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ハノイ気分を味わう庶民派食堂「Beo Oi Quan」

初訪 2022.04  更新 2023.03.30

  
今回は日本人の口にもよく合う、ハノイ料理のお店です。

店名は、「Beo Oi Quan(ベオオーイクアン )」。
Beo = ぽっちゃり、脂肪が多い
Oi = おーい(と呼びかける言葉)
の意味で、
「ぽっちゃり オーイ」とぽっちゃりさんを呼ぶ、かわいい店名が印象的。
 ※クアン(Quan)は、食堂など小さな飲食店の意味

路地奥にテーブルを並べた開放的なお店では、ハノイの人たちに愛される「田ガニのトマト麺(Bun Rieu)」や「おこわ(Xoi Xeo)」、「牛肉炒め麺(Bun Bo Nam Bo)」などの北部料理が楽しめます。



アクセス

お店の場所は、ホーチミン市中心部の1区内。
グエンティミンカイ(Nguyen Thi Minh Khai)通り15番地にある、車の通れない細い路地を入ったところにあります。

↑お店の間に伸びる真ん中の路地を入っていきます
1つ目の突き当たりまで直進を
黄色い壁の向かいが今回のお店です
見えてきました、Beo Oi! の文字
お店は路上に広がった屋外席のほか
屋内席もあります(エアコンなし)
向かいのレストラン「チールア(Chi Rua)」

向かいには以前パスタ店がありましたが、いまはベトナム中部料理のお店になっています。


メニュー

今回のお店、まずはメニューから見ていきたいのですが、残念ながら表記はベトナム語のみ。そのため注文時はGoogle翻訳を使うか、Google Map上にある写真やこの記事内の写真を見せるのがスムーズかなと思います。

(クリックで拡大表示できます)

↑ こちらは、麺類やおこわ、鍋(Lau)のページ

↑ こちらは「手羽先の塩唐揚げ(Canh Ga Rang Muoi)」など、一品料理のページ。「カエルとタケノコの炒めもの(Ech Xao Mang)」などもおいしそうです。

ちなみに、個人的に推しのメニューは、
・ブンボーナムボー(Bun Bo Kho / Bun Bo Nam Bo)
・おこわ各種(Xoi Xeo)
・もち米入りさつま揚げ(Cha Com Chien)
・タニシモドキの肉詰め(Oc Buou Nhoi Thit)
・ハチミツキンカンジュース(Quat Mat Ong)


料理

まずは、こちらの料理「ブンボーナムボー(Bun Bo Nam Bo)」5万5000vnd(約310円)から。※メニューには「ブンボーコー(Bun Bo Kho)」と書かれています。

ピーナッツや揚げエシャロットの香ばしさがタレの甘酸っぱさと好相性

米麺ブンの上に、牛肉炒めやモヤシ、揚げエシャロットやローストピーナッツなどがのった混ぜ麺で、甘酸っぱいヌクマムダレをかけて混ぜ合わせていただく、ハノイ生まれの料理。

個人的には、焼肉のせ混ぜ麺「ブンティッヌン(Bun Thit Nuong)」よりもより外国人の口に合いやすいと思うのですが、ホーチミン市内で食べられるお店はごくわずか。ということで、ブンボーナムボーが食べられる貴重なお店です。

ブンボーナムボーは南部風?北部風?
ブンボーナムボーは、それぞれ
Bun Bo =  牛肉麺
Nam Bo = 南部
を意味するため、よく"南部風牛肉麺" と訳されるのですが、実はハノイ発祥の料理。80年代にハノイのNam Bo通り(現 Le Duan通り)の歩道でブンチャーを売っていた女性が、客のリクエストに応じてアレンジしたことからこの料理が生まれ、次第に「ナムボー通りの牛肉麺」という意味での「Bun Bo Nam Bo」と呼ばれるようになり、定着していったそうです。

現在、ハノイにはこの料理といえばここ! といわれる有名店「Bun Bo Nam Bo Bach Phuong(住/73-75 Hang Dieu, Hoan Kiem, Ha Noi)」があり、多くの客で賑わっています。

