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未来の自己治癒医学
今の医学
紀元前400年前の、ヒポクラテス(医学の父=トップ画像の人)が、「すべての病気は腸から始まる」と唱えてから、1870年以前までは、生理学を基盤とした治療が主流でしたが、1870年代に入ると、ドイツ人医師のウィルヒョウ氏が、「ガン腫瘍は無限に増殖拡大する」と発表した、この時期から、医学が変わり始めました。
1880年代初頭になると、ルイ・パストゥールやロベルト・コッホらが、今の西洋医学の基本を作り、ここから副作用のある薬で、重い病気になる可能性も高い医学が始まりました。
外敵からの攻撃に関しては、抜群の能力を発揮した、抗生物質治療は大成功し成果をあげるが、原因が内にある「機能不全」や「バランス崩壊」の病気には、薬物治療は一時的にしか効果がなく、長期間続けると、じわじわと悪化に耐える治療となっていました。
薬物治療は、体温を低下させ、免疫力を弱くする特徴があり、薬が使える範囲は一時的な初期段階のみです。しかし、長期間の薬物治療が常識化している今の医学は、必然的に危険が付きまといます。癌、白血病、糖尿病、高血圧症など、これらが間違った方向に走り過ぎて、薬物治療が完治の足枷になっています。
1990年代から、化学物質過敏症や線維筋痛症などの難病が増えはじめ、鎮痛剤などの対症療法でしか凌げない状態です。その理由は、「免疫系の異常による原因」と、あたかも免疫細胞のトラブルと捉えたり、更に「免疫力」の存在自体を、西洋医学が否定しているから、原因を解明できずに、再発の可能性がある寛解止まりになっています。
ここで敢えて言うなら、免疫力の存在を認め、免疫細胞の仕組みを正しく見直し直せば、適切な治療ができ完治も可能なのに、なぜか免疫に関する認識を変えようとしないのが今の医学です。免疫を正しく認識できる医師は、免疫学の世界的権威と言われていた安保徹医師(2016年没)、及び、数名しかいません。
難病が増えただけならまだしも、対症療法の鎮痛剤治療で、ゆっくり悪化していくから辛い治療となっています。薬の99%は、細胞や細菌を殺傷して、体温を低下して、免疫の機能を低下させて、血液の状態を悪化させる治療だから、厳しい闘病期間が長く続くのも仕方がない状態です。この状態を医療現場では、延命治療と曖昧に解釈しています。
2005年ごろから、腸内細菌の研究が盛んになり、「腸は免疫力を司る臓器」と認められるようにまでなりました。しかし、まだ、治療に繋がる実益が得られていません。腸内細菌と腸管免疫には相乗効果があり、互いに必要し合って、宿主である人間の健康を保っていることが、すでに分かっています。
標準治療が存在している病気に関しては、保険適用で格安治療を受けられる寛解治療でも、良いのかもしれません。しかし、標準治療が存在しない難病を修復するには、内なる機能を巧みに使いこなす腸管免疫治療の方が、副作用もなく効果が高いです。
免疫力の復権
紀元前400年頃に、ヒポクラテスがやっていた治療は,今で言う、善玉菌が腸内で作る短鎖脂肪酸の成分(発酵された食品)に近い、果実酢を使った免疫療法を行っていました。
2020年の今、再び、腸内細菌を活性化させて、短鎖脂肪酸と免疫細胞によって、自分の治癒力を高めて病気を治す、自己治癒医学を新時代の主流にしたいと思っています!
免疫学、生理学、神経学という学問はあるものの、実際の治療にはあまり活かされていません。これは150年前から始まった、製薬医療ビジネスの、「薬を一つ開発すれば大勢の人が救える」という製薬治療が主体になった、医療ビジネス業界(医師も含め)の抵抗で、未だに「免疫力」の存在を否定されているから、価値ある学問が医療現場に活用されな状況です。
製薬医療ビジネスを守る医師や製薬会社は、莫大な収入源である保険治療の領域(生存権)を崩されたくない思惑(力)が働くのでしょう。本当に守らなければいけないのは、患者の命や苦しみの排除のはずなのに、二の次になっている実情です。
私は、2011年の原発事故から放射線を学び、そこからガンを学び、その流れで医学を学んで、早9年経過しました。様々な病気と向き合ってきて、未来の医学に対して、完治可能で,副作用のない治療が、主流になってほしいという熱い希望を持つようになりました。
腸内細菌叢
免疫力や治癒力を治療に活かすには、免疫細胞の70%を腸で産生している腸内細菌叢(腸内フローラ)の力は欠かせません。免疫細胞だけに限らず、様々な働きをもたらす腸内細菌です。
腸活(腸内細菌の活性化)を、便の排出を促進する、ダイエット程度に思っている医師は大勢いますが、しかし、日進月歩で、健康に関わる腸内細菌の働きを示す、重要な論文がたくさん投稿されています。
今は、研究が盛んな段階だけど、近いうちに腸内細菌を利用した治療法が、厚労省に認定される日が来る可能性は高いですが、それまで対症療法に耐える治療が続きます。
【腸内細菌の働き】
・代謝 糖の代謝 脂質の代謝 食物繊維の分解
・免疫力を司る 白血球への指令 他の有害細菌の排除 粘膜バリアを形成
・臓器との通信 脳腸相関 腸腎連関 膵臓インスリン分泌
