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インプラント治療には血液検査が必要ですか?
インプラント治療と血液検査
インプラント治療を受ける前に、血液検査が必要な理由とその内容について、詳しく解説します。 この記事では、以下のような疑問に答えます。
血液検査はインプラント治療に必須なのか?
血液検査で何を調べるのか?
血液検査の結果によって、インプラント治療の方法や費用は変わるのか?
インプラント治療とは、失った歯の代わりに人工の歯根(インプラント)をあごの骨に埋め込み、その上に人工の歯(インプラント冠)を固定する治療です。
インプラント治療は、自分の歯に近い見た目や噛み心地を得られるというメリットがありますが、一方で、歯茎を切開して骨に穴を開けるという外科手術が必要になります。
そのため、インプラント治療を受ける前には、血液検査などの事前検査が必要になることがあります。
血液検査はインプラント治療に必須なのか?
インプラント治療に血液検査が必要なのかどうかは、執刀する歯科医師や麻酔科の医師(鎮静麻酔で手術を行う場合)の判断によって決まります。 一般的には、以下のような場合に血液検査が必要とされます。
高齢者や健康状態に不安がある方
手術の範囲が広い方
糖尿病や高血圧などの全身性の疾患がある方
薬物アレルギーや金属アレルギーがある方
抗凝固剤やステロイドなどの薬を服用している方
血液検査をすることで、以下のようなことがわかります。
血液の凝固能力や止血能力が正常かどうか
血液中の糖や脂質などの代謝が正常かどうか
肝臓や腎臓などの臓器の機能が正常かどうか
免疫力や感染症の有無が正常かどうか
アレルギーの原因物質に対する反応が正常かどうか
これらの情報をもとに、インプラント治療が可能かどうか、またどのような方法で行うかを決めます。 血液検査をしないでインプラント治療を行うと、以下のようなリスクがあります。
手術中に出血が止まらない
手術後に傷口が化膿する
手術後にインプラントが骨と結合しない
手術後にアレルギー反応が起こる
したがって、血液検査はインプラント治療の安全性や成功率を高めるために重要な検査といえます。
血液検査で何を調べるのか?
血液検査では、主に以下の項目を調べます。
血液一般検査
生化学検査
アレルギー検査
感染症検査
それぞれの検査の内容と意味について、詳しく見ていきましょう。
血液一般検査
血液一般検査とは、血液中の赤血球や白血球、血小板などの数や形態を調べる検査です。 血液一般検査で調べる項目とその意味は以下の通りです。
赤血球数:血液中の赤血球の数を示します。赤血球は酸素を運ぶ役割をしています。赤血球数が低いと貧血、高いと多血症の可能性があります。
ヘモグロビン量:血液中のヘモグロビンの量を示します。ヘモグロビンは赤血球の中にある鉄分を含むタンパク質で、酸素と結合して運ぶ役割をしています。ヘモグロビン量が低いと貧血、高いと多血症の可能性があります。
ヘマトクリット値:血液中の赤血球の割合を示します。ヘマトクリット値が低いと貧血、高いと多血症の可能性があります。
白血球数:血液中の白血球の数を示します。白血球は免疫系の細胞で、感染症や炎症に対抗する役割をしています。白血球数が低いと免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。白血球数が高いと感染症や炎症、白血病などの可能性があります。
血小板数:血液中の血小板の数を示します。血小板は血液の凝固に関与する細胞で、出血を止める役割をしています。血小板数が低いと出血しやすくなり、血小板減少性紫斑病や再生不良性貧血などの可能性があります。血小板数が高いと血栓ができやすくなり、血栓性血小板減少性紫斑病や骨髄増殖性疾患などの可能性があります。
生化学検査
生化学検査とは、血液中の糖や脂質、タンパク質、酵素などの成分を調べる検査です。 生化学検査で調べる項目とその意味は以下の通りです。
空腹時血糖が高いと糖尿病、低いと低血糖の可能性があります。糖尿病は血糖値のコントロールができない状態で、インスリンの分泌不足や作用不足が原因です。糖尿病は、目や腎臓、神経などの合併症を引き起こす危険性があります。低血糖は血糖値が低くなる状態で、空腹や過度の運動、インスリンの過剰投与などが原因です。低血糖は、めまいや動悸、発汗などの症状を引き起こし、重症化すると意識障害やけいれんなどを起こす危険性があります。
