる顧客と出会う手段・手法を作る
3. 顧客に価値を理解してもらう環境を作る
4. 価値への対価を自分たちで決められるようにする
5. 顧客が感じる価値と見合っていれば対価を戴く

自分の仕事スキルを成長させる術としても

「自分の仕事を説明できる」「最後まで読ませられる」は外的なアウトプットとしてもちろん有効ですが、自分の仕事スキルを成長させる術として有効なのでぼくはとても好きです。
日々の仕事を只やるのと、その2点を意識して仕事するのでは1日や1週間の価値が全然違います。1年経てばその差は明らかです。

1日の仕事で気づきや発見があったらメモ代わりにTwitterで残しておき、同じテーマがたまってきたらnoteでまとめ、最後は社内や顧客用の資料に転用するという流れでぼくは活用しています。

過去のnoteですがよかったらご覧ください。

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