強烈な国旗②~受け入れる強さ~
ヨーロッパの南東部、バルカン半島の西部に位置するアルバニア
正式名称は、アルバニア共和国
西はアドリア海に面し、対岸にはイタリアのプーリア州があり、
北はモンテネグロ
北東はセルビアのコソボ共和国
東は北マケドニア
南はギリシャ
南西はイオニア海に面しています。
前回はアルバニアの複雑な歴史を中心に見て来ました。
ヨーロッパとアジアが交差する地域にあり、歴史的にもギリシャ、ローマ帝国、ビザンティン帝国、オスマン帝国等の強国たちに支配され、その過程で色んな宗教、文化、人種が交差したアルバニア。
今回は、現在のアルバニアを見て行きます。
今現在、外交関係で最も関係が良くないと言われる国を紹介いたします。
アルバニアVSギリシャ
昔から関係は良くないと言われております。
歴史的な理由もあると思いますが、バルカン半島から地中海へ向かう際にさえぎられる地理的な要素が大きいと言われています。
アルバニアVSセルビア
関係が最も悪いと言われる中の一つです。
コソボの独立問題と、ユーゴスラビア時代のチトー大統領がアルバニアを自国領の一部と考えていたことが大きな理由と言われています。
このコソボ問題は、今現在もヨーロッパの火薬庫と呼ばれるほど、難しい問題だとか。
セルビアの自治国のコソボは、90%以上がアルバニア系住民の地域で、2008年にコソボが独立宣言をした際に、国際承認とEU加盟をアルバニアが手伝ったことが原因となっています。
このような複雑な歴史と難しい外交関係を抱えながらも、アルバニア国内の治安は悪くは無いそうです。
そこには、過去の耐え難い、プライドを傷つけられた歴史までも受け入れ、今に残している事ではないかと感じます。
それを象徴する世界遺産があります。
「千の窓を持つ町」と呼ばれるベラトと
「石の町」と呼ばれるジロカストラ。
もともと2005年にジロカストラの博物館都市として登録され、ベラトが加わり、
ベラトとジロカストラの歴史地区
として、2008年に拡大登録しました。
400年以上占領されたオスマン帝国時代に、建設、整備された町並みや石造の家々が今もなお保存、また実際に住居として、残され使われています。
必ずしも誇らしげな歴史とは言えない時代の遺産を残し、受け入れていることに不思議な強さ、強烈な力を感じます。
次回は、誰もが知る偉人と、その偉人により生じた不安定な外交関係の国を見て、3回に渡るアルバニアの紹介を終えようと思います。
次回も楽しみにしていてください!