Fresh ≠ Best
「コーヒーにお湯をかけてプクッとなるのは、新鮮な証拠よね」。
確かに新鮮というか、焙煎したての豆ということなんですがね奥さま、じゃあ膨らむのが良いことなのかというと。プクッとなるのは焙煎したばかりの豆からガスが出ているんです。
そのガスは、コーヒーを淹れるの(コーヒーの成分の抽出)を阻害する要因のひとつで、コーヒー成分が抽出されにくいので、味わいがどうもクリアじゃなかったり、未抽出のような味になってしまいます。
そこでじゃあ粉を細かく挽くと、どうも渋くなってしまったり。
しかし、焙煎してから日が経つとそのガスがしだいに抜けて、成分が抽出されやすくなるのです。自家焙煎のコーヒー屋さんに行ってみると「あと◯日後が飲み頃ですよ」と言われること、ありませんか。それは、そういう理由からなのです。
コーヒーには、まあ大きく大きく分けると浅煎りと深煎りがありますが、深煎りの方が浅煎りよりガスが多いので膨らみます。それは、熱を加える具合が多いから。対して浅煎りは、焙煎したばかりでもあまり膨らまないかも。そういうことから、新鮮が良くて、膨らまないのはダメだ、ということでも、ないんです。
お店によって、焙煎から2週間後が飲み頃とか、1ヶ月後とか、さまざまですが、まずはそのお店のおすすめに則るのが良いかと思います。飲み頃まで待つところからすでに、美味しい時間は始まっているのかもしれませんな。