居住国の法律を知ろう(オランダ・家賃編)
移民/外国人として生きていると、気づかないうちに損をしていたり、言い方は悪いが搾取されていることがある。悲しいけれど、よくある。
私たち家族は現在オランダに住んでいるのだが、ひょんなことから2024年7月からWet betaalbare huurなるものが適用されたことを知った。 英語でAffordable Housing Act。日本語だと適正家賃法かな?
簡単にこの法律について調べてみた。ポイントシステムの採用と期限上限の撤廃が賃貸住まいの人々(そして家主たち)にとって大きな点だと思う。
ポイントシステム
賃貸物件をポイントにて評価し、ポイント数に従って家賃の上限が定められる。
面積・省エネ性能・キッチン等のレイアウト・バルコニー等の有無などでポイント数を計算する。
2024年7月1日以降に締結される賃貸契約すべてに適応される。
2024年1月1日以降6月30日以前に締結された賃貸契約については、契約締結日から6カ月以内であれば、ポイントシステムによる賃料評価を家主に依頼可能。
全ての賃貸契約につき、家主はポイントシステムに基づいた賃料評価を2025年1月までにおこない、2025年6月までに適正家賃へ修正しなければならない。
賃貸物件をポイント制で評価し、ポイント数に従って適正家賃を管理するこの法律。賃貸物件は3つのグループに分けられ、それぞれベースの賃料の上限が定められている。めちゃめちゃわかりやすい。
ソーシャルハウス(144ポイント未満)=879.66ユーロ
ミッドレンジ(144-186ポイント)=1157.95ユーロ
プライベートセクター(187ポイント以上)=上限なし
(参照:https://www.rijksoverheid.nl/onderwerpen/woning-huren/vraag-en-antwoord/hoeveel-huur-betaal-ik-maximaal-voor-mijn-woning)
ポイント自己評価サイト
自己評価が簡単にできるサイトがhuurcommissie(the rent assessment committee/家賃審判所)あるので私たちもやってみた。
結果はというと、159ポイント。ミッドレンジに当てはまるが、ベース賃料の上限以上払っていることが発覚。
しかし、この法律について気付いた時点ですでに、賃貸契約締結から6カ月と10日経っていた。huurcommissieに電話をして再度確認するも、6カ月以上経っているので申し立て不可とのこと。もっと早く気づいていれば家賃値下げ交渉ができたのに、自分たちの無知を呪う。
ただ、huurcommissieの担当者に直接、私たちの権利について確認できたのはよかった。現行法に従えば、2025年1月までに家主によるポイント評価が必須であり、それにより適正家賃への修正が行われる。あと3カ月は我慢するとしても、今後家賃が少しでも下がるのはありがたい。
賃貸契約期限上限の撤廃
もうひとつ、2024年7月1日から基本的に期限付きの賃貸契約(例:2年契約)が禁止となり、無期限契約を締結しなければならないとのこと。
うちの契約書は2年の期限付きだが、これに関しては何ともならないとのこと。次の賃貸を探すのが大変になりそう。
(参照:https://www.rijksoverheid.nl/onderwerpen/woning-verhuren/vraag-en-antwoord/welke-mogelijkheden-heb-ik-om-mijn-woning-tijdelijk-te-verhuren)
色々調べてみて思ったのだが、総じてオランダの役所のウェブサイトにはわかりやすく情報が記載されている。情報収集能力を磨くのも、移民として生きていくにはとても大事だ。
今回の件を反省として、早速 IamExpat Netherlandsのニュースレターを購読することにした。今度はいち早くお得情報(?)をキャッチするぞ!
はな
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