悲叫/悲問

「悲叫」

どうして。
何故。
問いても答えはかえってきやしない。
わたしがなにをした。
わたしは友に会っただけだ。
それの仕打ちがこれか。
何故だ。
怒りで叫んでも誰にも聞こえない。
自らの悲しい声は蒼い闇をふるわせ、
耳すら塞ぐことができないわたしに
否が応でも聞こえてしまう。
あふれる涙も拭うことができず。
指ひとつ動かすこともできず。
吐息すら捕らえる呪縛。
ただひとつの自由、意志は激しいまでに強くなる。
私ヲ解キ放セコノ戒メヲ解ケワタシヲ解キハナセ

何故わたしを――友よ。


「悲問」

くるしいだろうかなしいだろう。
抗っても抗うだけ自らを封じる呪縛は
自由を愛するお前にとって
想像を絶するほどの苦しみだろう。
すべてをかけて作った。
すべてをかけて放った。
何故、来た。
このようなことになることはお互いわかっていたはず。
何故、呪縛を甘んじて受け入れたのだ。
お前は寸前で解放される術を知っていたはず。
お前の絶望に満ちた眼が、今もわたしを刺し貫く。
止まらないお前の慟哭は、今もわたしを打ちのめす。

何故わたしに――友よ。