新取組㉑自分が癒される時間 技術的難易度Eの山に登る
新しい取り組みの21個目です。
登山には技術的難易度というものがあり、AからEまでの5段階に分けられています。
これまではDまでしか登ったことがなかったのですが、今回Eに初めて挑戦してみることにしました。ソロで日帰りです。
登ることにした山は大無間山という、南アルプスの深南部に位置する山です。静岡県のツノのような部分にある、上級者向けといわれる山です。日本二百名山でもあります。
事前情報で難所や危険個所を調べてみた限り、おそらくDとそこまで変わらなそうなため、自分でも行けると判断しました。少しでも危険を感じたら引き返す前提です。
余談ですが、自分の登山で進むかどうか判断する際は「1万回通っても事故を起こさないと思えなければ撤退」と決めています。
一生を通してまだ数百回登山すると思うので、99%平気くらいだと数回事故を起こすことになります。99.99%以上の確率で大丈夫なら、おそらく一生無事故で行けるという考えです。
登山
・序盤
序盤は人工林が続くやや急な登りです。
一人なのでさっさと歩いていきます。
思い返すとここ数か月、登山や沢遊びにせっせと行ってはいたんですが、ほとんどが人を案内するためのものでした。自分のための登山は6月に登った赤石岳以来。
やや最近運動不足だったこともあってか、最初の30分あるいは1時間程度で結構しんどさを感じてしまったのですが、YAMAPというアプリで登山のペースを確認してみると、以下のようになっていました。
普段のペースが平均して大体標準の170%くらいなので、単純に久しぶりでペースが速くなっていたことが主要因っぽかったです。
・中盤
鋸歯と呼ばれるような場所や技術的難易度Eの元凶である崩落地など厳しい場所が続きます。
睡眠不足と序盤にハイペースで入ったことが多々り、既にまあまあ帰りたくなっています。そこに写真で見たよりも、だいぶ車道が急そうな崩落地が見えました。
帰ろうか本気で悩んで10分ぐらい座り込んだんですが、座り込んで回復したので、ズルズルと向かいました。
近くまで行ってみると思ったほどやばくはない。
岩場や崩落地の角度的に滑っても一発アウトではない感じだったので、それほど怖がらずに丁寧に登れば問題ありませんでした。
その後も斜度が5-60度位の斜面が続くのですが、幸い森林限界よりもだいぶ標高が低いので木がたくさん生えており、捕まる場所に困らずサクサクと進めました。
全身を使った運動であることと余計なことを考える注意力がなくなってくるので、徐々に徐々に身軽に余計なものがそぎ落とされていった感触がありました。
・終盤
難所を乗り越えてからは山の尾根筋の比較的緩やかな場所を歩いて行きます。日の光が差し込んでいたり、所々開けていて、とても美しい樹林体でした。
山頂から見た空が青くとても静かで、ぼーっと眺めている時間で、心は落ち着いてくなぁと言う感覚がありました。
テントを持ってきて、じっくりのんびりすればよかったかもしれないです。今度天気が良い時に山に行く時はぜひテント泊したいと思います。
・帰り道
日ごろのトレーニングをサボっていたせいで、足がピピピキと来ています。
実は出発するときに1時間寝坊した上に登山口近くの駐車場が見つからなくて、出発が1時間半ほど遅れていました。
順当に行くと難所を越えた後に序盤の優しいエリアで暗くなってしまうような時間です。
※出発時からわかっていたことで、ヘッドライトもあり、夜歩く経験も少なくないので問題ないと判断しています。
難所を丁寧に丁寧に進んでいき、ぴきぴきの足をなだめながら降りていきました。なだらかなエリアになったら割と小走りでささっと進むことができたので予想よりは早く下山することができました。
YAMAPでの活動記録はこちら
https://yamap.com/activities/35733582
所感
自分の体力や身体能力を十分に使う活動はやはりよいです。余計な思考や身体のよどみがそぎ落とされてシンプルな状態になれます。
山奥の誰もいない環境で、静かに自然を感じる時間も心から癒される感触があり、こういう時間が自分にとって必要なんだろうと思います。
人を連れて行くのもよいのですが、一番自身と山に向き合えるのはソロで行くときなので、ソロ登山の時間は大切な位置づけにしておきたいと思いました。