参考:VTC Kenh14



おこわの上には緑豆と揚げエシャロットがたっぷり

お次は、ハノイの朝ごはんの定番であるおこわ「ソイ(Xoi)」。
このお店では、すりつぶした緑豆がのる「ソイセオ(Xoi Xeo)」が下の4種類揃っています。
・角煮と卵のせ(Thit Kho Trung)
・ネギ油がけ(Mo Hanh)
・もち米入りさつま揚げのせ(Cha Com) 
・ミックス(Thap Cam)


オススメは、「角煮と卵のせおこわ(Xoi Xeo Thit Kho Trung)」5万5000vnd(約310円)

もっちりとした歯ごたえの豚皮付き角煮と、衣付きで煮込まれた卵の両方にしっかりと五香粉の香りがついていて、風味豊か。
緑豆ペーストもあってボリュームたっぷりなので、がっつり食べたいときにピッタリです。


田ガニとトマトの米麺(牛肉入り)「Bun Rieu Cua Them Bo」6万vnd(約340円)

こちらもハノイの庶民に愛される一杯「ブンジウクア(Bun Rieu)」。
田ガニの旨みが味わえる米麺で、トマトを合わせたあっさり味が特徴のこの料理ですが、パンチが欲しかったので牛肉を追加。
揚げ豆腐やネギ、揚げエシャロットもあって食べ応え十分でした。
※牛肉なしは4万5000vnd(約250円)です。

北部の港町ハイフォンなどで食べられるイカ入りのさつま揚げ「チャームックハロン(Cha Muc Ha Long)」12万vndが食べたかったのですが、この日は残念ながら売切れ。
ということで、「ティラピアのさつま揚げ(Cha Ca Ro Phi Chen)」8万vnd(約450円)に。ライスペーパーにさつま揚げと米麺ブンやレタスを包んで巻き、ヌクマムベースのタレにつけて食べると、爽やかなディルの香りが広がります。(ハーブの中にはクセの強いドクダミもあるのでご注意を。)

骨付き肉にワイルドにかぶりつきます

こちらは、「鴨肉のニンニク揚げ(Ngan Chay Toi)」15万vnd(約840円)
ニンニクのパンチが効いたおつまみ的揚げもので、塩気のある骨付き肉はビールとも相性がよさそうです。

「豚耳の炒り米粉和え(Nem Tai Tron Thinh)」8万vnd(約450円)

炒った米粉を豚の耳の千切り(ミミガー)にまぶした北部料理「ネムタイ(Nem Tai)」。
きなこのような香ばしさと豚耳のコリコリ感を、ライムリーフの香りとともに味わう料理は、現地ではおやつ的存在。見慣れないハーブというかハードな草と合わせるのが特徴で、少々マニアックな玄人的味わいです。

Quat Mat Ong

ドリンクはアイスティー(Tra Da)や北部ビール(Bia Truc Bach)など数種類のみですが、個人的にオススメなのがこの「ハチミツキンカンジュース(Quat Mat Ong)」1万5000vnd(約90円)
キンカンの果汁がぎゅっと詰まった甘酸っぱいジュースは、暑いホーチミンで疲れた身体をやさしくクールダウンしてくれます。

メニューにはありませんが、ブンチャーの仕込み中。
大人数での注文時には、料理のリクエストにも応じてもらえるようです。


余談ですが、こちらは旧正月テトの時季に店先で売られていた、ハノイ産のザボン(Buoi)。
普段ホーチミン市では、緑色のザボンしか見たことがなかったので「ハノイのザボンって黄色いんだ」と思って調べてみたら、これは旧正月の時季に出回るハノイ・ジエン(Dien)村産の「Buoi Dien」という品種のよう。
酸味控えめで甘い点が特徴らしく、収穫から時間を置いた方がおいしくなるんだそう。この時は一時帰国の前日だったので見送りましたが、来年こそは食べてみたいです。


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南部ホーチミンで感じる北部ハノイの味。
路地奥の雰囲気と店員さんの北部弁も相まって、しばしハノイ気分が味わえそうです。



Beo Oi Quan/ベオ オーイ クアン

 15/20 Nguyen Thi Minh Khai, Q.1, HCMC
 10:00〜15:30、17:30〜22:00
 0911・208・761 
 なし(祝日は休みの場合有)
FB


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