掌編いろは/て「停留場」
その停留場は道にもどこにも面していない場所にある。
草原がひろがる丘の上や、海の底や、公園のまんなかのときもある。
見つけたら発着時刻を見ておくといいだろう。
だいたい夜中の頃になっているはずだから、その時刻に停留場へ行ってみてごらん。
なにが停まるのか、なにが乗るのか、なにが降りるのか、わかるから。
ただし物音も呼吸もしないで見ているんだよ。
気づかれたら、乗っていかないといけないからね。
なんせ停留場に停まるヤツらは‘乗せたがり’と決まっている。
その停留場は道にもどこにも面していない場所にある。
草原がひろがる丘の上や、海の底や、公園のまんなかのときもある。
見つけたら発着時刻を見ておくといいだろう。
だいたい夜中の頃になっているはずだから、その時刻に停留場へ行ってみてごらん。
なにが停まるのか、なにが乗るのか、なにが降りるのか、わかるから。
ただし物音も呼吸もしないで見ているんだよ。
気づかれたら、乗っていかないといけないからね。
なんせ停留場に停まるヤツらは‘乗せたがり’と決まっている。