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利他的行動と共生|善い価値観が善い社会を創る𓀤
毎年、幸福度ランキングの上位を占める北欧には「富の再分配」という制度が根付いている。これは長い歴史を得て獲得できた文化でもある。そしてこの制度は、皆が「利他的」で「善い価値観」を持ち合わせていないと実現できないはずだ。
利己的な人間が集まって形成された文化なら、このような善い制度や文化は誕生しない。「金持ちによる資本の世襲、TaxHeaveでの税逃れ、富や権力の集中や囲い込み」などの利己的行動が蔓延していれば、機会が平等に訪れることはないし、善い価値観も蔓延しない。
【共生の重要性】
人類は『共生』して生きる事で今のカースト状態を築き上げだ。
例えば、何かを競争していたとして、相手を陥れるような行動を取る人は多くいるはず。しかしそれはWinWinではない。この場合、「双方にとって良い結果になるような行動をしよう 」という「利他的」な行動がWinWinを作り出す。なぜなら「利他的な行動」を選択した人の方が、「脳が活性化して頭の働きも良くなる」というデータがあるからだ。報酬系が活性化すると快楽を覚えるが、その時の幸福感は持続性があるということも証明されている。
【利他的行動で脳が活性化する理由】
利己的な行動は「自分が良ければOK」なので出力できるエネルギーもそれ相応になるのに対し、利他的行動は「不特定多数の誰か」という多数に向けたものだから、使えるエネルギー量もそれに比例して大きくなる。
だから「大義・志・使命」は大きな力を込めている
そして面白いことに、利他的行動は性行為をするときよりも報酬系を活性化させてくれるらしい。
このように共生が快の状態を生み出すというのは「脳が共生を好んでる」という事で、それは人間が進化の過程で得た機能だということ。進化生物学的に見ても、利己的な個体は、集団性に欠けるため生存確立が低かった。私たちの祖先が狩猟採取をしていた時代、人間のカーストは下位で、集団性がないとやっていけなかった。だから本来の人間は利他的である。
【共生が難しい世の中】
現代の経済体制のように「比較」と「競争」が過度に重視されるような環境では、共生すること自体が難しくなってくる。なぜなら、昔と違って利他的でなくとも生存でき、利己的である方が競争で優位に立てるという場合もあるからだ。だからこそ、従来の人間の基本設計を学び、整合性を意識した生活を心がける事が重要だと思う。
北欧は、利他心という人間の基本設計を軸にした社会体制だから、平等な社会を築けているのではないか。
【 報酬回路が活発になるとは 】
《人を成長させる例》
趣味や仕事などで、難しいと感じるタスクを達成すると報酬回路が活性化しドーパミンなどの快楽物質が出て気持ち良くなる。そうすると、それが原動力となり更なる高みを目指そうとする。利他的行動はこれ以上に活性化させる。
《人をダメにする例》
覚醒剤で無理やり報酬系であるドーパミンを出すと、『覚醒剤=気持ちいい』と脳が学習してしまい、また覚醒剤を使ってドーパミンを出したくなってしまう。これが薬物依存性で、ギャンブルも同じ仕組み。
【まとめ】
他者を思いやることが、あらゆる面において自分自信を豊かにさせる。
『利己的な自分・利他的な自分』このバランスを整えることが重要。利他的行動をするということは、誰かのニーズを満たすということだから、社会貢献にも繋がってくる。