【健康しが】群馬県・利根沼田地域フィールドワーク
こんにちは。
Tabiwa Nextの代表、滋賀大学大学院データサイエンス研究科の戸簾です。
今回、自転車を活用したアクティビティの創出・実践に関する現地調査として、群馬県・利根沼田地域に訪れ、フィールドワークを実施しました。
群馬県フィールドワークの趣旨
今回のフィールドワークは別途参加している立命館東京キャンパスの「チェンジ・メイカー育成プログラム(第6期)」にて、片品村を訪れた際に併せて実施しました。
片品村が含まれる利根沼田地域について、事前調査を行った結果、こちらの地域でも複数のサイクルツーリズム・アクティビティを実施しておりました。
そこで当該フィールドワークを行いつつ、自転車に関するアクティビティの実地調査とヒアリング調査を実施することになりました。
とねぬま自転車ひとっ旅
まず、利根沼田地域では「とねぬま自転車ひとっ旅」というサイトを運営しておりました。
そこで運営する利根沼田サイクルツーリズム推進委員会(事務局:利根沼田行政県税事務所)に話を伺ったところ、現地でのレンタサイクルや観光事務局などは設置しておらず、インターネットで完結可能な仕組を作っているとのことでした。
実際にこのサイトを見ると、この地域におけるサイクリングの情報が一つにまとまっており、非常にわかりやすいサイトでした。
ツール・ド×10000UP in GUNMA
また、サイト中には現在実施されているイベント「ツール・ド×10000UP in GUNMA」が紹介されておりました。
こちらのイベントについて、利根沼田地域、最寄りの新幹線駅である上毛高原駅にも、ポスターやチラシが配置されておりました。その一方、レンタサイクルなどは設置されておらず「獲得標高10,000m」と初心者では挑む事が難しい、スパルタンなサイクルツーリズムの片鱗を感じることができました。
フィールドワークを行った片品村の道の駅「尾瀬かたしな」にも、サイクルラックが設置されておりました。ここには秘密のパスワードも記載していました!
現地にきて分かる事業特性
また「獲得標高10,000m」を売りにするようなこの地域、サイクルツーリズムプランは、ほぼすべてのルートにおいて、高低差が激しく、初心者にとっては挑みにくいルートだと感じました。(Tabiwa Next 戸簾)
一方、熟練のサイクリストの目線から見ると、平坦で面白みのない場所とは異なり、非常に楽しいルートが多く、是非とも挑んでみたいとも伺えました。(インパクトラボ 上田)
実際にサイクリングに挑んでいた人に話を伺ったところ「Webサイトを見て来た。関東の周りで獲得標高の高い場所と言えば、富士山のフジイチだが、次に何処に行こうかと思って調べていたら見つけた。」といった話を伺えました。(東京より来ていた男性2名)
このような背景を考えると、レンタサイクルを配備することよりも、既に自身のロードバイクなどをもつサイクリストにとって、適切なサイクルツーリズムの設計を行う事が適切です。
この点から、基本的にWebのみで情報を提供するといった形に事業が絞られている点について、ターゲットの嗜好性や行動を理解した非常に優れた事例として考えることができました。
一方、利根沼田地域は非常に良い風景や観光資源を持っており、初心者の需要も高いとフィールドワークを通じて感じておりました。
これを達成するために、現在はe-bike(電動アシストスポーツバイク)を用いたツアーやレンタルプランも実施されているとのことでした。
e-bikeや電動キックボードの観光利用
実際に先ほども示したe-bikeについて、道の駅日本一に輝いたこともある「川場田園プラザ」ではレンタルが始まっております。さらにLUUPのような電動キックボードもレンタル可能となっており、初心者でも挑みやすい環境整備が準備されつつありました。
実際に観光協会の方にお話を伺ったところ「e-bikeよりも興味を持って利用してくれる人が多い。特に都会だと人が多くて危ない印象をお持ちだが、川場のような場所で利用してみたい、試してみたいと来られる方が多い」と伺えました。
実際にレンタルして見たところ「1時間、田園を楽しんでも全く疲れない!」「怖いと思って避けていたキックボードに乗れて楽しい!」純粋にこのような気持ちになりました。
このような、初心者でも挑みやすい環境設定は、高低差の大きい地域での散策にも役立つと感じました。これは滋賀県内での地域を廻るプランである「ビワイチ・プラス」において、自転車以外のモビリティの在り方を考えるきっかけとなりました。
前述の上級者だけが楽しめるような仕組だけでなく、このようなモビリティを用いることの重要さも感じることができました。
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は、レンタサイクルを気軽に利用することが難しく、現地でのサイクルツーリズムを挑む事は難しかったですが、実際にサイクリングに挑んでいる方へのインタビューや、初心者・上級者目線から見た「とねぬま自転車ひとっ旅」のイメージ、さらにe-bikeや電動キックボードを使用したモビリティアクティビティについて、調査を行う事ができました。
一方、私たちは運良く、尾瀬国立公園をe-bikeで訪れるツアーにも、参加する事ができました。こちらも是非チェックしてください。
今後も、当該補助金に関する活動、及び当団体に関連する活動について、下記noteマガジンでお届けしますので、是非チェックしてください!
Tabiwa Nextとは?
Tabiwa Nextは、提案チームは滋賀大学と立命館大学の学生らによって、2022年に組成され、「ビワイチ」をモデルとした新しい観光のあり方の企画・検証を実施している団体です。
団体メンバーの特徴として、データ分析、政策提案、ウェルビーイングの分析、社会実装など、多様な専門性を持つ大学生・大学院生・社会人が集まり、それぞれの得意な分野で滋賀県の観光を考える取組みを進めています。
本活動の一部は、令和6年度「健康しが」活動創出支援事業費補助金の支援を受けております。