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黒猫の術

日付がかわって、職場の鍵を閉める。
外に出ると、急激な寒さに身震いする。

北国に、秋が来た。

いらっしゃ〜い\(^o^)/(新婚さん風味)
お待ちしておりました。


アホなことを言っていないで、衣替えをしなければならない。
娘芋がいた頃は、制服の取り替えが年中行事だったが、大人芋だけになると、その点自由気ままである。

当方のミニマムなワードローブは3分で衣替えが完了するのだが、ついでに嫌なことを思い出した。

10年前の引っ越しが、完了していないのである。


使わないもののうち、本当に使わないものは物置に閉じ込めた。
使わないもののうちの、使うかもしれないものが入った段ボールが、当方の寝ている部屋に、山積みになっている。

10年。

ていうか、使ってないんじゃん!
(T_T)

捨ててしまえ!


ため息をつきながら、知人の話を思い出した。


昔、知人が働いていた職場を、本社の偉いさんが見に来ることになったという。

ぱっと見られる場所は、当然きれいに整える。
しかし、その時来る予定の御殿様は、細かいことで有名だったそうだ。

絶対、絶対、絶っっっっ対に、隅から隅まで観察され、叱られるに決まっている。

だって、叱りに来るんだもん♪
(T_T)

隠しきれない、見られたくない、追求されたくない段ボールの山が、倉庫にあった。

知人の上司は、徐ろにボールペンを取り出したという。

_φ(・_・

自分が今いるその職場に宛て、御殿様が帰った後の日付指定で届く(戻って来る)よう、黒い猫の伝票を書いた。
何枚も、何枚も。

忍法、宅急便保管の術。

ニャーン(ΦωΦ)



一時的に部屋を綺麗にする、ライフハックである。

上司の方の財布から、お幾らが黒い猫に支払われたのかは、当方は知らない。

残念ながら、我が家の片付けには全く役に立たない裏技なのである。

ニャーン(ΦωΦ)

☆ヘッダー、お借りしました。ありがとうございます。

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