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「Lancer of the Year 2023」のデザインが生まれるまで
こんにちは、デザイナーのmisakiです。現在ランサーズ株式会社でUIUXやブランディングに携わっています。
2023年3月4日(土)に「Lancer of the Year 2023」が開催され、私は約5ヶ月アートディレクターを務めました。(ご参加いただいたみなさまありがとうございました!)
社内外からクリエイティブに関するポジティブなフィードバックや、もっと知りたいというありがたい声をたくさんいただいたので、デザインのプロセスを振り返ってみようと思います。
Lancer of the Yearとは
Lancer of the Year (以下LOY) はランサーズで活躍中のフリーランスを表彰する、年に一度のセレモニーです。第9回目となる今回は「つながる、つなぐ」というテーマで開催いたしました。
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Lancer of the Yearとデザイン
これまでのデザイナーの関わり方
私は2021年に開催されたLOYから関わっています。
入社時期やプロジェクトの方針の関係で、1度目の参加は開催1ヶ月前、2度目の参加は開催2ヶ月前。キックオフメンバーでコンセプトが決定し、イベントサイトは外部パートナーと制作を終えた後での参加でした。そのタイミングで必要最小限の制作物を担当しました。
今回のデザイナーの関わり方とポイント
冒頭でお伝えした、クリエイティブに関する高い評価をいただくことができた最大のポイントは、コンセプト策定からプロジェクトに参加できたことだと思っています。
参加者が目にするすべての制作物のディレクションを引き受けられるようにキックオフ時からチームメンバーとコミュニケーションをとったことで、制作物に一貫性を持たせることができました。
Lancer of the Year 2023でデザイナーとして取り組んだこと
1. コンセプト策定
まずはプロジェクトメンバー全員でコンセプトの策定に取り組みました。
個人的には、この段階でメンバーの認識を合わせることがイベントのクオリティの8割を決めると思っているほど大事なポイントです。
ここで決めたコンセプトが、イベント当日まで様々な意思決定をする際の判断基準となっていきます。
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1回目のコンセプトmtgでアイデアを発散した後、2回目のコンセプトmtgで3つの軸を元にメンバー全員でアイデアを持ち寄り「つながる、つなぐ」というコンセプトに決定しました。
・だれに
・何を伝えたいのか
・イベント後のあるべき姿
2. キービジュアル制作
キービジュアルの制作では、次の3つのポイントを意識して進めました。
① ランサーズらしさとアワード感があること
② 参加者にコンセプトが伝わること
③ メンバーが愛着を持てること
まずは①②をどう表現するかを考えながら、プロジェクト内のデザイナー2人で2案ずつ持ち寄りました。
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次にプロジェクトメンバーや他のデザイナーメンバーにフィードバックをもらいながら1案に絞っていきます。
フィードバックをもらう際は、「コンセプトが参加者に伝わるか」で判断してもらうように伝え、場の空気や好みで選ばれることがないようにコミュニケーションをとりました。
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デザインのフィードバックは、何を基準に判断をすればいいかとても難しいと思います。社内のUIUX系のプロジェクトではデザイナー以外がデザインにフィードバックをする機会がありますが、グラフィックデザインのフィードバックをデザイナー以外がする機会はほぼありません。
それでも良いイベントにするためには「③メンバーが愛着を持てること」が大事と考えていたし、自分が納得感を持って進めるためにもフィードバックのプロセスを丁寧に進めました。
全員が積極的にフィードバックをしてくれたので、私自身とても勉強になるいい機会となりました。開催後「このプロセスがあったから納得感を持って進められた」という声をメンバーからもかけてもらいとてもうれしかったです。
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3. 制作物決め
ここでは「限られた予算内で受賞者や参加者、社員の体験を最大化する」ことを意識して進めました。
1番大きなチャレンジは、例年ノベルティに確保していた予算をほぼすべて動画制作に充てたことです。まずはイベント自体のクオリティをあげることに注力しました。(ご理解いただいたプロジェクトオーナーに感謝です!)
ランサーズにはLancers wayという行動指針があり、その中のひとつに「あるべきで考え、大胆に行動する」というものがあります。今までのLOYにとらわれずあるべきで考え、より良い体験を届けることが今回の私のミッションだと考えていたのでこの決断ができました。
今回は実現しませんでしたが、デザインチームからのおもしろいアイデアもあったのでここでいくつか紹介し成仏させてください🙏
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4. ディレクションと制作
制作物が決まればあとは怒涛の制作期間でした。
集客、表彰、配信、イベント企画などの社内チーム+写真撮影のパートナー+動画制作のパートナーと連携をとりながら制作を進めていきます。
動画制作では、イメージに合うクリエイター数名に事前オリエンをさせていただき、制作パートナーを決定しました。
キービジュアルの正方形のコンポーネントは、ランサーズのロゴの「L」を中心に制作しており、個性豊かでプロフェッショナルなランサーさんをイメージしています。そのイメージをより表現するにはモーショングラフィックにできたらいいなと考えていたので、有機的で呼吸を感じられるような動きをつけていただきました。初稿を受け取った時、キービジュアルに命を吹き込んでもらったような感覚でとても感激でした!
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また、唯一制作したノベルティはこちら。
ノベルティはすぐにカバンにしまうことが多いですが、ネックストラップはイベント中みんなが身につけるもので、よりイベントを楽しんでもらえるかなと考えました。
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メンバーからアイデアをもらいながら、当初制作予定のなかったオンライン背景・SNS画像・Slackスタンプなども制作しました。みんなのイベントになっていくプロセスがとても楽しかったです🎉
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5. 引き継ぎ
LOYは1年に1度の開催ということもあり、毎年プロジェクトメンバーが変わったり、デザイナー以外がディレクションした制作物があったりと、誰が情報を知っているかもわからないような状況が多くありました。今回はそんな例年の反省を活かし、引き継ぎも意識しながら進めました。
画像のように、クリエイティブに関するすべての情報がFigmaに集約されています。
FigmaのURLひとつ渡せば、引き継ぎ完了したも同然です🐶(たぶん)
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余談ですが、例年googleスライドを利用していたプレゼン資料は、Figmaに切り替えるプチチャレンジをしました。当日まで修正が必要だった部分も即時反映できとても便利でした🙏
デザインチームのミッションの実現
最後に、ランサーズのデザインチームは現在こんなミッションを掲げています。
デザインの力で、サービスや組織の価値を最大化して、ビジョンの実現を後押しする。
振り返ってみると、Lancer of the Year 2023はこのミッションに近づけたプロジェクトだったかなと思います。
個人的には、アートディレクションのレベルをグッとあげられたプロジェクトでした。この規模のアートディレクションは初めてで、写真撮影や動画含め合計10名ほどの社外制作パートナーと、コンセプトやビジュアルの意図を伝えながらクオリティをあげていく難しさや面白さを実感できました。
今後もよりクオリティの高いアウトプットを実現できる方法を模索していきたいと考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
今回のLOYについてもっと知りたい方はこちらをご覧ください。
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