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勇気を出して相談できるようになった! 【ペア活動体験談:AちゃんとYさん】
こんにちは。immi labのわかなです。
今回は、プロジェクトポンテのAちゃん(若者)&Yさん(メンター)ペアにメンタープログラムの経験を聞いてみました!
Aちゃんのプロフィール:現在高校三年生。希望の専門学校に合格し、春から進学予定。メンタープログラムに参加し始めたのは高校一年生の頃。いろいろなことに興味があり、趣味は資格を取ること。
Yさんのプロフィール:外国ルーツの夫が職場で差別的な扱いをされてるのを見て、「このまま日本を嫌いになって欲しくない。こんな日本の状況を変えたい。」と思ったことが活動の原点。自分になにかできることはないかと探していたところimmi labを見つけ、理念に感動。それからメンターとして関わっている。多趣味で、読書・アニメや映画の鑑賞・海外旅行が好き。
では、インタビュー形式でどうぞ!
メンタープログラムに参加し始めた時はどんな感じだった?どんな気持ちだった?
Aちゃん:いざマッチングが決まったときは、会ったことないし、大人だし、どうしようって緊張もしていたし、抵抗もありました。でも良い機会だなと思って頑張ろうと思っていました。
はじめは私から連絡を取るのはあんまりできなくて、Yさんが定期的に、「最近元気?今度話さない?」と連絡してくれていました。Yさんが連絡をしてくれていなかったら続いていなかったと思います。
はじめは深い話はしていなくて、本当に日常のこと、たとえば、体育祭でリレーに出ることになったとか、テストの点数が良かったとか、そういう話をしていました。でもだんだんと信頼できるようになっていって、進路や部活の話など、気づいたら深い話もするようになっていました。私の方からメッセージを送ることも増えていきました。
Yさん:そうですね。とにかく、日本社会でも頼れる人がいるんだよということが伝えたくて、はじめは定期的に声をかける(メッセージを送る)ようにしていましたね。
どんな時にメンターのYさんを頼った?
Aちゃん:高校二年生の時、部活を掛け持ちし始めて、とても大変で。私からYさんに少し相談してみました。それと今年の初めのは進路を決める時期にはバイトも掛け持ちしていてとても忙しくて。オープンキャンパスにも行けてない状態で、でもバイトをやめる勇気がなかったんです。そんな感じで追い詰められてた時に、Yさんに話しました。
おかげでバイトを辞める決断ができて、オープンキャンパスにも行けて受験にも繋がりました。無事に合格できて、それで今の私があると思っているのでとても感謝しています。
実は、学校の先生には四年制の大学に推薦で行くことを勧められていて、私も初めはそうするつもりだったんです。でも専門学校にも興味があったし、色々な話を聞いていく中でものすごく迷っていました。当時は本当にどうしたらいいかわからなかったので、Yさんに自分の思いを話すことができて、励ましてもらえてすごく安心しました✨
Yさん:色々な選択肢があったんです。Aちゃんは色々なことに興味があるし、言語のハードルも低かったので。でも結局決めるのは本人なので、どの選択をしてもいいんだよという姿勢を大事にしていました。励ましていましたね。最終的にAちゃんが自分で決めて選んだので本当に偉いと思います。個人的に、自分で選んでいない道に進んだ時に出てくる後悔って結構大きいと思っていて、Aちゃんにはしっかり納得のいく決断をしてほしいと思っていたので、「こっちのほうがいいんじゃないかな」というようなことは言わないようにしていました。Aちゃんは本当にすごく悩んでいて、大変だったと思うんですけど、自分で最終的に選べたということが何よりも良かったと思いますね😊
AちゃんにとってメンターのYさんはどんな存在?
Aちゃん:とても大切な存在です。話すことで、自分が考えていたことがはっきりしてすっきりするし、やっぱり安心しました💖 学校の先生は他の生徒のことも見ていて、私と、進路など個人的な込み入った話をする時間がないですし、色々な選択肢があったときにどれかを薦めてくる傾向があるんです。でもそれに対してYさんは一緒に調べてくれてじっくり私の考えを聞いてくれて、それがとても良かったです。私の両親は日本語ができないですし、親戚も進学にこだわっている人はいなくて。進路について一緒に調べたり深く話したりすることまではできなかったので、学校とも親とも違うYさんのような存在がいて本当によかったです😊
Yさん:こんなことを直接言われたのは初めてで、信頼して頼ってくれてたのがわかってとても嬉しいです😭 Aちゃんの進路の話を聞く中で、私たちは、思っている以上に育つ環境から自然と情報を得ているものなんだなと気付かされました。それがない中で、Aちゃんは本当に自分で1から切り開いていったので、すごいと思いますね。
この一年を振り返って、自分のどんなところが成長したと思う?
Aちゃん:人に相談できるようになったところだと思います。Yさんに勇気を出して相談してみようって思って話せたからこそ受験につながりました。面接の練習も付き合ってもらえました。
Yさん:Aちゃんが自分の気持ちを素直に表現して、今この場で自分の成長した点を振り返ることができているのがすごいと思いますし、感動しています🥹 当時はちゃんと役に立てているのかわからないなりに、ベストを尽くしてやっていたので、今日話を聞いていてちょっとは役に立ったのかと思えて嬉しいです。
メンタープログラムに興味を持ってくれている人へメッセージ!❤️🔥
Aちゃん:最初は悩みまではいかなくても、日常の些細なことを話すだけでもすっきりします。なので、いきなり知らない大人と話すなど、参加するハードルは少し高いかもしれないですけど、少しその時にチャレンジしてみるだけで自分にとってはものすごくプラスになるし、価値のあるプログラムだと思います!
Yさん:Aちゃんも言うように参加するハードルは少し高いとは思うんですけど、そこのハードルを少しでも下げて、一人でも多くの若者に参加してもらいたいです。思っているより大人は敵じゃないし、日本社会は敵じゃないし一人じゃない!ということを知ってほしいですね。
<インタビュー後記>
話を聞いていて、まさにこれがメンタープログラムの持つ可能性だなと感じました。若者本人が、自身の成長を「相談できるようになった」と振り返っているのが何よりも印象的で、感銘を受けました。この成長は間違いなく彼女の成功体験の一つになっているだろうし、参加時に少しハードルを乗り越えてみてよかったと思え、次なる挑戦への意欲にもつながるのだろうと思います。
実は2人は対面で会ったことが一度もなく、ずっとオンラインだけで関わり続けています!
メンターであるYさんが「いつでもここにいるよ」と積極的に扉を示し続けて、それを見た若者Aちゃんが徐々に心を開いていってというプロセスがあったからこそ、ここまでの信頼関係を築き上げられているのだなと思いました。
Yさんは、Aちゃんを助けているという立場ではなくあくまでもAちゃんを応援している一味方、そしてAちゃんを1人の人間として尊敬して関わっているんだなと感じられました。 親でも学校の先生でもない、いわば偶然の出会いから互いに信頼しあって尊敬し合う関係性になれるのがメンタープログラムなんだなと改めて実感させられた回でした。
「移民ルーツの若者に伴走する」という点はもちろんですが、「プロジェクトポンテがなければ出会うことのなかったであろう人同士が出会って互いに人生を変えていく」という点でもとても素敵なプログラムだなと思います。
Aちゃんからは、お話をお聞きした後、「とても良い振り返りの機会になりました」との声もいただけて、immi lab運営陣としては心温まるひとときでした。
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