トン@儲からない投資の知識

金融機関の運用部門や運用会社で働いてきました。 noteでは、金融の話題に限定せず、新たな発見を提供できるような記事を発信していきます。 ブログ:https://in-invest.net/ Twitter:https://twitter.com/in_invest_net

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最近の記事

【ネタバレあり注意】TV版世代によるシン・エヴァンゲリオン劇場版:‖の感想(4,600字)

3月14日にシン・エヴァンゲリオン劇場版:‖を見てきました。 ネタバレ感想を書きますので、未視聴の方はご注意ください。 30代後半とエヴァ自分は現在30代後半で、TV版の新世紀エヴァンゲリオンを初めに視聴したのは作中のチルドレンと同じ14歳の時です。 初回の地上波放送(1995年)ではなく、旧劇場版の公開のタイミング(1997年)で深夜枠で一挙放送された際に視聴しました。 当時から社会現象と呼ばれていた作品ですが、夕方に放送していたTV版を見ていた人は同年代ではあまり多くな

    • 「わかりやすさ追求」のファスト・アンド・スロー

      現代社会では「わかりやすさ」は正義です。わかりにくい情報は見向きもされないばかりか、悪として排除・矯正の対象になります。 ヒットした専門書やビジネス書はまもなくコミカライズされます。 予言します。 そのうちハンス・ロスリング氏の「ファクトフルネス」のコミカライズが出版されるでしょう。 先月出版された武田砂鉄氏の「わかりやすさの罪」という本は「現代はわかりやすさ偏重。だが、わかりにくいものや複雑なものに触れた時に人は思考を深める。」という視点の小論をまとめたものです。 左派的

      • メルカリを3年使ってわかったこと(文化と民)

        2017年にメルカリを使い始め、100回以上取引しました。 売却メインで本とデジタルガジェット中心に取引し、取引総額は25万円程度です。 メルカリの取引やユーザー文化に関して思うことをまとめます。 メルカ利点:匿名取引と流動性メルカリの利点は、匿名の取引システムが整備されており、かつ利用者が多いことです。 現代は、明確な悪意があれば、住所を知っている相手に着払いで牛糞肥料や宅配ピザを大量に注文できてしまう時代です。 自分を含めて、誰でも取引相手になりうる個人間売買サービス

        • 株式市場の変動が激しいときの考え方

          2018年10月はけっこう市場が荒れました。 今日は、市場の変動性(ボラティリティ)が高まっている時に、比較的長期の目線で株式ポートフォリオ※を保有する人がした方が良いことを書いていきたいと思います。初心者向けです。 ※インデックスファンドや伝統的なアクティブファンドのような分散されたポートフォリオを想定しています。 2018年10月の株式市場最初に10月の市場を簡単に振り返ります。 米中貿易戦争、英国のEU離脱、サウジアラビア人記者殺害事件などのマクロの懸案事項と、Ama

          アセマネOneの元本確保型投信(ゴールドマン社債)について

          アセットマネジメントOneの元本確保型のファンドについて、知人から「これってどう思う?」と聞かれたので販売用資料と請求目論見書を見てみました。 ブログの方に詳しく書いたのですが、検討中の方のご参考になればと思い、noteにはショートバージョンを書きます。 (当該金融商品を推奨する意図はありません。この記事を信用して発生したいかなる損害についても一切責任を取りませんので、申込みの是非については投資家自身の責任においてご判断ください。) ファンドの特徴ファンド名称:ゴールドマン

          アセマネOneの元本確保型投信(ゴールドマン社債)について

          インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由③~宝くじとワンチャンス~

          これまで2つの記事で「インデックスファンドでアーリーリタイヤが難しい理由」について取り上げました。 端的に述べると「期待収益率8%、期待標準偏差(リスク)26%の外国株インデックスファンドでは、それ以外の収入源に頼らなくて良いだけの資産を確保することは難しい」と言うことです。 期待リターン8%で運用して残りの人生を無収入で乗り切るための資産を構築するには相応の元手が必要です(①の記事)。 また、期待標準偏差26%と言うのは、収益の変動がかなり大きく、他に収入源がない状態で資

          インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由③~宝くじとワンチャンス~

          インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由②

          前回は、インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由として、外国株インデックスの予想収益率8%だと、まとまったリタイヤ資金を作るには時間か元手が相応に必要だということを書きました。 今回は、難しい理由その2として、株式投資の収益のブレ(ボラティリティ)を取り上げます。 理由2:分散したポートフォリオでも外国株のボラティリティは高い株は預金でも債券でもない 前回の計算では、外国株インデックスの収益率が、あたかも毎年8%の確定リターンであるかのように計算しました。これ

          インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由②

          インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由①

          アーリーリタイヤ。 素晴らしい響きです。労働からの解放。毎日が夏休み。人間は働くために生きてくるわけじゃない。 会社や組織で働くのは、生きていく上で必要な人間関係とお金を手に入れる一番手っ取り早い方法だと思います。とはいえ、そういう生き方で幸せを感じられるかは個人差があって、皆で仕事をするのがあまり好きじゃない人や、金になりにくいことに面白みを感じる人には生きにくい世の中だと感じます。 閑話休題。 ここ数年、インデックスファンド投資が空前のブームです。 手数料に敏感な投資家

          インデックスファンド投資でアーリーリタイヤが難しい理由①

          投資信託のコストの現状と目安

          個人が資産運用をしようとした場合に、一番ハードルが低いのはファンドを買うことです。現実的には公募投信かETFが選択肢に入って来ると思います。少額からでも分散投資できますし、購入後のフォローも市場全体の動きを見ていればなんとかなります。 ※テーマ型等の特化した運用戦略のものだとファンドの基準価額も見たほうが良いですね。 投資信託のコストをめぐる意見と現状さて、今日のテーマは投資信託のコストです。 「個人向けの投資信託の手数料が高く投資家のためになっていない」という批判は以前

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          個人で資産運用をする人しない人:資産運用の意欲=住宅購入の有無×金融リテラシー×山っ気

          「儲からない投資の知識」ということで、しばらくnoteを書いてみたいと思います。これまでに、金融機関の資産運用部門や、運用会社(アセットマネジメント会社)で働いてきました。 私は現在30代中盤ですが、周囲の人(友人、親戚、同僚など)と資産運用について話すと、資産運用、特に株や投信などの有価証券による運用に関する意欲がてんでバラバラで驚きます。 共通点をくくりだして見ると、資産運用に関する意欲はおおむね以下の3ポイントが大きく関係しているように感じました。 資産運用の意欲

          個人で資産運用をする人しない人:資産運用の意欲=住宅購入の有無×金融リテラシー×山っ気