血の1週間
土曜日。
母の機嫌が悪くて、ケーキを沢山並べた。
日曜日。
仕方のない事だが、理解を得られなかった。
月曜日。
ある意味でとどめを喰らったが、この時はまだ、痛みに耐えていた気がする。
火曜日。
午前中、余りの痛みに打ちひしがれていた所、昼休みに眠って起きたら、遂にそれの一部が剥離して、眼前に転がった。
水曜日。
剥離したそれを少し確かめに行った帰り道、小指の爪が少し剥けたが、流れる血が綺麗だったので、絆創膏を買わずに帰った。
木曜日。
剥離したそれが元に戻った訳ではないが、大凡の整理と修復を終え、ある程度の凪ぎを見せ、人間になる事を諦めてしまった。運命に負けたのだ。
金曜日。
念の為に経過報告をしに行った病院で、思いがけず感心され、リリーホワイトの壁の部屋で急な採血をした。
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