【関西広域連合】サステナブルな未来を想像/創造しよう -山トーク編ー
こんにちは。立命館大学の佐藤です。
2月18日に神戸・旧居留地 ニューラフレアで関西広域連合「若者参画による環境学習プログラム推進事業」におけるイベントが開催されました。このイベントは、関西広域連合広域環境保全局(滋賀県環境政策課)が主催、関西の大学に通う学生サポーターが企画・運営を行いました。
この記事では、第1部「山トーク」の様子をお伝えします。
「山トーク」では、山に関わるさまざまな問題について、ゲストの方と交流し、理解を深めることで、若い世代が主体的に山に関わる方法を考えました。
「Mt.JENGA」でアイスブレイク
まず、アイスブレークとして「Mt.JENGA」が行われました。「Mt.JENGA」は、お題カードに書かれたお題に参加者それぞれが答えながら一つずつジェンガを積んでいくというゲームです。3グループに分かれて行われ、ジェンガの積んだ高さと芸術性を競いました。どのグループも、今回のイベントに合わせた森や山をイメージしたものをジェンガで表現していました。最初は緊張していた参加者ですが徐々にリラックスした雰囲気になりました。
ゲスト講師の活動紹介
「山を研究する・山の管理」
横山 真弓氏(兵庫県立大学 自然・環境科学研究所教授)
横山氏からは、最近多発している野生動物被害の問題についてお話いただきました。問題の背景として、山が荒れているから野生動物が人里におりてくるのではないかという認識が広まっていますが、これは大きな誤解であり、今はむしろ森林が飽和状態(再生されて資源が豊富な状態)になり、人が使わない森林資源を動物達が使うことで、野生動物が個体数を増やしていることが背景にあるのだと学びました。対策としては、柵などを設置し物理的に守ること、または野生動物を捕獲することが挙げられました。
「里山を活用したまちづくり・関係人口づくり」
古畑 まき氏(能勢町 産業建設部 地域振興課)、矢立 智也氏(能勢町 総務部 総務課)
古畑氏、矢立氏からは、大阪府能勢町における里山資源を活用した取り組みについてお話をいただきました。能勢町では、吹田や豊岡などの都市部と地域循環共生圏をつくり活動を進められており、民間企業とも木材協定を結ぶなどつながりを活かしたまちづくりが行われています。また、里山技塾の取り組みでは、地域の特産品である栗の生産について、地域の方が講師となり、栗を守る人を育成するとともに、地域の潜在的な担い手の発掘が行われています。
「里山・奥山の魅力」
山本 綾美氏(里山実験室HareMori)
山本氏からは、自身の経験に基づいた山と関わる生活についてお話いただきました。山本氏は、大学で入部した山岳部がきっかけとなり、山に関わる仕事で林業普及指導員や森林総合監理士として活動されてきました。そして、東日本大震災をきっかけに、本気で自然を守るための選択や行動をできる人を育てたいと、「里山実験室HareMori」を立ち上げ、前向きに楽しく森林に関わり、考えてもらう機会をつくられています。
ゲストの方と意見交換
ゲストの方の活動紹介を聞いた後、ワールドカフェ方式でゲストの方と意見交換を行ないました。ワールドカフェ方式とは、登壇者を囲みながら質問を行う、参加者の対話と協力を促進するためのコミュニケーション方法です。活動紹介の中で持った疑問や意見を、登壇者の方と一緒に議論をしました。
横山氏のグループでは、どうしてシカやイノシシが人里に降りてくるのかといった動物の行動原理についての質問や野生動物を捕獲する人の現状がどうなっているのかという質問をもとに、意見交換が行われました。
古畑氏、矢立氏のグループでは、具体的な地域資源の活用方法や街を訪れる人・住む人を増やすためのアイデアについて話し合いが行われました。
山本氏のグループでは、山にどのように関心をもってもらうかや日本の生態系の複雑さは日本の四季の季節性に由来するのではといった意見が出ました。
最後に
今回のイベントを通じてゲストの方の活動を聞き、話をすることで山ヘの関心や理解を深めることができたのではないかと感じました。その中で自分と山との関わりを参加者それぞれが発見するきっかけになったと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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