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『お客様の声』は誰でも作れるけど、誰でも成果がでるWebコンテンツではない。『ヤマとカワ珈琲店』さんの良質な記事。
ご近所のご機嫌な珈琲屋さん『ヤマとカワ珈琲店』がWebサイトリニューアル。
しかも制作はデザインスタジオ・エルさん。このタッグは素晴らしい。
美味しい珈琲を出してくれる珈琲店はおいしいコンテンツを出してくれるという勝手なイメージがあります。
そして、『ヤマとカワ珈琲店』のTwitterはこちら。
【カフェオレベースを使った綺麗な2層のカフェオレのつくりかた】
— ヤマとカワ珈琲店|長野市のコーヒー豆屋 (@yamatokawa_coff) May 23, 2021
②カフェオレベースを氷に当てるようにゆっくり注ぐ pic.twitter.com/L7iVByOcbI
日々の生活で美味しい珈琲を飲みたい方に、SNSでもおいしいコンテンツをお届けする。そんな気配は以前からありましたが、やっぱり美味しそう。SNSもこれから楽しみです。珈琲好きな方はぜひ。
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ぼくは『ヤマとカワ珈琲店』のインタビューコンテンツ #お客さんに会いたくてシリーズ が以前からとても好きで。
卸先の方の話を聞きに行くという姿勢と企画が素晴らしい。Webコンテンツとしても正しいし、それ以上にとてもヤマとカワさんらしいです
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『ヤマとカワ珈琲店』のブログページもとても充実しています。
丁寧で中身のあるコンテンツをこつこつ書いてくれる珈琲屋さんってやっぱり美味しそうですよね。
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『お客様の声』は誰でも作れるけど、誰でも成果がでるコンテンツではない」
と、ここまで自分のTwitterで書いていたら、店主のカワシタさんから下記のコメントをいただきました。
〝webコンテンツとして正しい゛なんて言われると、グッときます😭
— ヤマとカワ珈琲店|長野市のコーヒー豆屋 (@yamatokawa_coff) June 2, 2021
〝webコンテンツとして正しい゛なんて言われると、グッときます
このツイートをきっかけにTwitterでお返事していたら、期せずして【お客様の声コンテンツはどんな目的に向いていて、どんなケースで機能するのか】という趣旨のテキストになりましたのでここに再録します。
以下、お返事の再録
正しいなんて言うと口幅ったいですが、BtoCでなおかつ珈琲といった普遍的なアイテムの場合は100人全員がお客様になってもらうように取り組むなんてほぼ無理だし、ロスも多いですよね。
それよりは、「ヤマとカワ珈琲店ってなんか好きかも…」「気になるかも…」と思い始めた方に、「やっぱり好きかも」と思ってもらえるために何をするべきか?というWebコンテンツのいろは的な考えがあります。
つまり、「どんなお客様に喜んでいただきたいか?」「どうしたらそういうお客様と繋がれるか?」の視点が大切になってきます。マッチングですね。
その目的においても、ブログ『お客さんに会いたくてシリーズ』はとても正しいし、やる価値のあるコンテンツだと思います。まず、「なんか好きかも…」と思ってもらえる方かどうかの大切なリトマス試験紙になります。マッチングはとても大切。
(蛇足ですが、ブログ『コーヒーの淹れ方』『コーヒーのはなし』はライトな珈琲好きに向いているカジュアルなコンテンツで、その棲み分けも素晴らしいと思っています)
そして、以下がかなり重要なのですが、「やっぱり好きかも」と思ってもらえるようなお客様の声コンテンツはどの企業でもできるわけではない。ということです。
『お客様の声』コンテンツはどの企業でも作ることができますが、目的はコンテンツを作ることではなく、「やっぱり好きかも」と思っていただくことです。
「なんか好きかも…」から、「やっぱり好きかも」の態度変容を生むために必要なのはコンテンツではなく、コンテンツの中にある「製品やサービスに満足している顧客」「よい関係を築けている顧客」の存在そのものです。そして、その背景。
その前提があった上で、「やっぱり好きかも」と思ってもらうための顧客満足度とその背景をコンテンツで伝える。ぼくはこれを「文脈をつくる」ことだと思っています。
つまり、そもそもの条件として製品・サービスへの顧客満足度がないと、このコンテンツ施策はほぼ意味を持ちません。(作ることはできる)
そういう意味において、『お客様の声』は誰でも作れるけど、誰でも成果がでるコンテンツではない分類になります。
つまり、製品・サービスが優れていて、満足しているユーザーが間違いなくいる企業にとっては『お客様の声』はキラーコンテンツなのでぜひやるべき施策です。(Webの相談をいただいたお客様がそういう企業だったら真っ先に提案します)
第三者による情報は高い信憑性を獲得しやすいという「ウィンザー効果」もお客様の声コンテンツが関わる領域ですので、『お客様の声』がまったくのムダというわけではありませんが、見込み客の「やっぱり好き」という態度変容を目的にした場合、やはり顧客満足の有無は重要です。
もうひとつ。
下記ツイートのファネル解説をみて「なるほどー」と思ったのですが、Web活用での顧客化において「全体最適」と「個別最適」は両方大切な要素になっています。
色々みたけどこれがおそらく最新作のファネル図
— ごとじゅん@釈迦の教えで痩せる (@gotojun) May 27, 2021
ポイントは個別最適の衛星軌道が追加されたこと pic.twitter.com/tpuGW2Xp7t
特に個別最適ではワンタッチで終わりではなく、衛星軌道なのが今の見込み客の特徴だと思います。
・見込み客の「やっぱり好き」という態度変容
・顧客化してから「やっぱり好き」という満足補強
両方において取り組み続けるのはWeb活用においてとても大切です。
そして、製品・サービスの顧客満足を可視化し、伝え続けることは「やっぱり好き」に貢献する大切な要素の一つだとぼくは考えています。
そういったことを考えた結果と手段が『お客様の声』コンテンツであり、そのコンテンツをどう継続化していくか考え、仕組み化し、貢献度を見ていくのがWeb運用の要素の一つでもある。とぼくは考えています。
長々書きましたが、上記なことを全部できていた上で、『ヤマとカワ珈琲店』のお客さんに会いたくてシリーズが素晴らしいのは、企画も内容も手触りも登場する顧客の皆さんもヤマとカワ珈琲店さん「らしい」からです。
らしさの体現。
それがとても大切で、とても難しい。「らしさ」を体現できているから、見込み客の「やっぱり好き」に繋がりますし、既存客の「やっぱり好き」に繋がります。
それができのは「らしさ」を自分の中にきちんとお持ちで、理解しているからこそ。他者がマネできない大切な財産だと思います。
以上です!
長々とすみません…ご静聴ありがとうございました。
サイトリニューアルおめでとうございますー。
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お返事の再録は以上です。
思った以上に長いお返事になってしまいましたが、期せずして【お客様の声コンテンツはどんな目的に向いていて、どんなケースで機能するのか】を改めて言語化することができました。うれしい。
自分のための補足
「『お客様の声』は誰でも作れるけど、誰でも成果がでるコンテンツではない」に類似する参考記事はこちら。赤裸々に書いてくれて偉いなあ…と感嘆しました。
「インタビューコンテンツをただ作ればいいというわけでない」ということについての大変勉強になるスタディーケースだと思います。
このみんなのインタビューというサイトは、いままでもっともチカラを注ぎ、そしてもっともコケているサイトです
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