天地創造の詩
誰かを殺すように静まり返った都会の夜に、月光が地上を照らしていた。その光で詩を詠んだ人がいたなんて、遠く離れた惑星のように奇跡で、そこには生命の起源が芽生えている。一瞬の爆発で創造された紀元前よりはるか昔、あの人は生まれたんだ。人間とは言えないほど未熟で、愛を叫んでいた。そんな炎が濁流に飲み込まれ、生命が削られてゆく。マグマのように凍った地上で、冬眠するための愛を掘り出す。時が真空された鍾乳洞が人間の住処に成り果てる。動物を壁画へ閉じ込めて、叫び嘆きながら儀式に燃やされる。生き埋めされた人間が歓喜の懺悔に沸きながら、地上に惑星の雨が降り注ぎ、緑に満ちた楽園が現れた。
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