愛哀

すごく愛を持って、熱を持って大切に大切に壊れないように、誰にも触れられないように箪笥の奥底に閉まっていたものが、
急に冷たく見えて、それと同時に興味のないものになって。

あれ、何でここにしまったんだっけ。

そう気付くことになった、梅雨入り前のこの曖昧な、私の心を抽象化したような季節。

6月、目まぐるしく息つく間もない日々。
葛藤と、不安。
不安と、哀。
愛と、哀と。
色んなものが自分の中で比較され、天秤にかけたり、ふるいにかけたり。

まとわりついた小さな細い繊維のゴミみたいなものが、やっとはらはらと落ちて少し身軽になった。

そういえばこんなものを身にまとっていたんだ、と落ちたものと今身に纏うものを見て気づく。

軽くなった、クリアな自分にまだ慣れている訳じゃないけれど、
どんなものをまとって、それをどんな人に、どんな思いで、どんな形でみせていくのか。

まだ模索して、迷ったりするけど、
その自分は嫌いじゃないし、受容すべきなのかなと。

迷ったって、マイナスなことはないんだ。
迷ったって、1度戻って深呼吸してもいんだ。
ゆっくり、時間をかけて。

ぬるくて、でも心地がいいこの季節にこういう気持ちを受容出来て良かった。

眠い目をこすりながら書いた文章だけど、それでも苦しくなった時の自分が救われるように書き留めておきたい。

大丈夫だよ。これからの未来は明るい。
夏の前のグレーでぬるいこの季節、楽しんでね。

おやすみなさい。

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