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記憶の中の見知らぬおじさんが、忘れるな、と念押ししてくれる
約30年前の今日、帰国を目前にしてパリの公園で、帰りたくないよう、と涙ぐんでいたら、ベンチの隣に座ったおじさんが
「今日、日本は悲しい日だろ?」
と、声をかけてきた。
えっ! 日本が悲しい!? なんで?
帰国のことしか頭になかったモタモタする私に、そのおじさんは畳みかけた。
「ほら、ヒロシマだよ。だろ?」
そうだった! 8月9日とともに、日本が決して忘れてはいけない日。
フランス人のおじさんが気にかけてくれているのに、日本人たる私がうっかりしているなんて。。。
以来、8月6日は記憶の中のおじさんが登場して、「忘れちゃいかんよ」と念押ししてくれるのだった。
あのときのおじさん、ありがとう。
さて、来週はお盆だが、私も何かと忙しくなる週だし、夫もそれなりに忙しそうなので、一足早く墓参りに行った。
朝、4時に起きて、身支度を整え、4時半に家を出た。
夫が帰宅したのは午前2時。夫はギリギリまで寝ていたので2時間半の睡眠。
だが、日中の暑さを回避するためには、このくらいでないと、間に合わないのだ。
買い忘れていた線香、お供えのお茶などをコンビニで用意し(コンビニありがたい!)、車を飛ばすこと1時間。
山中の霊園は、下界よりもさらに気温が下がって25℃と爽やかだった。
当然のことながら、一番乗り。
手を合わせて、ご先祖様に感謝する。
夫の感謝はいつもよりずいぶんと長めだ。
もう一つ、縁の墓にも手を合わせる。
そのうち、同じことを考えていたと見られる車が一台、そしてまた一台。
朝の通勤ラッシュにも合わず、自宅まであと3歩のところまで帰り着いたが、お腹の虫がうるさく騒ぎ出したので、寄り道するハメになった。
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今、夫は再び寝ている。