出雲にあって、全日本、箱根にないもの~地元目線で楽しむ出雲駅伝~
学生三大駅伝の中で一番「田舎」なのが出雲。伊勢路や箱根ではできない、田舎だからこそ出来る応援スタイルが「沿道の幟(のぼり)」。
大学や大会名の書かれた幟をコース沿道にズラッと掲げて、大会をもりあげるのが出雲スタイル。第33回大会は沿道での観戦自粛要請が出ましたが、幟の設置は例年どおり。どんな様子だったか、写真と動画でご紹介します。
★地元が作る幟、大学が作る幟
地元が作る幟
「出雲駅伝」のロゴと大学名がはいったもの。出場回数が多い大学ほど、黄ばんでいるのは、紫外線にあたる時間が長いからでしょう。今年は、創価大、東京国際大、北海道大が新調されました。
googleストリートビュー、2019/10撮影分がなんと出雲駅伝直前。駒澤大と第一工業大の地色の違いが出場回数を物語っています。
同じくgoogleストリートビュー、幟を宇迦橋の欄干に括り付ける地元の皆さんと、作業を取材するテレビクルー。
この青い幟は「出雲駅伝」の文字とロゴ。正式名称の「出雲全日本大学選抜駅伝競走」のものもあり、幟の作られた年代によって、色々なパターンがあります。
1回きりの使い捨てではなく、繰り返し何年も使っています。
動画⬇️に出てきますので、チェックしてみて。
ちなみに「出雲駅伝」は商標登録されてるんですよ。(第6119895号)
大学が作る幟
各大学の応援団、後援会が製作、設置します。
後ほど動画で一気に見ちゃいましょう!少し待っててね。
★どこに立てられたのか?
10/5(大会5日前)に、浜山公園西側(「タイセツ」の辺り)で設置が始まったとの情報が届き、33回大会も例年どおり幟があることが解りました。
折角だから、どこに何本あるのか調べよう!と思い立って作ったのがこのマップです。拡大してみてください!
幟は道路上に掛からないように設置しなければなりません。
そのため、歩道や橋の外側の転落防止柵に括り付けるか、土地所有者の敷地内に立てます。
民有地に立っている例(第一中継所隣、コンビニ)
このコンビニは絶対にテレビ中継には映らないのですが、ヒゲダンメンバーゆかりのお店でもあるんですよ。これまでも駅伝応援されてましたが、「フィラメント」が主題歌になって、とても喜んでおられましたよ!
市内に何店舗もある企業さんは、オーナーの出身校の幟を自店に掲げていましたよ(写真撮れませんでした🙇)
★テレビ中継でチェックしてほしい場所3選
ランナー目線で撮った動画です。大会当日の午前中に撮影したものです。
①浜山公園から国道9号線に向かう2㎞(1区、6区)
地元設置の幟を挟んで各大学が次々と設置して2㎞に。対向車線側にもありますよ!
②西代橋、橋の前後を含めて1.3㎞(3区 中間点)
南から北に向かいます。風強い!!!
③駒澤ロード 800m(5区)
★幟はこう立てる! ~駒澤ロードができるまで~
5区、6区の北山山地ふもとには複数の曹洞宗の寺院があります。ということは駒大出身の僧侶さんが多く、陸上部の後援会員もいらっしゃいます。運よく作業されているところに出会ったので、見学させてもらいました。
手際いいです。あっという間に組み立てて、軽トラに積んでいきます。
筆者「こんにちは、私も後援会会員です。折角なので、記念撮影しましょう!」
「ほんなら、マスクとらか?イケメンとってごすだわ」
「写真撮らいと解っとったら、駒大のマスクして来たに~」
「その写真、どこに出す?」
筆者「後援会経由で部に送ります。ネットに挙げてもいいですか?」
「いいよ~!男前に撮ってごすだわ」
と急にかしこまった皆さん なんか可愛い!
軽トラで運搬。数本ずつ置いて、次の設置場所に。
括り付け担当さんの軽やかなステップ!
できあがり! 800m全部を画角に収めることは無理でした。
突然の無茶ぶりに応えてくださった、駒大陸上部後援会出雲市在住会員さま、ありがとうございます。
★何本たってるんだろ?
もう一度地図を眺めます。
大学設置が94カ所、主催者地元設置が23か所もある!
大学1か所あたり10本、主催者地元1か所あたり20本として、
(94×10)+(23×20)=1,400本!!!!
ざっとつかみの数字です。駒澤ロードや西代橋のくだりの立命館、東京国際のように10本以上ところもたくさんあるので、実際はもっと多いかもしれません。
来年は、日本野鳥の会方式で数えたら??と家族に突っ込まれましたが、どうしよう🤔
★幟マップを作って思ったこと
①幟が目立った大学の共通点
マップを作るのに、3日間連続でコースをドライブしたのですが、國學院、駒澤、創価、関西学院が目立ちました。いずれも宗教系の大学ですね。
②風との戦い
年がら年中風の強い出雲。
早い時期に設置するとPR効果は高いけれど、風が強いとめくれ上がったり、巻き付いたりするため、手入れが必要。朝晩のメンテナンスが大事とうかがいましたよ。
★うれしいお便り
5区の幟が並んでいるのが壮観でした。
全日本、箱根ではコース沿いに旗を立てられないため、
出雲でしか見ることができないシーンであり、かつ、あれだけの本数は感動しました。
皆さま方からの強い想いを感じました。
きっと来年も、幟は選手を出迎えるでしょう!