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お気に入りだけを持つ暮らし

キラキラしたものが昔から好きだ。
だからガラス製品に惹かれるのだろう。

ワイングラスに出会ったのは今から8年くらい前。呑み口の薄さに感動したのを覚えている。唇にあたったときの心地よさ、口の中に注がれるときの滑らかさ。

薄いグラスは見た目もスッキリしていて、中身の液体と日差しが交わってキラキラするのも素敵。

たっぷり水の注がれた花瓶に、大ぶりのひまわり。窓際の棚の上で水がキラキラしている夏のお部屋を作りたい。

日本は四季がある。それは外の空気や景色だけではない。家の中の気温やクッションカバー、布団の厚さ、買ってきたお花の種類、観葉植物の水やりの頻度。いろんな生活の中の行動が季節によって変わってくる。季節に応じてどんなものを持ったら、お気に入りの部屋になるだろうか。

私は今、一人暮らしを一旦終えて、実家に戻ってきた。実家から出て、自分がどんな生活ができるのか、どんなところに住むか。とても楽しみ。

今日、カフェで開催している展示会に行った。日本各地の作品を手に取ることができた。

ずっと欲しかったゴブレット。

沖縄の中村さんのものと、畠山雄介さんのもの。質感も重さも見た目も全然違う。どちらもすごくかわいかった。

可愛いものを実際に手にとって、自分のものにしていく。多くのものを比較して、自分のより欲しい物を吟味する。この作業が好きだと感じた。

金額にとらわれずに、直感の「お気に入り」を信じて。これから自分が住む場所を本当のお気に入りの場所にするためには、すべてをお気に入りにアップデートする必要がある。今使っているテーブルの良いところ、悪いところ、今欲しいと思っている棚は?椅子は?

「とりあえず」のもので生活することができるだけないようにするには、今の状態だとお金が足りないかもしれない。自分のお気に入りを手においている時間を長くするためには、多くのものを見聞きしよう。

オンラインショップで買い物が簡単にできるようになって、もう結構経っている。本当のお気に入りを見つけるには、オンラインショップだけでは足りないような気がする。いろんなところに行って実際に触って、匂いを嗅いで話をきいて、体験するのが近道かもしれない。

住めば都。今は自分で都を作り上げるための準備期間だ。



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