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ロマンあふれる謎の遺跡

イギリスのストーンヘンジより約700~1200年前、エジプト、ギザの三大ピラミッドよりも約7世紀も前の、紀元前3200年ごろに築かれた新石器時代の遺跡。

ボイン川渓谷の屈曲部で発見された先史時代の石室墳、立石、その他先史遺跡群の複合体であるこの遺跡は、先史時代の巨石芸術の集結です。中でも有名な遺跡は、ボイン川北側の流域にある

ニューグレンジ(Newgrange)

ノウス(Knowth)

ドウス(Dowth)

ここは、ボインの城と言われるブルー・ナ・ボーニャ。
この一帯は、ボイン渓谷と呼ばれ、面積は780ha。
1993年に登録された、アイルランド共和国の世界遺産です。 

ブルー・ナ・ボーニャ-ボイン渓谷の遺跡群

出典 (https://worldheritagesite.xyz/bru-na-boinne/)

ブルー・ナ・ボーニャ ボイン渓谷の遺跡群 (世界文化遺産)
画像引用:https://worldheritagesite.xyz/bru-na-boinne/
出典:https://worldheritagesite.xyz/bru-na-boinne/

ヨーロッパ大陸の北西沖に位置し、アイリッシュ海を挟みグレートブリテン島の西にあるアイルランド島。島の大半を占めるアイルランド共和国と、ベルファストを首都とする北部の北アイルランドで構成される島です。
このアイルランド島の東部にあるレンスター地方のミーズ県にボイン渓谷の遺跡群があります。

アイルランド島の地図

 紀元前3200年ごろに築かれたこの新石器時代の遺跡群は、いったい誰が何のために築いたのでしょうか?

石と芝生で覆われた塚となっているニューグレンジの遺跡は、内部は石で造られた通路がありその最深部に十字型の部屋があります。この部屋にはいくつもの石の鉢があり、火葬された人骨が置かれていたことからお墓という説が有力となっています。

ところが、21世紀の科学を駆使しても解明されていない謎があるのです。

ニューグレンジには、1年で最も日が短い冬至の日、明け方に内部の通路を真っ直ぐ最深部の部屋まで太陽光が差し込むように計算され築かれています。ニューグレンジだけではなく、ドウスも同じく冬至の日に太陽光が差し込むように築かれ、
ノウスでは、春分の日に太陽光が差し込むよう設計されています。
始めて知ったときエジプトのアブ・シンベル神殿と似ているな、と思いました。

どんな数式に当てはめて計算して設計したのか、当時の学問や科学技術がどのくらい発展していたのか、お墓になぜ?このような設計が必要なのか、謎が深まります。

もう一つ驚きがあるのは、入口にある巨大な石に刻みこまれた渦巻き模様。

この渦巻き模様の巨石は、ノウスでも多く見つかっていますが、どのような意味があるのかは、今も研究中だそうです。
確かに巨石芸術そのものですが、しかし、この時代にどのような方法で彫刻されたのか、どこからインスピレーションをもらってこのような模様のアイデアが生まれたのか、冷静に考えれば考えるほど、謎が深まるばかりです。

私達は、現代人の知識で解くことのできないものを、不可思議と呼びます。ヨーロッパの西の果て(アイスランドがあるが)の島に、また、紀元前3200年ごろの新石器時代に、このような巨大なお墓、遺跡を築くことのできる技術や集約された労働力があったことも、十分、不可思議と言えるでしょう。それとも、私達現代人は古代人の知識や技術をあまりにも過小評価し過ぎなのか。

好奇心掻き立てられる謎多き遺跡の正体が、解明されることを期待してます!


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