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【シリコンバレーのトップVCパートナーから学ぶ】 スタートアップのグロースハック
シリコンバレーのトップVC、アンドリューチェンとは?
アンドリューチェンはシリコンバレーのトップティアVCとして知られるAndreessen Horowitz(a16z)ゼネラルパートナーであり、アーリーステージのスタートアップに投資。また、サブスタック、クラブハウスなど急成長中のスタートアップの取締役を務めている。
グロースハッキングやユーザー獲得戦略、リテンションに関する知識は業界で広く認められている。
その中で、スタートアップの成長の仕組みに言及した下記コンテンツの要点を本ノートで紹介する。
スタートアップとは?
スタートアップはスモールビジネスとよく対比される。スモールビジネスは着実な成長を目指す一方で、スタートアップはリスクをとって急激な成長を狙う。
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スタートアップのポイントは「高いスケーラビリティ」である。
例えば、あなたが「旅行者の宿泊体験」を課題として設定したとしよう。スモールビジネスのアプローチは、自分で物件を購入し旅館を経営することである。スタートアップは、民泊(既存の宿と旅行者のマッチング)のアプローチをする。前者は、資産(EX. 物件)に対してキャパがあり、スケーラビリティが小さい。後者は、資産(EX. アプリ)に対してほぼ無限にユーザーを増やしていける。
月間アクティブユーザー増加には2つのループが重要
スタートアップの重要指標である月間アクティブユーザー(MAU)
アクティブユーザー数は、アプリが顧客が実際に利用されていることを示す。特にスタートアップは、大規模な投資によりユーザー提供価値を急増させ、後に黒字化(またはイグジット)を狙うため、サービス提供価値を示すのアクティブユーザー数を重要視する。
ユーザーのステータス変化は新規・復帰・離脱に分解できる
ユーザーのステータスは3つに分類できる。
・アクティブユーザー
・非アクティブユーザー(過去にサービス利用経験あり)
・非アクティブユーザー(過去にサービス利用経験なし)
ユーザーのステータス変化は3つに分類できる。
・新規 → 過去にサービス利用経験のないユーザー獲得を示す。
・復帰 → 過去にサービス利用経験のあるユーザー獲得を示す。
・離脱 → アクティブユーザーの離脱を示す。
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MAUは「継続(Engaged) + 新規(New) + 復帰(Reactivated) - 離脱(Inactive)」
MAUは、既存のアクティブユーザー数(=継続、Engaged)に対して、月の増減を足せば良いので、下記で示される。
MAU = 継続(Engaged) + 新規(New) + 復帰(Reactivated) - 離脱(Inactive)
新規 + 復帰 - 離脱がゼロになるとスタートアップの成長が止まる
新規 + 復帰 は、直線的またはS字型に上昇する傾向あり。
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離脱 は、新規 + 復帰 に遅れて値が上昇する傾向あり。
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新規 + 復帰 - 離脱がゼロになるとスタートアップの成長が止まる。
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ただ、上記の指標は遅行指標であり、結果は示すが予測には不十分である。
MAU増加に関わる獲得ループとエンゲージメントループ
ここで、下記のように定義する。
・獲得ループ(Acquisition Loop) → 新規の流入 (新規ユーザーの流入)
・エンゲージメントループ(Engagement Loop) → 継続、復帰、離脱の流れ (過去にサービス利用経験ありのユーザーのアクティブ⇄非アクティブの流れ)
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獲得ループ (Acquisition Loop)
獲得ループの3つの例
UGC SEO (User generated content + SEO)
該当しやすいプロダクトの特徴
パブリック(Googleに一般公開されている)でユーザー自身がコンテンツ作成するスキームであるループの構造
新規ユーザーがコンテンツ作成することでSEO向上し、更なる新規ユーザーを呼び込む。
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Paid Market
該当しやすいプロダクトの特徴
プロダクト内課金である。(=プロダクトに誘導することで、瞬時に一定規模のキャッシュが生める)ループの構造
収益を広告に回して更なる新規ユーザーを得る。
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Viral
該当プロダクトの特徴
プロダクト内課金である。ループの構造
利用ユーザーが増えることでプロダクトの価値が増幅され、新たなユーザーを呼び込む。
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これらの獲得ループに入ることで、指数関数的にサービスがグロースしていく。ループの各フェーズを定量分析してボトルネックを叩いて改善し、ループが成立する状態にした上でPR等の施策を打つことで、獲得ループへと誘導する。単なる投資に対して比例する顧客獲得効果しか生まない一過性の施策に終わらせないことが重要である。
獲得ループの評価指標
獲得の量と質を見ていく。
獲得の量:チャネル/ループ別のサインアップ数
獲得の質:アクティベーション率(サインアップ→アクティブユーザーのCVR)
獲得ループは各フェーズを定量評価することで、持続可能なグロースかどうかの判断ができる。
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エンゲージメントループ (Engagement Loop)
エンゲージメントループの2つの例
Social feedback
該当しやすいプロダクトの特徴
ユーザー間のやり取りがあること。ループの構造
サービス内のユーザーが別ユーザーにアクション(EX. メッセージ、フォロー、メンション)をすることで、ユーザーを引き戻す。
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Personalized content
該当しやすいプロダクトの特徴
ユーザー間のやり取りがあること。ループの構造
ユーザーの嗜好に合う新規のコンテンツが登録されると、サービスからユーザーに通知を行い再度エンゲージメントする。これにより、パーソナライズのための情報が集まる。
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エンゲージメントループの評価指標
サービス開始から経過した時間に対する継続率(コホート分析)を確認する。ユーザーのサービス利用開始日から時間経過をするにつれ継続率が落ち、だんだんと継続率が収束していく。収束した継続率が5%であれば、MAUを1億人獲得するために20億人のユーザーにサインアップしてもらう必要がある。獲得可能性のある市場(TAM)に継続率をかけることで、そのサービスの規模が推察できる。
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まとめ
スタートアップにとって最重要なMAUを分解すると下記
MAU = 継続 + 新規 + 復帰 - 離脱
獲得ループ(新規の流入)をハックする
ループ(EX. 獲得ユーザーが新規ユーザーを呼ぶ)に入ることでサービスは一気にグロースする。このループに乗せることが最重要。
チャネル毎にループを定量評価して、ボトルネックを叩いて改善していく。
エンゲージメントループ(継続 + 復帰 - 離脱)をハックする
サービス継続率を高めることはグロースにおいて最重要である(穴の空いたバケツに水は貯まらない)。TAM✖️継続率がサービスの成長限界である。
ループを細かく分解して定量評価して、ボトルネックを叩いて改善していく。