総コレステロール:血液中のコレステロールの総量を示します。コレステロールは細胞膜の構成成分やホルモンの原料として重要な物質ですが、過剰になると動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まります。総コレステロールが高いと高脂血症、低いと肝機能障害や甲状腺機能低下などの可能性があります。
HDLコレステロール:血液中のHDL(高密度リポタンパク質)と呼ばれるコレステロールを示します。HDLは「善玉コレステロール」とも呼ばれ、血管壁に付着したコレステロールを肝臓に運ぶ役割をしています。HDLコレステロールが高いと動脈硬化の予防になりますが、低いと動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まります。
LDLコレステロール:血液中のLDL(低密度リポタンパク質)と呼ばれるコレステロールを示します。LDLは「悪玉コレステロール」とも呼ばれ、血管壁にコレステロールを運び、動脈硬化の原因となります。LDLコレステロールが高いと動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まりますが、低いと肝機能障害や甲状腺機能低下などの可能性があります。
中性脂肪:血液中の中性脂肪と呼ばれる脂質を示します。中性脂肪は食事から摂取した脂肪や糖質が体内で変化したもので、エネルギー源として利用されます。中性脂肪が高いと高脂血症、低いと栄養不足や慢性疾患などの可能性があります。中性脂肪は、肥満や運動不足、飲酒などの生活習慣によって増加しやすく、動脈硬化や糖尿病などのリスクにも関係します。
アルブミン:血液中のアルブミンと呼ばれるタンパク質を示します。アルブミンは血液の循環や浸透圧の維持、栄養素やホルモンの運搬などの役割をしています。アルブミンが低いと栄養不良や肝機能障害、腎機能障害などの可能性があります。アルブミンが高いと脱水や炎症などの可能性があります。
AST(GOT):血液中のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)と呼ばれる酵素を示します。ASTは肝臓や心筋などの細胞に多く存在し、細胞が傷つくと血液中に放出されます。ASTが高いと肝機能障害や心筋梗塞、筋肉疾患などの可能性があります。ASTが低いとビタミンB6の欠乏や甲状腺機能低下などの可能性があります。
ALT(GPT):血液中のALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)と呼ばれる酵素を示します。ALTは肝臓の細胞に多く存在し、細胞が傷つくと血液中に放出されます。ALTが高いと肝機能障害や肝炎、肝硬変などの可能性があります。ALTが低いとビタミンB6の欠乏や甲状腺機能低下などの可能性があります。
γ-GTP:血液中のγ-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)と呼ばれる酵素を示します。γ-GTPは肝臓や胆道などの細胞に多く存在し、細胞が傷つくと血液中に放出されます。γ-GTPが高いと肝機能障害や胆道疾患、アルコール性肝炎などの可能性があります。γ-GTPが低いと甲状腺機能亢進などの可能性があります。
CRP:血液中のCRP(C反応性タンパク質)と呼ばれるタンパク質を示します。CRPは肝臓で作られ、炎症や感染などの刺激に反応して血液中に増加します。CRPが高いと炎症や感染症、自己免疫疾患などの可能性があります。CRPが低いと炎症や感染症の治癒や免疫力の回復などの可能性があります。
以上が、生化学検査で調べる主な項目とその意味です。生化学検査は、インプラント治療において、血液中の代謝や臓器の機能、炎症や感染の有無などを把握するために重要な検査といえます。
生化学検査の結果によって、インプラント治療の向き不向きなども判定することが可能となります。
特に何か全身疾患などをお持ちの方は、直近の血液検査のデータを担当の歯科医師に見せるのも良いでしょう。
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