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「大人になる」とは自分を特別扱いしないことこと。
自分を特別扱いしないことが人間関係や組織運営、チーム作りにとって重要なんだなと最近しみじみ思う。「ルールは決めるが自分は逸脱できる」と思ってしまうような人とはお話にならないし信頼関係を結べない。「当然だろ。それが法治主義だ。学校で習っただろ」と言われたら、いやもう本当にその通りなんですけど。
でも、ぼくたち人間はいくらでも自分を特別扱いできる。役職とか立場とか年齢とか肩書きとか付いちゃったら尚さら。職場でも家庭でも。しかもそれが一見、アイデンティティや自尊感情と隣接してるように見えるから厄介で。しかし本来、「自分を特別扱いしないこと」と自己毀損は繋がらないはずなのだ。
自分を特別扱いしないことは他者への敬意の表れでもある。だってそうですよね。他者を尊重していたら「自分は逸脱してもよい」なんて思えない。
ぼくはもう結構な年齢になるのですが、「大人になるってどういうことだろう?」とずっと思ってきました。幾つになっても答えが見つからなかったのだけど、もしかしたら、「自尊感情やアイデンティティを毀損することなく自分を特別扱いしないこと」が大人になるということなのかもしれません。子どもや未成年にはちょっと難しいですもんね。
いい齢なのに自分への特別扱いがやめられない人がいたら、「まだ子どもなんだな」と思えば分かりやすいのかも。