・物質産生 短鎖脂肪酸 エクオール 神経伝達物質 ビタミンB群 水素
【腸内細菌研究の歴史】
腸内細菌研究の起源は、顕微鏡の発明者である Leeuwenhoek から。
1886年 Escherich による大腸菌の発見。
1899年 Tissier によるビフィズス菌の発見。
1933年 Eggerth・Gagnonによる偏性嫌気性菌の分離に成功。
1970年代 Holdeman.Moore.光岡知足氏で 腸内フローラ検索法が確立。
近年 腸内細菌のヒトの個体であるとする考え方が急速に支持される。
最近 腸内細菌は身体の重要な臓器に匹敵する「器官」という考え方に。
【主な腸内細菌研究員】
光岡知足 腸内細菌学を世界に先駆けて樹立したパイオニア
大野博司 理研 統合生命医科学研究センター粘膜システム研究GD
辨野義己 理研イノベーション推進S辨野特別研究室特別招聘研究員
平山和宏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授
伊藤喜久治 東京大学大学院 農学生命科学研究科教授
福田真嗣 神奈川県立産業技術総合研究所グループリーダー
伊藤裕 慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 教授
佐藤信紘 順天堂大学名誉教授
藤田紘一郎 東京医科歯科大学名誉教授 免疫学者
松井輝明 帝京平成大学健康メディカル学部教授
他.(敬称略)
【研究機関】
腸内細菌学会 理化学研究所 光英科学研究所 ヤクルト・バイオサイエンス研究財団 日本乳酸菌学会 Mykinsoラボ 国立がん研究センター 明治 森永乳業 テクノスルガ・ラボ コニカ ミノルタ 大塚製薬 森下仁丹
他多数.
「自分の腸内細菌と免疫細胞で、病気を治す時代に!』
薬を使わない医学
短鎖脂肪酸
腸内細菌の働きの一つである短鎖脂肪酸は、体の不具合を修正する能力があり、治癒力の本質に近い存在です。食物繊維をエサにした善玉菌が発酵して、特に虫垂周辺で産生されます。
これを人工的に発酵製造したのが、乳酸菌生産物質という食品飲料で、また、似たような食品が果実酢です。これらは体内の血流改善に効果を発揮し、様々な症状の改善に役にたっています。
元々が、外敵による疾患ではなく、体に備わっている「機能不全」や「バランスの崩壊」の疾患こそ、内なる力を最大限に発揮できるように、サポートする治療の方が、副作用もなく本来の正当性ある治療法です。
2020年1月14日に記事をアップした、「線維筋痛症を4ヶ月で改善」は、完治例を参考にした薬を使わない改善法で、更に、末期がんから乳酸菌生産物質で生還した笹野さんなどのように、完全に薬を使わずに完治する治療は可能です。
私も、2017年に、手足の血管が閉塞し、冷えて痺れや痛みがでる、原因不明の難病47番のバージャー病でした。1年半の苦しみの末に、薬を使わずに毎日食物繊維を水で薄めて、1日4回の服用で、腸内細菌を活性化させて、4ヶ月後に完治しました。
悪化させる薬を止めれば、悪化症状は軽減し、同時に、免疫細胞を活性化させる短鎖脂肪酸と同等品を服用すれば、一時的な断薬症状(離脱症状・解毒症状・好転反応)を経て、完治する治療は実証済みです。
何のために、大量の腸内細菌がヒトと共存しているのか?腸内細菌による高い効果を有効に使うことが、賢い人間の知恵ではないでしょうか!
医療改革
一つの薬開発は、約10年の研究期間と、200〜300億円の開発費がかかると言われますが、腸管免疫を利用した、薬を使わない治療法なら、年々増え続ける国の社会保障費(医療費40兆円)を、削減できる可能性があります。また、消費税は、1%で2兆円相当らしいですが、増税を食い止め減税の可能性もあります。
また、激務で苦しむ医師や看護師の、疲労困憊の改善も可能です。薬物費用だけでなく、医療従事者の環境も改善できます。
変わった人達がいる。
物事を違った視点で見る人達。
彼らは治らないという常識や固定観念を嫌う。
彼らは統計確率の標準治療を嫌う。
彼らをインチキだと思う人はいるだろう。
しかし、彼らを無視することはできない。
なぜなら、彼らは物事を変えたからだ。
彼らは医学を前進させた。
彼らの言う免疫力や治癒力を無視することはできない。
薬を使わずに病気を治すことに成功した。
未来は、知識の努力次第
人間本来が、生まれながら備わっている機能である、免疫力と治癒力をサポートしながら、巧みに使いこなす治療法こそが、副作用がなく効果の高い、人間の英知が詰まった賢い治療法です。風邪は養生の仕方次第で、自分で治すことが出来るように、そんな人が、一人二人と増え、自力で治せる人が増えることで、従来の医学の常識が変わります。
2020年代の未来に明るい希望を求めて
内なる原因の疾患は、内なる力を活用して治す。
医療や健康は、収入や地域などの格差に関係なく、生理学、免疫学、神経学に添った、正しい情報と知識を高めることによって、いつでも誰でも、「高いレベルの健康」へと駆け上がれるものです。
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